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2007年5月

2007年5月31日 (木)

雇用保険とは? その5(再就職手当)

前回お話しました就業促進手当(就職促進手当)のうち、「再就職手当」の詳細です。以下の条件を満たした時に受給できます。

・就業についた日の前日における基本手当ての支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上かつ45日以上であること
・再就職先の雇用保険が1年を超える事が確実な、安定した職業に就いたこと
・再就職先で雇用保険の被保険者になったこと
・離職前の事業主(この事業主と密接な関係にある事業主も含む)に再び雇用されたものではないこと
・就業日前3年以内の就職について、再就職手当または常用就職手当の支給を受けていないこと
・待機期間終了後の就職であること
・受給資格決定前に、すでに内定していた会社に就職したのではないこと
・給付制限を受けている間は、待機期間経過後1ヵ月間は、ハローワークまたは厚生労働省が許可した職業紹介事業者の紹介で就職したこと

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雇用保険とは? その4(就業促進手当)

基本手当を受給中に就職すると、残りの期間の基本手当てが無駄になってしまうと思うものですが、早期に就職した場合に支給される手当というものもがあります。それが以下の就業促進手当(就職促進手当)というもので、3種類あります。

1.就業手当
基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上かつ45日以上である受給者が、非常用就業(下記の再就職手当の対象とならない就業)した場合、一定要件を満たした時に支給されます。
 支給額: 基本手当日額×30%に相当する額を就業日ごとに支給

2.再就職手当
基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上かつ45日以上である受給者が、常用就業した場合、一定要件を満たした時に支給されます。一定要件の詳細については次回
 支給額: 基本手当日額×30%×支給残日数

3.常用就職支度金
就業手当基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1未満または45日未満である就職困難者である受給者が、常用就業した場合、一定要件を満たした時に支給されます。
 支給額: 基本手当日額×30%×90日(支給残日数が90日未満のときは残日数。最低45日。)に相当する額

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2007年5月30日 (水)

H19年4月 健康保険の制度改定2

前回からのつづきです。

3.任意継続被保険者への適用除外

退職後、2年間はもとの会社の健康保険に加入することができますが(詳しくはこちら)、前回お話しました「出産手当金」と「傷病手当金」を、任意継続被保険者は受け取ることができなくなりました。(出産育児一時金は現行どおり受けられます。)


4.出産手当金の特例廃止

1年以上健康保険に加入していた人は、退職から6ヶ月以内に出産した場合は、退職後でも「出産手当金」を受け取ることができましたが、これができなくなりました。(出産育児一時金は現行どおり受けられます。)


5.高額療養費制度の手続き改善

一度に多額の医療費が発生しても、高額療養費の制度により自己負担の限度額は、通常の世帯では月に8万円強です。超える分については還付の申請をし、後で戻ってくる仕組みでしたが、入院時にはじめから限度額までを支払えばよい仕組みになっています。「限度適用認定証」の交付をあらかじめ受けておく必要があります。

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2007年5月29日 (火)

H19年4月 健康保険の制度改定1

この4月にも、様々な制度の変更がありました。

1.保険料の上限と下限の拡大

まず、毎月の健康保険料を算出するにあたっての、「標準報酬月額」の階級と「標準賞与額」の上限が変更されています。「標準報酬月額」は上限と下限が拡大され、収入の特に少ない人は保険料負担が減り、収入の特に多い人は負担が増えています。詳しくはこちら

2.傷病手当金、出産手当金の支給額アップ

傷病手当金は、病気やケガなどで入院・療養し長期間仕事ができない場合に支給されます(最長1年6ヶ月)。出産手当金は、産休を取って出産する人が受け取れる手当金で、産前6週、産後8週の期間分(計98日)受け取ることができます。

これらの支給額は1日あたりの給与(標準報酬日額)の6割でしたが、H19年4月より3分の2にアップしました。ただしどちらとも、休業中に給与が支払われない場合に支給されるものです。手当金よりも少ない額の給与が支払われる場合は、手当金との差額を受け取ることができます。

つづきは次回へ。

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2007年5月28日 (月)

会社を辞めるなら15(定年退職者、65歳で辞めるなら)

前回に続き、定年退職者必見のお話です。

60歳で定年退職しても、その後雇用保険の対象になることを書きましたが、定年退職が65歳の場合は注意が必要です。65歳前に退職するかあとにするかで、手当ての中身が大きく変わってきます。

65歳より前に退職した場合、一定要件を満たせば一般被保険者として基本手当(失業手当)が支給されます。一方で65歳以降で退職した場合は、一般被保険者には該当せずに高年齢継続被保険者となります。高年齢継続被保険者の場合、一般被保険者に支給される「基本手当」の支給対象にはならずに、かわりに「高年齢求職者給付」の対象になります。

詳細は割愛しますが、「基本手当」のほうが「高年齢求職者給付」よりも手厚いのが実態です。

したがって、65歳以降もやめずに引き続き働き続ける場合は別ですが、65歳で会社を定年退職し別の仕事を探す場合、退職日に注意が必要です。退職日(正確には離職日)によって雇用保険の支給内容がかわり、具体的には誕生日の前々日以前に退職すると、「基本手当」の支給対象になります。(4月2日生まれであれば3月31日以前。)

