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2007年11月

2007年11月29日 (木)

寡婦控除、扶養控除

所得税は、収入から様々な経費などを差し引いた金額(所得)に応じて課税されますが、収入から差し引くことのできる様々な「所得控除」があります。例えば一定要件を満たす配偶者や扶養している子どもなどがいる場合、それぞれ「配偶者控除」「扶養控除」などといって、所得計算の際には収入から差し引くことができます。そのほか「寡婦(夫)控除」という、寡婦(夫)を支援するための控除もあります。以下、詳細です。

○扶養控除の要件

配偶者以外に扶養する親族がいて、その親族の合計所得金額が年間38万円以下のとき、一人につき38万円の「扶養控除」を受けることができます。その親族の年齢が満16歳以上23歳未満あるいは満70歳以上の場合、控除額は割り増しされます。
 「扶養」とは、生計を一にしている状態であり、勤務・修学・療養などで別居している場合を含みます。例えば、郷里の母親に生活費を送っている場合も対象となります。ただし、この送金を2人の子どもが行っている場合、扶養控除の適用を受けられるのはどちらか一人だけです。

※なお、扶養控除については平成22年の税制改正により平成23年分の所得税、24年6月以降の住民税について制度が変わる予定です。記事はこちら

○寡婦控除の要件

寡婦とは、納税者本人が、原則としてその年の12月31日の現況で以下1.2のいずれかに当てはまる人。

1.夫と死別し、もしくは離婚してから結婚をしていない人、または夫の生死が明らかでない一定の人で、扶養親族がいる人または生計を一にする子ども※がいる人。(その中でも合計所得金額が500万円以下の人は「特別寡婦」となります。)
※子ども: 総所得金額等が38万円以下で、他の人の控除対象配偶者や扶養親族となっていない人

上記に該当しなくても、以下に該当する場合も寡婦となります。
2.夫と死別してから結婚していない人または夫の生死が明らかでない一定の人で、合計所得金額が500万円以下の人

○控除額: 27万円です(特別寡婦の場合は35万円)。

○寡夫控除の要件

以下のいずれかに該当し、生計を一にする子がいてかつ合計所得金額が500万円以下の男性です。
・妻と死別あるいは離別した後、婚姻していない人
・妻の生死が明らかでない人

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2007年11月27日 (火)

損害保険料控除は今後なくなる?

損害保険料控除は、平成18年12月末をもって、廃止になっています。

短期契約については完全に廃止。

長期契約(保険期間が10年以上で満期返戻金つきのもの)については、それまでに締結されたものについては従来通り控除できる経過措置が取られていますが、新規の長期契約については適用はありません。

代わりに地震保険料控除というものが新しくできました。

最高控除額は、払い込み保険料が5万円を超える場合だと所得税5万円(H19年分以降から)、個人住民税2万5千円です(H20年分以後から)。

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2007年11月26日 (月)

生命保険料控除 計算のルール2

前回からの続きです。

○配当金
配当金の支払を受けた場合は、その金額分だけ支払保険料から差し引きます。

例: 定期保険特約付終身保険の年間保険料が153,000円、配当金が3,000円であった場合、支払い保険料は150,000円として計算します。

ただし、税制適格特約が付加された個人年金は、途中で配当金の引き出しができないため、配当金を控除する必要はありません。

例: 税制適格特約付の個人年金の年間保険料が93,000円、配当金が3,000円であった場合、支払い保険料は93,000円として計算します。

○剰余金の分配もしくは割戻しを受け、または、剰余金もしくは割戻金を保険料の払い込みにあてた場合には、その額を引いた残額を剰余金として扱います。全額保険料にあてた場合は、全額が支払保険料扱いです。

○財形保険および保険期間5年未満のいわゆる貯蓄保険は、生命保険料控除の対象外です。

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2007年11月25日 (日)

生命保険料控除 計算のルール1

前回、生命保険料控除により節税が可能であると書きましたが、今回は細かなルールの説明です。

○生計を一としない配偶者・親族の分を払った場合
生命保険の場合、保険料を支払った人と生計を一としない配偶者・親族を被保険者とする保険料でも、生命保険料控除の対象となります。(損害保険では同一生計が要件)。

個人年金保険料控除の要件
一般の生命保険料控除と別枠で個人年金保険料控除がありますが、個人年金分として計算できるのは、税制適格特約が付されたものに限定され、保険料控除証明書には「個人年金用」という表示がされています。名前に個人年金とついていても、すべてが対象とはならないので注意が必要です。

