2019年12月 2日 (月)

配当金 確定申告するかしないか その2(専業主婦の場合)

前回からの続きです。配当金を確定申告するかしないどちらが有利か、以下、タイプ別に1つ1つ見ていきます。

 

今回は、専業主婦の場合です。

(配当収入以外には主にパート収入のみ103万円以下、つまり給与所得にかかる所得税が非課税水準)

 

(1)配当所得がそれほど多くない場合

目安として「パートの所得+配当所得」が38万円以下(実際には所得控除の額によります)の場合です。

A:確定申告不要制度を選択し、確定申告しない場合

一定の上場株式等の配当については、配当金額にかかわらず「確定申告不要制度」を選択できます。(あくまで配当所得について確定申告しなくていいという制度で、他の所得が要件を満たせば、それらの所得については確定申告は必要です。)

その名の通り、何もしなくても所得税の納税関係は終了します。確定申告が面倒な場合、これでも構わないのですが、源泉徴収された所得税や住民税は戻ってきません。

B:確定申告する場合(総合課税または申告分離課税を選択)

確定申告により、配当で源泉徴収された所得税がそのまま返ってきます。(別途、住民税も全額あるいは一部還付されます。

住民税はすんでいる地域によって、非課税となる水準が異なります。)

パート収入を安く抑えている人は、面倒でなければ配当を確定申告したほうがいいかもしれません。

 

(2)配当所得がそれなりにある場合

パートの所得が38万円以下(収入103万円以下)で、かつ「パートの所得+配当所得」が38万円を超える場合です。

 

A:確定申告不要制度を選択し、確定申告しない場合

この選択の場合、配当所得は「合計所得金額」に含まれません。
合計所得金額は38万円を超えないので、配偶者(夫など)が税金計算の際に「配偶者控除」を受けられます。

(あくまで配当所得について確定申告しなくていいという制度で、株式の譲渡所得など他の(申告が必要な)所得が要件を満たせば、それらの所得については確定申告は必要です。それにより、配偶者控除の対象外となる場合もあります。)

B:確定申告する場合
合計所得金額」が38万円を超える場合なので、Aを選ばない場合は確定申告が必要となります。

共通するデメリット:
配偶者(夫など)が税金計算の際に「配偶者控除」を受けられなくなり、所得額に応じて段階的に「配偶者特別控除」がされることになります。もっと増えるとその「配偶者特別控除」も適用されなくなります。また、国民健康保険の加入者の場合、「総所得金額等が増えると保険料も上がります。

B-1:総合課税を選択

メリット: 総合課税を選択すると、配当控除が受けられ、二重課税された分が戻ってきます。

Aの場合と比較してどちらがよいかは、詳細なシミュレーションが必要です。

 

B-2:申告分離課税を選択


これは2009年に証券税制が変わったことにより、新たな選択肢となりました。株式等の譲渡損失がある人が検討する選択肢です。配当所得(プラス)を、上場株式等の譲渡損失(マイナス)と損益通算できるようになったのです。

メリット: 上場株式等の譲渡損失と配当所得の損益通算により、合計所得金額を減らすことができます。これにより、配当所得で源泉徴収された所得税や住民税が戻るケースもあります。

一方で、株式等の譲渡損失は確定申告により3年間繰り越すことができるので、B-2を選ばないことにより来年以降で大きく利益を出せそうな場合に枠をとっておくこともできます。

 

いずれの場合にしろ、詳細なシミュレーションによる比較をしないと、どれがお得かわかりにくいかもしれません。

配当所得の扱いについては、以下の国税庁のページもご参考にどうぞ。

 

 

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2019年11月25日 (月)

配当金 確定申告するかしないか その1(3つの選択肢)

 

もともと一定の上場株式等の配当等につきましては「確定申告不要制度」というものがあり、確定申告の必要はありません。
配当を受ける際に(源泉徴収なしの特定口座を選んでいても)すでに所得税(復興特別所得税も)・住民税が徴収されており(=源泉徴収制度)、
課税関係が終了しています。

 

 

 

上場株式等の配当等の課税関係につきましては、上記を含め以下の3つの選択肢があります。
 

 

ではどれを選んだらよいのでしょうか?