雇用保険の支給を受けた場合の年金との併給調整については次回

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2007年5月27日 (日)

会社を辞めるなら14(定年退職者)

60歳で定年退職する方も、雇用保険と無関係ではありません。

○定年退職後も雇用保険の基本手当は受給可能
60歳で定年退職後も働く意思があり、求職活動を行っているなど一定の条件を満たす場合は、雇用保険から基本手当の支給を受けることができます。ただし、基本手当を受給している期間は、部分年金特別支給の老齢厚生年金の支給は停止になります。

○雇用保険の基本手当を受給中の人が60歳になった以降に(正確には「60歳に達してから」)再就職した場合。
雇用保険の高年齢雇用継続給付の1つに高年齢再就職給付金というものがあります。雇用保険の被保険者期間が5年以上あり、基本手当てを受給中の人が60歳に達してから再就職し、再び雇用保険の被保険者になった場合に、賃金が離職前と比べて大きく低下した場合に支給されます。

一方で、この高年齢雇用継続給付を受給している間も、年金(部分年金、特別支給の老齢厚生年金)との間に併給調整が行われ、年金額が一部分支給停止になります。

つまり、部分年金や特別支給の老齢厚生年金は
・雇用保険の基本手当をもらっている間は支給が停止され
・高年齢雇用継続給付をもらっている間は併給調整により減額されるということです。年金が減らされてまで雇用保険をもらうのが得かどうかは、FPや社労士などに相談するのがよいでしょう。65歳付近で会社を辞める場合はまた事情が異なります。

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2007年5月26日 (土)

会社を辞めるなら13(出産予定の人)

妊娠したので、これを機に会社を辞めようと考える人もいると思います。でも辞めずに働き続ける場合に出産・育児をする人を支援する公的制度はたくさんあります。

1.出産手当金 産休中に給料が出ない場合に、健康保険より支給されます。

2.出産育児一時金 出産に伴い、健康保険より35万円が支給されます。国民健康保険の加入者でも支給されます。また、本人が健康保険に加入していなくても、夫が健康保険に加入していれば支給されます。

 ※2009年10月からは、緊急少子化対策として4万円引き上げられ39万円になっています。なお、「産科医療補償制度」に加入している分娩機関で出産した場合は、保険料3万円が上乗せされて42万円の支給になります。(3万円は保険料に充当されるので、出産した人がトクするわけではありません。)

3.育児休業給付金 育休期間中と、会社復帰後に雇用保険から支給されます。

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2007年5月25日 (金)

会社を辞めるなら12(離職直前の残業はお得?)

雇用保険の基本手当(失業手当)の額は、以前にみましたように「離職日前の最後の6ヶ月に支払われた賃金総額」によって決まってきます。よって、この時期に残業や休日出勤をたくさんしていた場合は、基本手当の額は多くなります。

ただし、基本手当日額は年齢区分ごとにその上限額が定められており、現在は次のとおりとなっています。

(平成19年8月1日現在)
30歳未満
6,365円
30歳以上45歳未満
7,070円
45歳以上60歳未満
7,775円
60歳以上65歳未満
6,777円

よって、すでに賃金の水準が高く、上記の上限を超えてしまっている人の場合は、残業や休日出勤をしてもしなくてもかわりません。

もう1つ注意があります。離職前にたくさん残業や休日出勤することになった場合、それが4月~6月の場合は要注意です。健康保険料は標準報酬月額によって決まりますが、これは4月~6月の賃金が反映されます。退職後に「任意継続被保険者」を選択した場合は、その後の健康保険料に影響する可能性があります。

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2007年5月24日 (木)

会社を辞めるなら11(公共職業訓練2)

前回からの続きです。これが公共職業訓練のもっともおトクな部分ではないでしょうか?

2.訓練延長給付

基本手当(失業手当)の給付日数が一定期間以上残っている場合に、公共職業訓練を開始すると、給付期間が延長されて、その職業訓練が終わるまで支給されます。
例えば、本来の給付日数が120日である人が、あと30日の給付日数が残っている時点で、6ヶ月の公共職業訓練を開始した場合、6ヵ月後まで基本手当が支給され続けます。

これは非常におトクです。ただし、所定の給付日数分の支給が終わったあとに訓練を開始しても、適用されません。さらに、もともと給付日数の長い人の場合は、所定の給付日数の3分の2の日数の支給が終わる前にスタートしていないと適用されません。

離職前に、どんな職業訓練があるのか、調べてみる価値はあるでしょう。

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2007年5月23日 (水)

会社を辞めるなら10(公共職業訓練)

これはハローワークに通い始めてからの話ですが、内容については離職前に知っておいたほうがいいことです。求職者が早期に再就職ができるように、雇用・能力開発機構の施設や民間教育訓練機関等で行われる訓練が「公共職業訓練」です。

期間は3ヶ月のコースから6ヶ月、1年、2年のコースまであります。受講料は基本的に無料で、教材費など数千円のみを実費として支払います。通所手当もでます。このように、公共職業訓練は実質的に無料で、就職に必要なスキルを身につけることができるわけですから、利用価値は高いといえます(もっともそのための保険料を払ってきているわけですが・・・)。