○特約保険料
個人年金用のものであっても、特約保険料は一般の生命保険料として扱われます。

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2007年11月24日 (土)

生命保険加入で節税

生命保険に加入していると、所得税、(個人)住民税の負担を減らすことができます。

H18年時点では、
所得税の生命保険料控除額は最大5万円(その年に10万円超の生命保険料を支払ったとき)
住民税の生命保険料控除額は最大3万5千円(その年に7万円超の生命保険料を支払ったとき)です。

例えば、所得税率が20%の人であれば、最大1万円の所得税を減らすことができます。

ただし、団体信用生命保険は控除対象になりません。

また、この「生命保険料控除」では、個人年金保険に加入している場合は、別枠として同額の控除が認められます(所得税、住民税ともに)。つまり節税額が、最大の場合上記の倍になります。(「個人年金保険料税制適格特約」の付加された個人年金保険が対象です。)

この個人年金保険料は、以下の条件をすべて備えたものに限られます。

1.①年金受取人=被保険者=保険契約者(保険料を支払う人)
    ②年金受取人=被保険者かつその人が保険契約者の配偶者

2.保険料払い込み期間が10年以上(一時払いは不可で、月払い・年払いは可)

3.①年金の種類が確定年金か有期年金である時は、年金開始日における被保険者の年齢が60歳以上で、かつ年金受取期間が10年以上
  ②年金の種類が終身年金の場合は、その年金の受取人が生存している期間にわたり定期的に行うものであること。年金開始日における被保険者の年齢は問いません(60歳未満でも可)。

なお、「生命保険料控除」の適用を受けられるのは、「保険料を支払った人」です。契約者でなくても、その人が支払ったことが証明できれば対象になります。

参考: 国税庁HPhttp://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/gensen/03/35.htm

 

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2007年11月23日 (金)

証券口座を選ぶ 特定口座 vs 一般口座2

前回、主婦が株式売買において38万円を超える売却益がでるような場合は、「源泉徴収あり」の特定口座を選んでおいたほうがトクになることが多い、と書きましたがその詳細です。

原則として38万円を超える所得がある場合、配偶者控除の対象になることはできません。つまり、この専業主婦は、確定申告をすると夫の税金が高くなることになります。しかし、この主婦が、「源泉徴収あり」の特定口座を選んでいた場合、いくら売却益がでても確定申告の必要はないので配偶者控除の対象から外れることはありません。つまり夫の税金には影響しないわけです。

上記の場合、確定申告をすることにより夫の税金が不利になるわけですが、もう1つ注意があります。

この専業主婦が株式売却で損失を出し、「譲渡損失の繰越控除」の制度を使う場合です。「源泉徴収あり」の特定口座であっても、損失を出したときは確定申告をしておけば、翌年売却益がでたときの課税対象額を減らすことができます。ただし、翌年も確定申告することによりその売却益に対する課税は減らせても、売却益が38万円を超える場合、夫の配偶者控除の対象から外れてしまうことになります。ここでの売却益とは、「譲渡損失の繰越控除」の前の段階での所得金額で判定されるので注意が必要です。
 確定申告するのとしないのではどちらがトクかを計算する必要があります。

一方で、サラリーマンの場合はまた事情が異なります。株式の売却益が年間20万円を超えることがなく、確定申告も行う予定のない人(医療費控除などを受けない人)は「源泉徴収なし」の特定口座または一般口座にしておいたほうがいいかもしれません。
 給与収入が2,000万円以下でほかに所得がないサラリーマンの場合は、20万円以下の売却益については確定申告する必要はないからです。つまり、「源泉徴収あり」の特定口座にしておくと、20万円以下の売却益に対しても自動的に課税されることになってしまうのです。

ここで注意ですが、給与収入が2,000万円以下でほかに所得がないサラリーマンの場合は、20万円以下の売却益にかかる所得税の申告の必要が、常にないわけではありません。他に確定申告するものがない場合は、売却益についても申告しなくていいだけであって、医療費控除などで確定申告する予定のある場合は、20万円以下の売却益についても確定申告する必要が出てきます。

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2007年11月22日 (木)

証券口座を選ぶ 特定口座 vs 一般口座

株式の口座には「源泉徴収あり」の特定口座、「源泉徴収なし」の特定口座、一般口座の3つがありますが、メリット・デメリットを考えて選ぶ必要があります。(追記: H26年、2014年からは新たにNISA口座もできました。)

