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2007年6月23日 (土)

配偶者の税額軽減(相続税)

相続税の計算3」で見ましたように、妻が受け取る遺産が5,000万円であり、相続税が800万円と計算されても、この場合実際には妻は相続税を収める必要はありません。

配偶者の相続税の軽減制度というものがあり、配偶者が相続または遺贈により取得した財産の課税価格が法定相続分の範囲内であれば、または法定相続分を超えても1億6,000万円までであれば税額はゼロになります。

以下の式により、配偶者の税額軽減額が算出できます。

○配偶者の税額軽減額 = 相続税の総額 × A / 課税価格の合計額

ここでAは以下の①、②のうちいずれか少ない額です。

①課税価格の合計額 × 配偶者の法定相続分 (①が1億6,000万円に満たない場合は1億6,000万円とします)
②配偶者の課税価格

具体例で見てみましょう。

相続人が妻と子の2人で、課税価格の合計額が4億8,000万円、うち妻の相続分(=配偶者の課税価格)が3億3,600万円、相続税の総額が9,850万円であるとき、妻の納める相続税額を計算します。

① 4億8,000万円×1/2=2億4,000万円 (>1億6,000万円なので2億4,000万円を用います)
② 3億3,600万円

となりますが、①と②で少ないのは①なので、税額軽減額は

9,850万円 × 2億4,000万円 / 4億8,000万円 = 4,925万円

よって妻の相続税額は

9,850万円 × 3億3,600万円 / 4億8,000万円 - 4,925万円 = 1,970万円 になります。

この制度の適用を受けるに当たって

・配偶者は正式な婚姻関係にある必要があり、内縁関係にある場合は適用されません。
・配偶者が相続を放棄して、財産を遺贈で取得した場合でも適用されます。
・税額軽減の結果、税額がゼロとなる場合でも申告書の提出が必要です。
・遺産が分割されていないと配偶者控除は受けられませんが、いったん配偶者控除を適用せずに申告および納税をし、以下のように更生の請求をすることで、配偶者の税額軽減の適用を受けることができます。
 ・申告期限から3年以内に遺産分割が行われた場合
 ・または相続や遺贈の提訴、調停などがなされ、分割ができることとなった日の翌日から4ヶ月以内に分割された場合


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