そのほかにも、いろんなおトクがあります。

1.「給付制限」がなくなる

自己都合で退職した場合、ハローワークに通ってもすぐに失業手当が給付されるわけではありません。7日間の待機期間のほかに3ヶ月間の給付制限期間があります。これが終了してはじめて失業手当が支給されます。しかし、公共職業訓練を受けると、その期間についてはこの給付制限期間は適用されません。つまり、はやく手当てが支給されます。

つづきは次回。

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2007年5月21日 (月)

会社を辞めるなら9(確定申告)

離職した後、年末までに次の会社に就職した場合は、新しい会社で年末調整ができるため、確定申告はしなくても税金の調整は行われます。次の会社に就職していない場合は、確定申告をしましょう。税金が戻ってくる場合が多いからです。

会社員時代の所得税は毎月引かれていますが、これは年間の所得を予想して(その収入が年間を通して続くとみなして)概算で行っているものです。離職した後の期間分については、収入がないので所得税は基本的にはかかりません。(雇用保険の基本手当は非課税です。)つまり、働いていたとき差し引かれていた所得税は、年間を通してみると払いすぎになっているわけです。

確定申告のための書類は国税庁のHP「確定申告書等作成コーナー」で、比較的簡単に作成することが出来ます。プリントアウトして税務署に持っていってもいいですし、郵送も可能です。

これとは別にe-TAXという国税の電子申告・納税システムもあります。こちらはあらかじめ電子証明書を取得し、ソフトをダウンロードするなどの手間がかかりますが、一度手続きしておけば次回以降の申告が簡単になります。登録後は、先の「確定申告書等作成コーナー」で作成したものも電子申告できます。これを利用すると、平成20年分の確定申告まで1回に限り、最高5,000円の税額控除を受けることができます。

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2007年5月20日 (日)

会社を辞めるなら8(住民税の減免)

離職により大幅に収入が減った場合、国民健康保険料の減免と同様に、住民税の減免措置を受けられる場合があります。

住民税は、前年の所得に対して課税されるので、離職後収入がなくても容赦なく襲いかかってきます。特に就労時の年収が高かった場合は相当な負担になります。

離職により収入がゼロになっても、就労時の給与水準が一定以上であれば住民税の減免は適用されないようです。でもその翌年も収入がない場合は、あきらめずに再度減免措置が受けられないか確認してみましょう。離職の際、年の途中まで働いていた場合は主にそのときまでの所得に対する住民税の納税通知書が翌年届くわけですが、納付期限までに減免申請すれば適用されることもあります。

自治体に確認してみましょう。

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2007年5月19日 (土)

会社を辞めるなら7(厚生年金保険料の注意)

前回少しふれましたが、会社を辞めて同じ月内に再就職するや月末付けで退職する場合は、次の会社の厚生年金保険に原則としてブランクなしに切り替わるわけですが、そうならない「空白」が生じる場合があります。

例えば5/30(金)に退職し、6/1(日)付で再就職する場合。退職の翌日(5月31日)に厚生年金の被保険者の資格を失いますが、公的年金の加入状況は月単位で管理されるため、5月分は国民年金の第1号被保険者に該当します。よって国民年金保険料を自分でおさめる必要があります。
一方で厚生年金保険料などの社会保険料は翌月の給料から天引きされることが多いため、前の会社では4月分の厚生年金保険料までしか天引きされず、新しい会社では6月分の厚生年金保険料から天引きされることになります。

このように、連続して働いているつもりでも、1か月分のブランクが生じてしまうケースがあります。退職日の翌日に資格を失うという点に注意しましょう。

一方で、余分に払ってしまう場合もあります。同じ5/30(金)退職でも前の会社で5月分の厚生年金保険料まで支払っていた場合。やはり5月分は国民年金保険料を支払う必要がありますが、かといって5月分の厚生年金保険料は払い戻されるわけではありません。被保険者の資格を取得し、同月(このケースでは5月)に喪失した場合(これを同月得喪といいます)、国民年金の被保険者の期間が1日であっても、保険料は徴収されることになります。同じ月に、2回年金保険料を支払うことになるのです。

また、健康保険の加入については日単位で管理されており、退社の翌日に入社する場合以外は、国民健康保険(あるいは任意継続被保険者など)の手続きをする必要があります。

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2007年5月18日 (金)

会社を辞めるなら6(国民年金保険料)

会社員時代は、給料の中から厚生年金保険料が毎月自動的に天引きされていましたが、離職後にすぐに再就職する人※以外、60歳未満の場合は国民年金保険料をおさめることになります。失業中で収入がなくても支払わなければなりません。

※すぐに再就職する場合であっても、1か月分の国民年金保険料をおさめる必要がある場合があります。詳しくは次回。

一方で、「保険料免除制度」というものがあります。失業したり天災にあった人などが対象となる制度です。前年の所得などが審査対象になり、保険料の「全額免除」「4分の3免除」「半額免除」「4分の1免除」などがあります。保険料免除が承認されると、少ない保険料納付で済み、その期間は受給資格期間(将来年金を受給するために必要な加入期間)としてカウントされます。つまり、「未納」とは大きく異なります。