「源泉徴収あり」の特定口座は、面倒な確定申告の義務はありません。でも確定申告ができないわけではなく、確定申告をすることもできます。例えば、複数の証券会社に株式の口座(特定口座に限りません)を持っている場合、年間で売却損がでている口座がある場合は、確定申告することにより、払いすぎた税金を取り戻すことができます。

また、専業主婦などほかに所得がない人で、「源泉徴収あり」の特定口座で売却利益をだした場合、確定申告することにより源泉徴収された税金を取り戻すことができます。これは、基礎控除により38万円までの所得に対しては税金がかからないためです。

この主婦の例であれば、いずれにしろ確定申告をするのであればはじめから「源泉徴収なし」の特定口座あるいは一般口座にしておいてもよいかと思うかもしれませんが、38万円以上の売却益がでるような場合は、「源泉徴収あり」の特定口座を選んでおいたほうがトクになることが多いようです。

詳細は次回。

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2007年11月21日 (水)

損益通算とは? その計算方法

損益通算とは、以下の4つの種類の所得について赤字が出た場合に、他の所得(=この4つに限りません。給与所得なども含みます。)の黒字と通算できるというものです。4つの所得とは、「不動産所得」「事業所得」「山林所得」「譲渡所得」です。

具体例を以下に示します。

給与所得: 200万円
不動産所得: ▲220万円
一時所得となる収入: 200万円
一時所得の必要経費: 100万円

まず所得を以下の4つのグループに分けます。
1.経常グループ: 利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、雑所得
2.単発グループ: 譲渡所得、一時所得
3.山林所得
4.退職所得
次に、各グループ内の赤字と黒字を通算します。

つまり、
1.「経常グループ」として給与所得と不動産所得を損益通算します。 →▲20万円
2.「単発グループ」に分類される一時所得を計算します。
つまり200-100-50万円(一時所得の特別控除額)=50万円。
今回は、上記3と4はありません。

次に、1と2を通算します。経常グループに残った赤字が20万円、50万円の特別控除額を控除後の一時所得が50万円なので、一時所得の額が最後まで残ることになりますが、一時所得は損益通算後に1/2をする決まりです。

つまり▲20万円と50万円を通算し、通算後の30万円を1/2した15万円が総所得金額になります。つまり、Aさんは給与所得が200万円ありますが、これに対してまるまる課税されるわけではありません。15万円に対して課税されることになります。

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2007年11月20日 (火)

譲渡損の計算

例外はありますが、資産の譲渡による所得に対しても、所得税が課せられます。Aさんが以下のような財産を売却した場合、課税所得金額(税金の対象となる額)はいくらになるでしょう?Aさんは事業所得者で事業所得は1,000万円、所得控除は200万円とします。

・ゴルフ会員権:       購入価額500万円 売却価額200万円 譲渡費用100万円
・営業用自動車(事業用): 購入価額200万円 売却価額100万円 帳簿価額150万円
・骨董品:           購入価額200万円 売却価額100万円

譲渡損益は
・ゴルフ会員権: 200-500-100=▲400万円
・営業用自動車: 100-150=▲50万円
・骨董品: 100-200=▲100万円

骨董品は譲渡損がでますが、「生活に通常必要でない資産」であり、今回のケースでは譲渡損を内部通算することはできません。つまり、他の譲渡益がある場合(総合課税される譲渡益に限ります)は、この骨董品の譲渡損を内部通算できますが、今回のケースでは譲渡益がないのでそれができません。

従って、損益通算できるゴルフ会員権、営業用自動車の各譲渡損のみが損益通算されます。

従って、課税所得金額は1,000万円 - (400万円+50万円) - 200万円(所得控除) = 350万円

となります。

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2007年11月19日 (月)

株式の譲渡所得(取得費の特例)

株式の売買益にかかる税金は、「譲渡価格-取得価格」をもとに計算されますが、取得価格の特例として、「平成13年10月1日の公表最終価格の80%相当額」とするみなし取得費を選択することができます。平成13年9月30日以前に取得した上場株式等の売却利益の計算に適用されます。

以下で例をみてみます。

所有している上場株式が2,000株、平成13年10月1日の公表最終株価が1,000円であった場合、実際の取得費にかかわらず1,000円×80%×2,000株=160万円を取得費とすることができます。

実際の取得価額が購入代価150万円+購入手数料2万円=152万円であった場合、

152万円 < 160万円なので、みなし取得費160万円を選択したほうが譲渡所得の金額は小さくなります。

予定売却額が300万円、譲渡費用が4万円の場合、譲渡所得は

300万円 - 160万円 - 4万円=136万円 となります。

この特例は、平成22年12月31日までの売却に適用されます。

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2007年11月18日 (日)

給与所得の計算2(2ヶ所から給与がある場合)

給与所得の計算については前回見ましたが、今回は、2ヶ所から給与収入がある場合の給与所得の計算についてみていきます。例えばA社からの収入金額が400万円、B社からの収入が400万円のとき、給与所得金額はいくらになるでしょうか?