 

(1)確定申告不要制度を選択し、確定申告しない
(2)総合課税を選択し、確定申告する
(3)申告分離課税を選択し、確定申告する

次回以降、

●専業主婦などの場合
●年金生活者などの場合
●サラリーマンなどの場合

を例に、どの方法が有利なのかみていきます。

 

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2019年1月27日 (日)

購入 vs 賃貸

どちらがいいのか?議論の尽きない話題です。

 

「家を資産として保有している安心感」 「マイホームはステータス」

 

など精神的な部分については人それぞれなので

 

それは別に置いておいて、「経済的」な部分についてのみ、考えてみます。

 

 

住宅ローンの「変動 vs 固定」と同じで、

 

どちらがお得かは後になってみないとわからないというのが実際です。

 

 

どのようなパターンがあるか想定し、

 

どちらがより自分の価値観にあっているかで決めることになります。

 

 

で、その、「後になって」(例えば60歳とします)何を比較するのか、といえば

 

60歳時点までの家に係わる収入と支出のバランス です。

 

 

・購入の場合は

 

 +売却額(査定額)

 

 -ローンとその周辺の支払総額

 

 -修繕(積立)費

 

 -固定資産税、保険料など

 

 

・賃貸の場合は

 

 -支払い家賃、更新料などの総額

 

 

ということになります。

数字を入れて例を挙げると

 

・購入の場合

 

 売却額2,000万円、住宅ローン等その他総額5,500万円の場合、
60歳までに3,500万円の支払いということになります。

・賃貸の場合
 例えば60歳までの支払総額が4,000万円の場合

 

単純比較すると、「購入」のほうが500万円お得、ということになります。

購入の場合は、売却時により高く売れる可能性もありますし、一方で買い手がつかず売れないという可能性も十分にあります。

売却を想定している場合は、「思うように売れないリスク」は十分加味する必要があります。
(そのように考えると、「将来売れる財産」として高度成長期以降考えられてきた不動産は、過去の流れの延長でなんとなく決まっている今の価格は、今後の人口減を考えると、一部地域を除いて「高すぎる」ように感じます。)

 

それから、話を戻しましてほかに比較すべき項目があります。

 

上記は60歳時点での収支総額のみを比較していますが、

 

一方でそれまでの期間中、フリーになるキャッシュがどれくらいあるか

 

は重要な要素です。

 

 

「購入」の場合は、売却しないとお金を回収できないので、賃貸に比べ手持ちのお金は長い期間少ないことになります。

お金の価値は、額だけでなく、「期間」も重要な要素であって、

 

長期間自由になるお金があれば、運用することができます。

普通預金しか考えられない人は選択肢がないことになりますが、運用しないのはもったいない話です。

細かく考えると、上記以外にも比較する要素はたくさん出てくると思いますが、

 

結論として
ざっくり言って比較すべき項目は

「収入ー支出」の期間総額
その期間自由になるキャッシュの額(とそこから想定される運用益)

の2つになるかと思います。

余談ですが
・購入すれば自分のものになるので支払い続ける必要がない
・賃貸は、自分の財産を他人に移転し続けることになる

というのは感情に訴える言葉ですが

 

・購入でもローン完済までは自分のものではない
・一括購入は一気に支払って、賃貸は少しずつ支払う、の違いでどちらも支払い
・財産の移転、という意味では世の中のお金の流れはすべてそれ(だれかの支出は誰かの収入)であって、
「購入」であっても、売り主に財産が移転(実際には不動産とキャッシュの交換ですが)するのは同じです。

 

 

インヴァスト証券「トライオートFX」

 

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