ただし、その分将来もらえる老齢基礎年金の額は減額されることになります(詳細はこちら)。

また、この「保険料免除制度」では、本人の所得のみならず「配偶者」「世帯主」の前年所得も審査対象になります。

詳しくは市区町村に確認しましょう。

また、配偶者が働いていてその扶養家族に該当する場合は、国民健康保険料と同様に国民年金保険料の負担はありません。

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2007年5月17日 (木)

会社を辞めるなら5(健康保険その2)

前回からの続きです。

3.家族の健康保険の被扶養者に

年収130万円未満(60歳以上の場合は180万円未満)で、かつ健康保険の被保険者(家族)の年収の2分の1未満の場合、健康保険の被扶養配偶者になります。この場合、被扶養者の保険料の負担はありません。ただし健保組合にもよるようですが、雇用保険の基本手当(失業手当)を受給している間は、被扶養者になることはできないこともあるようです。例えば基本手当の受給資格期間が90日間とそんなに長くなく、年間の収入見込みが130万円未満だとわかっている場合でも、おかしな話ですが手当の日額によっては認められないようです。この期間は、国民健康保険に加入する必要があります。

前出の任意継続被保険者、国民健康保険、家族の被扶養者の3つのいずれの場合も、75歳になれば後期高齢者医療制度に移行することになります。

ここでもう1つ「退職者医療制度」について説明いたします。

国民健康保険の被保険者であっても、以下に該当する場合は「退職被保険者」となります。
・厚生年金や共済組合から老齢厚生年金や退職共済年金を受けられる人で、加入期間が20年以上(合算可)
・40歳以降、厚生年金や共済年金の加入期間が10年以上ある人

国民健康保険の負担する医療費を抑制するため、上記に該当する人の場合は一般の被保険者とは別に、会社等の健康保険の交付金により医療費がまかなわれるようになっています。国民健康保険の加入者で、退職者医療制度に該当する人は届出が必要です。

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2007年5月16日 (水)

会社を辞めるなら4(健康保険)

前回までは雇用保険の話でしたが、今回からは健康保険(公的医療保険)の話です。

会社勤め時に加入していた健康保険ですが、退職後は以下の3つの中から選ぶことになります。

1.任意継続被保険者
2.国民健康保険
3.家族の健康保険の被扶養者

1.任意継続被保険者

健康保険の被保険者期間が2ヶ月以上ある人は、退職後2年間は、もとの会社の任意継続被保険者になることができます。退職の翌日から20日以内に申請手続きが必要です。在職時に会社が負担していた保険料部分(半分)も自分で払うことになります。

なお、計算のベースとなる給与は以下のいずれか低いほうで計算します。
・退職時の給与(標準報酬月額)
・全被保険者の標準報酬月額の平均(前年10月末現在)

在職時に事業主が負担していた分も、退職後は本人が負担することになるので、負担率は在職時の2倍になります。例えば政府管掌健康保険の場合、在職時の本人・事業主の負担割合はそれぞれ年収(標準報酬月額+標準賞与額)の4.1%なので、退職後は事業主負担分も含め、8.2%を負担することになります。
 なお、退職後は賞与の支給はないので、上記の標準報酬月額×8.2%が実際の負担額となります。(40歳以上の被保険者は介護保険料も別に負担する必要があります。)

今までの家族も一緒に被扶養者として加入できます。

保険料は高くなりがちですが、次に記載しました国民健康保険にはない手厚い付加給付がある場合があります。また、2年経過後は国民健康保険に加入するかあるいは家族が加入する健康保険の被扶養者になる必要があります。

2.国民健康保険

任意継続被保険者になった場合でも、2年後に会社に就職していなければ、いずれは住所地の国民健康保険に加入することになります。世帯あたり年間保険料の計算式の例を以下に示します(実際には、自治体により異なります)。

前年の住民税額(世帯額) × 2.08 +30,200円×世帯の加入人数

東京23区は(現在は)住民税方式を使用しており、住民税の額により変動します。一方で多くの自治体は「旧ただし書き方式」を使用しており、「所得」額により変動します。所得が多い場合は上限が設定されており、最高限度額が年間53万円です。「1」の任意継続のほうが負担が少ないかもしれません。おおよその目安ですが前年の年収が500万円以上だと、この上限の水準になります。また、退職などにより大幅な収入の減少があった場合は、減免措置が受けられる自治体もあります。「高い!」とあきらめずに問い合わせてみましょう。

3.家族の健康保険の被扶養者については次回。

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2007年5月15日 (火)

会社を辞めるなら3(雇用保険その3 H19年10月改正2)

前回からの続きです。

3.育児休業給付の給付率アップ

育休中、子どもが満1歳になるまで「育児休業基本給付金」というものが支給されますが、これに加えて復職後6ヶ月経過したときに一時金で支給される「育児休業者職場復帰給付金」というものがあります。この「育児休業者職場復帰給付金」の率は、今までは休業する前の賃金の10%でしたが、これが20%に引きあげられました。

今まではこの2つの給付金をあわせて、休業する前の賃金の合計4割が、子どもが満1歳になるまでの育休中の日数分だけ雇用保険から支給される計算でしたが、今回の改正で5割が支給されることになりました。

4.教育訓練給付 補助率ダウン

指定された資格講座などを受講した場合に、雇用保険加入期間によって費用の20%(加入期間3年以上5年未満)あるいは40%(5年以上)が補助される仕組みでしたが、以下のようになりました。