・給与収入金額が360万円超 660万円以下の場合の給与所得控除額は「給与収入金額×20%+54万円」
・給与収入金額が660万円超 1,000万円以下の場合の給与所得控除額は「給与収入金額×10%+120万円」とします。

○解答

別々に給与所得を計算するのではなく、給与収入を合計してから給与所得金額をだします。
給与収入の合計は800万円なので、給与所得控除額は800万円×10%+120万円=200万円。
よって、給与所得の金額は800万円-200万円=600万円となります。

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2007年11月17日 (土)

給与所得の計算1

サラリーマンの所得は主に給与所得です。給与所得のうち、出張旅費、通勤手当(月10万円まで)などは非課税になります。H19年分の収入が以下の金額であるとき、H19年分の給与所得の金額はいくらになるでしょうか?

・給与: 500万円
・通勤手当: 月11万円

なお、給与収入金額が360万円超 660万円以下の場合の給与所得控除額は「給与収入金額×20%+54万円」とします。

○解答

通勤手当は月10万円まで非課税なので、課税分は月1万円×12ヶ月=12万円
給与所得控除額は(500万円+12万円)×20%+54万円=156万4千円。
よって、給与所得金額は512万円-156万4千円=355万6千円となります。

事業所得のある人は、いろいろな出費を経費で落とせるというイメージがありますが、実はサラリーマンにも経費は自動的に認められており、結構な額である事が分かります。上記の例でいきますと、(通勤手当を除いて)年収500万円に対し、154万円は経費扱いとなるわけです。しかも「みなし必要経費」ということで、領収書などいらないわけですから、結構優遇されていることが分かります。

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2007年11月16日 (金)

配当所得3 配当所得の計算

H19年の収入が以下の通りであるとき、H19年の配当所得の金額はいくらでしょう?申告不要を選択できるものについては、申告不要制度を選択するものとします。

・非上場会社Aからの配当金(年1回)  50万円(税込み額)(取得にかかる負債利子5万円)
・非上場会社Bからの配当金(年1回)  32万円(税引後手取り額)
・非上場会社Cからの配当金(年1回)  72,000円(税引後手取り額)
・上場会社Dからの配当金        36万円(税引後手取り額)
・銀行の貸付信託の収益の分配金  81,000円(税引後手取り額)

○解答

配当所得の金額=収入金額-負債利子で計算されます。
・非上場会社Aからの配当金: 収入金額-負債利子=45万円が配当所得
・非上場会社Bからの配当金: 20%源泉徴収されているので税引き前の収入は32万円÷0.8=40万円
・非上場会社Cからの配当金: 20%源泉徴収されているので収入は72,000円÷0.8=8万円
・上場会社Dからの配当金: 10%源泉徴収されているので収入は36万円÷0.9=40万円
となるが、CとDについては申告不要制度を選択できるので、Aの45万円+Bの40万円=95万円が配当所得の金額となります。
また、貸付信託の収益の分配金は利子所得になります。

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2007年11月15日 (木)

配当所得2 申告不要制度の選択はトクか?

配当所得の課税において総合課税を選択し確定申告する場合と、申告不要制度を選択する場合、どちらがトクかはケースによります。

申告不要制度を選択した場合(一般的には、配当所得を確定申告しなかった場合は自動的に「申告不要制度」を選択したことになります。)、総合課税の対象となる所得の額に関係なく税金が源泉徴収されます。つまり、所得水準が高くなく、総合課税において所得税がほとんどかからない人の場合でも、配当所得に関する税金として払うことになります。しかしこのようなケースにおいて総合課税を選択し、確定申告をすると配当控除により源泉徴収された税金の全部あるいは一部が戻ってきます。つまり、総合課税を選択したほうが有利になります。有利になる目安は、課税所得金額が330万円以下の人です。