 → 一律で雇用保険の加入期間3年以上の場合に、20%の補助(上限10万円)。

ただし、初回の受給の場合のみ加入期間は1年以上あれば可能です。

次回からは健康保険のお話です。

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2007年5月14日 (月)

会社を辞めるなら2(雇用保険その2 H19年10月改正)

雇用保険の制度がH19年10月1日から変わっています。在職期間が短ければ、基本手当(失業給付)を受けられないというケースもでてきています。以下、主な変更点です。

1.受給資格期間の変更(厳しくなりました)

今までは、フルタイム(週30時間以上勤務)の場合離職の日以前の1年間に、通算6ヶ月以上働いていれば失業給付を受けることが出来ました。これが

 → 離職の日以前の2年間に、通算12ヶ月以上働いていること となりました。

ただし、「特定受給資格者」(後出)に該当する場合は、別条件(有利)です。

2.特定受給資格者の条件追加

前回お話しました「特定受給資格者」は、解雇・倒産などによって職を失った人ですが、新たに以下の人たちも該当するようになりました。

・更新される予定が明示されていた有期雇用契約が更新されなかった場合
・身体の異常や育児、介護などにより離職せざるをえない場合(特定理由離職者)

特定受給資格者に該当する場合、失業給付の受給資格条件は1よりゆるく、過去1年間に6ヶ月以上雇用保険の加入期間があれば大丈夫です。

そのほかの改正点については次回。

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2007年5月13日 (日)

会社を辞めるなら1(雇用保険)

会社を辞めた後は、雇用保険のお世話になったり、(国民)健康保険の手続きが必要になります。今回はまず雇用保険について、知っておくと役に立つことを書きます。(60歳で定年退職した場合でも、雇用保険のお世話になることはできます。)

○給付日数

自己都合で退職すると、それ以外の理由(リストラ、倒産などで解雇された人など)で退職した人に比べ、雇用保険の基本手当ての給付日数は、少なくなります。そしてこの給付日数は、勤続年数によって変わってきます。例えば、勤続年数10年未満の場合、年齢に係らず給付日数は90日です。10年以上20年未満の場合は120日になります。

ですので、9年勤めて辞めようと考えている方は、あと1年頑張って10年勤めたほうが、基本手当ての面では有利かもしれません。

○会社都合と自己都合

先ほど、「自己都合」がでてきましたが、これに比べて基本手当ての給付条件がいいのが「会社都合」の場合です(「特定受給資格者」といいます)。リストラ、倒産などによる解雇のほか、例えば以下のようなものがあります。

・離職の直前3ヶ月間に、規程を超える残業が行われたため離職した場合や、(労働時間などに関する)法令違反を行政機関から指摘されたにも係らず、改善されなかったために離職した場合

・事業主の権利濫用となるような、理不尽な配転命令により離職した場合

・上司、同僚などから故意の排斥、または著しい冷遇もしくは嫌がらせを受けたことによって離職した場合

・事業主の事業内容が法令に違反したため離職した場合

これらに該当する場合、会社から離職時に受け取る「雇用保険被保険者離職票」の、離職理由が「自己都合」になっていないか、注意しましょう。会社側は、なるべく自己都合での退職で決着させようとする傾向にあります。離職理由について会社側と折り合いがつかない場合、離職票の「事業主が○をつけた離職理由に意義あり」に印をつけておきましょう。ハローワークで離職理由を判定する際にこちら側の主張が認められる場合もあります。ただしその場合、上記理由に該当する「証拠」を提示できないと有利な判定を得るのは難しいと思います。

つづきはこちら

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2007年5月12日 (土)

雇用保険とは? その3(介護休業給付、教育訓練給付)

前回からの続きです。

○介護休業給付

被保険者の家族を介護するために休業した場合、休業期間中(3ヶ月間以内)に介護休業給付金が支給されます。

・家族の範囲: 配偶者、父母、子、配偶者の父母、同居し扶養している祖父母、同居し扶養している兄弟姉妹、同居して扶養している孫
・給付金: 休業前の賃金×40%(上限あり)


○教育訓練給付

資格取得などのスキルアップにかかった費用の一部を補助してくれる制度です。H19年10月に制度改正されました。雇用保険に3年加入している人が対象で、費用の20%の補助(上限10万円)が受けられます。

※この制度をはじめて使用する人の場合は、「1年以上加入」していれば受けられます。
※費用には、入学金も含みます。

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2007年5月11日 (金)

雇用保険とは? その2(育児休業給付)

前回からの続きです。

○育児休業給付

育休中に支給される給付金と、職場復帰後に支給される給付金があります。被保険者期間が原則として1年以上(より正確には、育休開始前の2年間に11日以上出勤した月が12ヶ月以上)ある労働者が、1歳未満の子(養子含む)を養育するために休業した場合、男女を問わず受給できます。

1.育児休業基本給付金・・・育休中に支給される給付金

休業開始日から休業終了日までの間、休業前の賃金×30% が支給されます。女性の場合、出産後引き続き育休となる場合は、出産後57日後(この前日は産休が終了する日)が休業開始日となります。

2.育児休業者職場復帰給付金・・・※職場復帰後に支給

休業前の事業主に、復帰後引き続いて6ヶ月以上雇用された場合に、一時金として以下の金額が支給されます。
休業前の賃金×20%×育休期間分

この一時金につきましてはH19年10月1日より、制度改定により以前の10%から引き上げられています。これにより、合計で、育休期間中でも賃金の50%は支給されることになります。

つづきは次回へ。

※09年5月追記: 2010年4月1日以降から育休に入る人から、復帰給付金の受け取り方がかわります。現在は復帰後に支給されていますが、育休中のうちから基本給付金と一緒に2ヶ月に1回ずつ受け取ることになります。

13年12月追記: 2014年度から、給付金は最初の6ヶ月間、3分の2へ引き上げられます(現在は休業前賃金の50%)。

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2007年5月10日 (木)

雇用保険とは? その1(基本手当)

雇用保険は、よく知られている失業給付(基本手当)以外にも、様々な給付があります。例えば介護や育児で働き続けるのが難しい場合や、労働者が職業に関する教育訓練を受ける場合に支給されるものがあります。
雇用保険は、労働者のための保険なので事業主や社長は加入することはできません。
保険料は労使で負担し、労働者の負担分は2007年4月以降、0.6%です(以前は0.8%)。

○基本手当て(失業手当)
現在フルタイム勤務の人は離職の日以前の2年間に、通算12ヶ月以上働いている人が、労働の意志や能力があるにもかかわらず就職できない状態にあるとき、支給されます。(ただし、特定受給資格者又は特定理由離職者については、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上ある場合でも受けられます。)

適用要件は変動しますので、最新の要件の確認が必要です。

・基本手当ての額:
賃金日額※ × 賃金日額に応じた率(45%~80%)
 ※賃金日額:
離職日前の最後の6ヶ月に支払われた賃金総額 ÷ 180
 (6ヶ月間なので180日ちょうどではないことが多いですが、180で割ります。また、賞与は除きます。)

・給付日数: 離職理由や年齢によって定められています。詳しくはこちら

・受給期間: 基本手当ての支給を受けることが出来る期間(給付日数ではなく、受給期間です)は、原則離職の日の翌日から1年間です。例えば、給付日数が180日ある人が、離職後半年以上たってから求職の申し込みをした場合、支給される基本手当の日数は180日以下に減ってしまいます。(一定の要件に該当する人は、受給期間を申し出により延長できる場合もあります。)

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2007年5月 9日 (水)

働き方で異なる介護保険料2(自営業の場合)

前回は夫が会社員の場合の介護保険料を算出しましたが、今回は夫が自営業の場合をみてみます。

2.夫が自営業の場合

年間の国民健康保険のうち介護保険料 = ①所得割額 +②均等割額 (世帯上限9万円)となります。

実際の介護保険料の計算式は、市区町村により異なりますが、今回は以下の式で計算します。
①所得割額=(総所得金額-基礎控除額33万円)×1.3%
②均等割額=1人9,600円

夫の総所得金額(売り上げ-経費)は、
売り上げを会社員の収入例(50万円×12+160万円)と同額の760万円とし、経費260万円として総所得金額500万円とします。なお、この2年間変わらないものとします。

実際の計算は
①(500万円-33万円)×1.3%=60,710円より
①+②=70,310円

妻も国民健康保険の被保険者であるため夫と同様に保険料を負担し、専業主婦なので②の均等割のみの負担となり、9,600円となります。(所得割りは「世帯」ベースでの収入を基準に考えますので、もし妻にも収入がある場合は金額は変わってきます。)

よって世帯合計としては夫負担分70,310円+妻負担分9,600円=79,910円となります。

前回のケース1で夫が会社員の場合は世帯合計で46,740円であったのに対し、かなりの出費です。

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2007年5月 8日 (火)

働き方で異なる介護保険料1(会社員の場合)

40歳以上の人は、介護保険料を負担します。このうち65歳未満の人(介護保険の第2号被保険者といいます)は、自分が加入する公的医療保険(健康保険や国民健康保険など)の保険料に加算して徴収されています。 (介護保険の第1号被保険者である65歳以上の人は、年金支給時に天引きされるなどして徴収されています。)

夫(48歳)が
1.会社員である場合
2.自営業者である場合
で、ともに妻(43歳)が専業主婦の世帯において、介護保険料を比較してみます。

1.夫が会社員の場合

例えば政府管掌健康保険の場合、介護保険料率は1.23%であり、半分を被保険者が負担し、残りの半分は国、都道府県、市町村がそれぞれ負担します。

夫の月収が50万円(標準報酬月額も50万円とします)、年間賞与が160万円の場合

年間の保険料は標準報酬月額×保険料率×12ヶ月+標準賞与額×保険料率なので
50万円×1.23%×12+160万円×1.23%=73,800円+19,680円=93,480円。よって被保険者の自己負担は93,480円÷2=46,740円となります。

夫、妻ともに40歳以上65歳未満なので2人とも介護保険の第2号被保険者ですが、夫が健康保険の被保険者なので介護保険料は夫のみが負担し、被扶養配偶者である妻は、介護保険の被保険者であっても保険料を負担する必要はありません。