一方で不利になる場合もあります。例えば専業主婦が株式投資で得た配当所得が年間38万円を超える場合、総合課税を選択した場合は夫の配偶者控除から外れてしまい、夫の所得税負担が増えることになります。

しかし、申告不要制度を選択した場合は、源泉徴収のみで課税関係が終了するため、夫の配偶者控除から外れることはありません。配当所得が38万円を超えても外れませんので、申告不要制度を選択したほうが有利になります。

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2007年11月14日 (水)

配当所得1

今回は配当所得についてみていきます。配当所得とは、
①法人から受ける利益の配当(株式の配当金等)
②公募株式投資信託や特定目的信託の収益の分配金
③農協や信用金庫などの出資に対する配当(剰余金の分配)
などが該当します。
(公社債投資信託の収益分配金は利子所得になります。)

①上場株式等の配当金、②公募株式投資信託の収益の分配金

原則として、20%(所得税15%、住民税5%)の源泉徴収方式による総合課税であり、給与所得など他の所得と合算されます(確定申告で税額を調整)。特例期間の現在は所得税7%、住民税3%となっています(追記: NISA制度が始まるのに伴い、2013年で特例期間は終了しました)。また、配当金額にかかわらず申告不要制度を選択することができます(大口株主を除きます)。申告不要制度とは、源泉徴収のみで課税関係を終了させるものです。この制度の選択のメリット・デメリットについては次回。

③上場株式等以外の配当金

原則は20%(所得税20%、住民税0%)源泉徴収方式による総合課税です。1回の配当金が5万円以下(年1回配当の場合は10万円以下)の場合は、申告不要とすることができます。申告不要の場合は20%の所得税が源泉徴収され、住民税は総合課税されます。

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2007年11月13日 (火)

災害にあったら所得税を減免(災害減免法)

前回、「雑損控除」についてみましたが、今回は「災害減免法」の適用の説明です。

「雑損控除」と同様に、災害にあった場合に税金面で優遇措置が受けられます(雑損控除と災害減免法はどちらか一方のみ適用されます)。

災害減免法は、被害の大きな人向けです。雑損控除との違いは以下の通りです。

●対象となる原因: 災害のみ(盗難や横領は対象になりません)

●対象となる資産: 住宅・家財のみ(現金などは対象になりません)

●適用要件
・対象となる被害の程度: 被害額が時価の1/2以上(被害額: 損害額から保険金・損害賠償金等を差し引いた残額) 
・合計所得金額が1,000万円以下

●減免措置: 合計所得金額によって、その年の所得税が軽減されます。
・所得500万円以下: 全額免除
・所得500万円超750万円以下: 半額軽減
・所得750万円超1000万円以下: 1/4軽減

●繰越控除: 控除しきれない額があっても、翌年以降繰り越すことはできません(雑損控除は繰り越せます)。

●住民税への適用: ありません(雑損控除はあります)

被災時に自治体からもらえる支援金についてはこちら

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2007年11月12日 (月)

泥棒に入られたら、自然災害にあったら(雑損控除)

住宅、家財、衣類、現金などの生活に通常必要な資産が、火事や風水害、地震などの災害や盗難・横領などによって損害を受けたときは、雑損控除として確定申告で所得金額から控除を受けることができます。

●対象者: 本人または本人と生計を共にする配偶者や親族(総所得等が38万円以下の人)

●対象物: 生活に通常必要な資産(家具、家電、衣類。車は、生活に必要と認められる場合に対象に。)

×対象外のもの: 書画・骨董・貴金属等で1組または1個が30万円を超えるもの、別荘、棚卸資産、事業の用に供される固定資産、繰延資産、山林など。

●原因: 震災、風水害、冷害、雪害(家屋倒壊防止のための雪下ろし)、落雷、噴火、竜巻などの災害、火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害、白アリなどの害虫被害、盗難や横領。

×: 詐欺や脅迫、紛失は対象外

●雑損控除として控除される額: 下記①または②のいずれか多い方

①正味の損失金額 - 総所得等の金額×10%
②損失額のうち、災害関連の支出金額 - 5万円

※①正味の損失金額 = 損害金額(時価で計算) (+ 災害関連支出金額) - 保険金や損害賠償金などで補填される金額
※②災害関連の支出金額 = 災害関連支出金額 - 災害関連支出に対して補填される保険金等の金額