ただし、夫が40歳未満の場合、夫は介護保険の被保険者ではありませんが、組合健保※の場合は妻の介護保険料を負担する必要がある場合もあります。

※健康保険には、保険者が国である「政府管掌健康保険」と健康保険組合が保険者である「組合管掌健康保険組合」(組合健保)の2つがあります。

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2007年5月 7日 (月)

健康保険料を計算してみよう3

今回は、具体的に健康保険料を計算してみます。

○計算の前提

政府管掌の健康保険組合の被保険者であるAさんは現在38歳。
毎月の報酬は29万円。賞与は年2回で夏100万円、冬100万円。

・標準報酬月額: 30万円になります(ここでは紹介しませんが、一覧表にあてはめます)。
・標準賞与額: 100万円+100万円=200万円(これ以上の賞与額、例えば600万円であっても、年間の上限額は540万円とすることになっています)

よって毎月の健康保険料は
標準報酬月額×8.2%=30万円×8.2%=24,600円
被保険者負担はその半分なので12,300円になります。

賞与時の負担は
標準賞与額×8.2%=(100万円+100万円)×8.2%=164,000円
その半分は82,000円になります。
よって、年間の負担料は、12,300円×12ヶ月+82,000円=229,600円となります。

Aさんは現在38歳で、介護保険の被保険者ではありませんので介護保険料の負担はありませんが、40歳以降は、1.23%の介護保険料が上乗せとなり、8.2+1.23=9.34%を保険料率として計算することになります。(使用した保険料率は2007年現在のものです。)

国民健康保険については次回

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2007年5月 6日 (日)

健康保険料を計算してみよう2

前回は、健康保険料の算出の仕方の概要をみましたが、今回は計算式をさらに詳しくみていきます。

年収を計算するにあたって、前回見ましたようにまず「標準報酬月額」と「標準賞与額」を出します。

○「標準報酬月額」とは

健康保険や厚生年金保険料の計算に使用する際は、4-6月の3ヶ月間に支給された月給の平均額を各等級に振りわけた額を標準報酬月額として使用します。健康保険の場合、第1級から第47級の47等級に区分(H19年4月より)。額は1等級が58,000円、47等級が1,210,000円。その年の9月から1年間適用します。

○「標準賞与額」とは

支払われた賞与額の1,000円未満を切り捨てた額です。この「標準賞与額」の上限も、H19年4月より改定されています。
従前:支給1回ごとに200万円 → 改定後: 年度累計で540万円

前回の復習になりますが、政府管掌の健康保険料(介護保険分を含まず)を求める式は

(標準報酬月額×12ヶ月+標準賞与額)×8.2% です。(現在は保険料率は都道府県別)

9月から1年間の標準報酬月額は、その年の4月から6月までの3ヶ月間の月収に応じて決まり、月給の大幅な変動がない限り、固定されます。つまり、4月から6月に残業をたくさんすると、標準報酬月額が高くなり、健康保険料が高くなります。厚生年金保険料も同様です。

次回、具体的な計算をします。

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2007年5月 5日 (土)

健康保険料を計算してみよう1

給料から天引きされているものの代表的なものに「健康保険料」があります。この公的医療保険のおかげで、医療にかかった費用の自己負担は、全額ではなく一定割合(3割など)で済みます。

今回は、この健康保険料の計算の仕方をみていきます。健康保険と厚生年金保険は、平成15年4月から「総報酬制」になっています。つまり、今までは毎月の給料の額に応じて徴収されていましたが、平成15年4月からは賞与からも徴収されています。年収に占める賞与の割合が高かった人は、負担が多くなったように感じたかもしれません。

さて、収入に対してどれくらいの割合で健康保険料が徴収されているかですが、政府管掌健康保険組合※の場合は8.2%となっています。会社が原則として半分負担するので、被保険者(健康保険に加入している人)負担の実質は4.1%です。

年収は次のようにして計算します。

月収(標準報酬月額)×12ヶ月+賞与(標準賞与額

この額の8.2%を被保険者と会社で折半して負担するわけです。(実際の毎月の徴収額は、次回の記事で説明いたします。)

※健康保険には、保険者(保険の運営・管理主体)が国である「政府管掌健康保険」と、健康保険組合が保険者である「組合管掌健康保険組合」(組合健保)の2つがあります。「政府管掌健康保険」は、2008年以降は「全国健康保険協会管掌健康保険」に移管され、保険料率も一律ではなく都道府県別になっています。保険料率は、東京都の場合H24年3月から9.97%となっています(介護保険分は含まない数値です。)

つづきはこちら

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2007年5月 4日 (金)

高年齢雇用継続給付と在職老齢年金の併給調整(計算例)

前回、高年齢雇用継続給付と在職老齢年金の併給調整について説明いたしましたが、今回は併給調整の具体的な計算例をみていきます。つまり、在職老齢年金額を調整する計算です。

○前提:

・60歳以降の賃金月額 25万円(標準報酬月額26万円)、賞与 年2回各30万円
・年間132万円の年金額(月額11万円)
・60歳到達時の賃金月額 42万円、賞与 年2回各30万円

→ 在職老齢年金額は月額4万円になります。(在職老齢年金の計算例はこちらを参照してください。)この額からさらに調整します。

○併給調整額の計算:

60歳以降の標準報酬月額26万円は、60歳到達時の賃金月額42万円の61.9%となり前回説明のパターン②に該当しますが、「割合に応じて6%より逓減した率」の値は6%となり、
支給停止額=標準報酬月額×6%となります。

よって、支給停止額=26万円×6%=15,600円となります。従って、この金額が在職老齢年金額4万円よりさらに調整され、調整後の在職老齢年金額は40,000円-15,600円=24,400円となります。

○併給調整後の収入総額の比較

・調整前: 60歳以降の賃金が25万円、年金月額は11万円なので、本来の月収額は36万円。

・調整後: 賃金25万円+調整後の在職老齢年金24,400円+高年齢雇用継続基本給付金37,500円(計算方法はこちら)=311,900円となり、多少収入が減少することになります。

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2007年5月 3日 (木)

定年退職者必見! 年金が減らされる?(併給調整)

○高年齢雇用継続給付と在職老齢年金の併給調整

高年齢雇用継続給付を受けられる人が、在職老齢年金の受給者である場合、在職老齢年金の支給額が一部減額されます。つまり、60歳以降も働きながら老齢厚生年金を受給する場合、老齢厚生年金が(一部または全額)減額されて支給される(=在職老齢年金)のに加えて、その人が高年齢雇用継続給付を受ける場合は、さらに減額される仕組みです。

支給停止額:

①標準報酬月額が60歳到達時の賃金月額の61%未満の場合 
 支給停止額=標準報酬月額×6%

②標準報酬月額が60歳到達時の賃金月額の61%以上75%未満の場合 
 支給停止額=標準報酬月額×割合に応じて6%より逓減した率

つまり、雇用保険からの高年齢雇用継続基本給付金を受ける場合は、標準報酬月額の0%~6%が調整されることになります。具体的な例を次回みていきます。

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2007年5月 2日 (水)

定年退職者必見! 雇用保険(高年齢再就職給付金)

前回は、60歳以降も働き続ける人に対する給付金の話でしたが、今回は、雇用保険の基本手当てを受給中(つまりその時点で働いていない)の人に対する給付金の話です。

2.高年齢再就職給付金

・対象者: 被保険者期間が5年以上あり、雇用保険の基本手当てを受給中の人が、60歳に達してから再就職した時点で、基本手当ての支給残日数が100日以上あること

高年齢雇用継続基本給付金と同様に、賃金が離職時に比べ25%を超えて低下する場合(つまり60歳時の75%未満に低下)、低下した賃金に上乗せして支給されます(最大15%)。

・支給金額: 高年齢雇用継続基本給付金と同様です。

高年齢雇用継続基本給付金の場合と同様に、各月に支払われた賃金額と高年齢再就職給付の合計額が339,235円(毎年8月1日に変更あり)を超えるときは、超える部分の額が減額されます。

また、前回も書きましたが高年齢雇用継続給付を受ける人が、在職老齢年金の受給者である場合、在職老齢年金の支給額が一部減額されます。

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2007年5月 1日 (火)

定年退職者必見! 雇用保険(高年齢雇用継続基本給付金)

改正高年齢者雇用安定法が施行され、高齢者の就労機会が増えています。60歳で定年退職後、別の働き方を探す人も、もとの会社に再雇用される人もともに必見です。

○高年齢雇用継続給付

定年退職後は雇用保険(失業保険)とは無関係だとは思っていませんか?そんなことはありません。60歳で定年退職後も、一定要件を満たせば基本手当(正確な言い方ではありませんが一般的に「失業給付」と理解されています)を受けることができます(ただし厚生年金との併給調整がありますが)。また、これとは別に定年後の、円滑な雇用の継続・安定を図るための、雇用保険からの給付が高年齢雇用継続給付です。高年齢雇用継続基本給付金高年齢再就職給付金の2つがあります。

1.高年齢雇用継続基本給付金

60歳以降も働き続ける場合に、賃金が60歳時に比べ25%を超えて低下する場合(つまり60歳時の75%未満に低下)、高年齢雇用継続基本給付金として、低下した賃金に上乗せして支給されます(最大15%)。

対象者: 被保険者期間が5年以上あり、60歳以上65歳未満の、雇用保険の被保険者

支給金額

①各月に支払われる賃金額が60歳時点の61%未満に低下したとき
給付額=各月の賃金額×15%

②各月に支払われる賃金額が60歳時点の61%以上75%未満に低下したとき
給付額=各月の賃金額×割合に応じて15%より逓減した率

計算例: 

・60歳以降の賃金月額 25万円(標準報酬月額26万円)、賞与 年2回各30万円であり、
もとの賃金(60歳到達時の賃金)が月額 42万円、賞与 年2回各30万円の場合

60歳以降で、各月に支払われる賃金額25万円はが60歳時点の42万円の59.5%であり、61%未満であるため上記①に該当。よって、高年齢雇用継続基本給付金の給付額は25万円×15%=37,500円 になります。

なお、各月に支払われた賃金額と、高年齢雇用継続基本給付金の合計額が339,235円(毎年8月1日に変更あり)を超えるときは、超える部分の額が減額されます。

また、これも注意が必要ですが、高年齢雇用継続給付を受ける人が在職老齢年金の受給者である場合、在職老齢年金の支給額が一部減額されます。

つづきはこちら

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