災害関連支出とは、災害にあった住宅や家財を除去したり、倒壊を防止するための費用です(1年以内のもの。ただし、東日本大震災では3年以内: 2012年2月追記)。

雑損控除額が、その年の所得金額から控除しきれない場合は、翌年以降3年間繰り越すことができます(ただし、東日本大震災では5年間繰り越せます: 2012年2月追記)。

申告に当たって、必要な書類は以下のとおりです。

(1) 被害を受けた資産の明細(資産内容、取得時期、取得価額)のわかるもの

(2) 被害を受けた資産の取壊し費用、除去費用、その他これらに類する費用などで、被害に関連して支出した金額の明細のわかるもの及び領収証

(3) 被害があったことによって受け取る保険金、損害賠償金等の金額がわかるもの

(4) 所得金額の計算に必要な書類(給与所得者の場合は給与所得の源泉徴収票)

(5) 市町村から「り災証明書」の交付を受けている場合には、同証明書

また、この「雑損控除」のほかに、「災害減免法」(次回説明)という救済措置があり、いずれか有利なほうを選択することができます。

なお、住民税への適用もあるので自治体に確認してみましょう。

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2007年11月11日 (日)

退職金にかかる税金を減らす2

前回、退職金を全額一時金で受け取るケース1と、半分を企業年金で受け取るケース2をみました。今回は、その中間とも言えるケース3をみていきます。

③ケース3: 7割(2,100万円)を一時金、3割を企業年金で受け取る場合。年金年額は60万円×20年確定年金とします。退職所得控除額が2,060万円なので退職所得金額は40万円の半分、つまり20万円になります。これに対して課税されることになりますが、以前にみましたように、「所得控除」の額が大きければ、この20万円に対する課税もなくなる場合があります。

また、企業年金60万円に対する課税はどうなるでしょうか?他に雑所得がなければ公的年金等控除額の最低金額を下回っていますので、雑所得に対する課税はゼロになります。しかし、20年の企業年金を受け取る間にには、老齢年金などの公的年金の受け取りも始まるでしょう。従って他にも雑所得が発生することになります。

では老齢年金が年額120万円であった場合をみていきます。65歳以上の場合、180万円(=企業年金60+公的年金120万円)に対する「公的年金等控除額」は120万円になります。従って、雑所得の金額は180-120=60万円となります。所得税率5%の場合3万円の所得税が毎年課税されることになります。

これまでみてきましたようにどのように退職金を受け取るかによって、生涯の税額が変わってきますが、考慮すべきはそれだけではありません。国民健康保険や介護保険などの社会保険料は、毎年の所得や住民税額を基準にしているので、年金形式で受け取る場合には、社会保険料の負担増についても考慮する必要があるのです。

シミュレーションはかなり複雑になりますが、最低でも数万円は税額や社会保険料が変わってくるので、数万円を払ってでも、税理士・社労士・FPに依頼しシミュレーションをする価値はあるといえるでしょう。

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2007年11月10日 (土)

退職金にかかる税金を減らす1

退職金を一時金と企業年金に分けて受け取る場合の税額についてみていきます。

退職金を一時金で受け取る場合、一時金の額が退職所得控除額を上回れば、所得税・住民税が課税されます。しかし、全額一時金で受け取らずに一部を年金形式で受け取ることにより、退職一時金に対して課税されないように、あるいは課税を減らすことができます。

以下で具体的にみていきます。

○前提: 退職金額3,000万円。勤続年数38年とします。

①ケース1: 全額(3,000万円)一時金で受け取る場合。前回みましたように、退職所得控除額が2,060万円になりますので、退職所得の金額は470万円となります。税率が20%の場合、50万円以上の所得税がかかることになります。

②ケース2: 5割(1,500万円)を一時金、5割を企業年金で受け取る場合。企業年金年額は100万円×20年確定年金とします。退職所得控除額(2,060万円)が退職一時金額を上回りますので、退職一時金に対する課税は発生しません。

上記のように、退職金を年金形式で受けとった場合、一時金で受け取るよりも通常は受給総額は増えます。また、退職一時金に対する課税は減ります。しかし一方で、年金形式で受け取った場合、毎年の雑所得になるので、その他の雑所得と合算して一定の額を超えれば、所得税、住民税が課税されます。

つまり、退職一時金に対する課税をなくすことができても、かわりに企業年金(雑所得)に対する課税が発生する場合があります。具体的にみていきます。

○雑所得の計算: 企業年金から「公的年金等控除額」を差し引いたものに対して課税されます。上記例のように企業年金の年額が100万円の場合、65歳未満の場合は最低でも70万円の控除があります。従って、雑所得としての金額は30万円となり、これに対して所得税・住民税が課税されます。

先に述べましたが、他に雑所得があるとそれも合算しての課税となります。65歳からは老齢年金も支給されるので、税額はぐっと増えます。

○まとめ: 退職金を一時金で受け取るのか、一部を年金形式で受け取るのかによって税額が変わってきます。いろんなケースを想定し、どのように受け取れば税額を最も少なくできるか、シミュレーションの余地があります。次回は別のケースについてみていきます。

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2007年11月 9日 (金)

退職金にかかる税金2

今回は、同じ退職金の額であっても所得税額が減るケースをみていきます。

具体的には、収入に比べ「所得控除」の額が大きく、他の所得から控除しきれない場合です。

○前提:

収入は退職一時金と公的年金のみとします(退職所得金額125万円、公的年金=雑所得97.5万円)。妻は専業主婦で収入はなし。年間の社会保険料支払額が80万円、生命保険料控除が5万円であるとします。

○計算:

所得控除の合計は
社会保険料支払額 80万円
生命保険料控除   5万円
配偶者控除      38万円
基礎控除       38万円
となりますので合計161万円になります。

雑所得が97.5万円になるので総所得金額は97.5万円-161万円=▲63.5万円になります。この63.5万円が「他の所得から控除しきれない所得控除額」です。

退職所得に対する所得税は分離課税(他の所得の損益と通算せず、退職所得の額のみで税額を決定)ですが、他の所得から控除しきれない「所得控除額」がある場合は、退職所得からも所得控除することができるのです。(また、退職所得以外にも所得がある場合は、控除できる順序が決まっています。)

今回の場合、雑所得、退職所得以外に所得はありませんので退職所得からも所得控除できます。

具体的には以下の通りです。

「他の所得から控除しきれない所得控除額」である63.5万円を退職所得金額から引いて、125万円-63.5万円=61.5万円となり、最終的にこの金額に対して課税されます。税率が5%のときは所得税額は30,750円となります。同じ退職金額でも、前回の例の税額62,500円の約半分です。

 → 次回、「退職金にかかる税金を減らす方法」へ

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2007年11月 8日 (木)

退職金にかかる税金1

退職所得には、いは、勤続年数に応じた「退職所得控除」があり、この額を退職金から差し引いた金額の2分の1(=退職所得)に対して所得税が課税されます。

退職に際し会社に「退職所得の受給に関する申告書」というものを提出します。これを提出することによって課税関係が終了しますが(会社から退職金が支払われる際には所得税が源泉徴収されます。)、提出していない場合は、退職金全体に対し一律20%で源泉徴収が行われます。このような場合は、確定申告をすることによって過不足額を調整することになります。

退職所得控除の計算方法は以下の通りです。

①勤続年数20年以下の場合: 退職所得控除額=40万円×勤続年数(最低80万円の控除があります)
②勤続20年を超える場合: 超える部分の退職所得控除額=70万円×(勤続年数-20年)となります。20年以下の部分は40万円×20年=800万円です。1年未満の部分は1年とします。

では、具体例をみてみましょう。

○前提:

退職金 2,100万円、勤続年数34年2ヶ月

○計算:

退職所得控除のうち、勤続20年までの部分は800万円、20年を超える部分は(35-20)年×70万円なので、
2,100万円-(800万円+(35-20)年×70万円)=2,100万円-1,850万円=250万円。。この半分が退職所得となるので125万円です。この額に対して税金がかかります。

他の条件を考慮しない場合、退職所得125万円に対する所得税は税率5%の場合62,500円となります。

また、住民税のうち「所得割」についても同様に税率をかけて計算します。

(追記1: H19年度から、住民税の所得割の税率は県民税4%、市民税6%の一律になっています。)

(追記2: 退職所得にかかる住民税は、10%軽減措置がとられていますが、復興増税に伴いH24(2013年)の1月から10年間は、廃止されることになっています。)

 → 次回、つづき

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2007年11月 7日 (水)

満期保険金受け取りや解約のタイミングに注意

生命保険契約の満期保険金、損害保険契約の満期返戻金、中途解約時の解約返戻金などは、基本的に一時所得として、払込保険料との差益部分が所得税の課税対象になります。(満期保険金の場合、保険料負担者と保険金受取人が異なる場合は一時所得による所得税ではなく、贈与税が課税されます。)

一時所得には年間50万円の特別控除があり、さらにこの特別控除額を超えた分の2分の1を総所得金額に算入し、所得税を計算します。仮にこの特別控除額を超えるような一時所得が将来発生する見込みがあっても、発生時期をそれぞれ異なる年にずらすことができれば、税額を抑えることができます。

例えば複数の保険の契約時には、満期が同じ年にならないようにするのが得策です。すでに契約している保険が同時期に満期を迎えるような場合は、一度解約したほうが得をする場合もあります。

一時所得には他に、ふくびきなどの懸賞金、馬券の払戻金などがあります(宝くじは非課税です)。

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2007年11月 6日 (火)

単身赴任の方に朗報 自宅往復の旅費がかさむとき

単身赴任の方は、自宅との往復にかかる旅費がバカにならないと思います。この旅費が本人の給与所得控除額を超えているとき、給与所得を減らすことができます。具体的には、その超える金額を給与所得控除後の金額から差し引いて、給与所得として算出できます。

例えば給与年収が350万円のサラリーマンの場合、この旅費が年間120万円程度を超えることが目安です。月に4往復を限度として計算するので、1往復2万5千円程度よりも旅費がかかるのであれば、この適用を受けると税金面で有利になりそうです。

適用を受けるには確定申告が必要であり、かかった旅費は給与の支払者に証明してもらう必要があります。

サラリーマンの経費は「給与所得控除」という名前で、実額ではなく、給与収入の額に応じて自動的に決められています。一方でこのように実額の経費控除が認められる支出を「特定支出」といい、他には以下のようなものがあります。

・ 経済的で合理的な方法による通勤のための支出(前出)

・ 転勤に伴う転居のために通常必要であると認められる旅費と引越し費用

・ 業務上必要な技術や知識を得ることを目的として研修を受けるための支出

・ 業務上必要な資格を取得するための支出

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2007年11月 5日 (月)

医療費控除の対象

前回、医療費控除について書きましたが、対象となるもの・ならないものを以下で細かく見ていきます。原則として、医師の判断による出費で医療や治療の範囲に入るものは医療費控除が認められます。一方、予防・美容目的の出費は認められません。

そもそも医療費とは何でしょう?「所得税法施行令207条」では

1.医師又は歯科医師による診療又は治療
2.治療又は療養に必要な医薬品の購入
3.病院、診療所又は助産所へ収容されるための人的役務の提供
4.あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師または柔道整復師による施術
5.保健師、看護師又は准看護師による療養上の世話
6.助産師による分べんの介助

となっています。以下、具体的な事例をみていきます。

●医療費控除の対象となるもの

・診療、治療費
・出産のための診察費用(妊婦検診)、入院費用、出産費用、助産婦による分娩の介助料、出産後の検診
・不妊治療、人工授精の代金
・治療のためのマッサージ、はり、灸、柔道整復の費用
・治療としての歯列矯正(消化不良防止、不正咬合の歯列矯正などOK。美容目的は不可。)、金歯代
・歯科の自由診療でインプラント治療
・かぜ薬、胃腸薬、頭痛薬などの薬代(処方箋なしの薬局購入可)
・入院や通院の交通費(電車やバス代など。必要に応じてタクシー可・・・ほかに移動手段がない場合や緊急の場合など)
・入院中の食事代(病院に払う分)、部屋代
・医療用器具(義足、松葉杖、補聴器等)の購入費用
・医師などの送迎費
・保健師、看護師、家政婦による療養上の世話の費用
・寝たきり高齢者の紙おむつ代(医師の証明書が必要)
・温泉利用型健康増進施設の利用料金(医師の証明書必要)
・特定保健指導(40歳以上)を受けた場合の費用(一定条件を満たしたもの)
・角膜矯正療法(オルソケラトロジー)による近視治療

※(国税庁HPより)歯の治療については、保険のきかないいわゆる自由診療によるものや、高価な材料を使用する場合などがありますが、一般的に支出される水準を著しく超えると認められる特殊なものは医療費控除の対象になりません。金やポーセレンなどの歯科材料は一般的に使用されているので、医療費控除の対象になります。

●医療費控除の対象とならないもの

・疲労回復、健康増進や病気予防のための薬代(サプリメント、栄養ドリンクなど)や漢方薬
・疲労回復目的のマッサージ代
・乱視、近視等の眼の屈折異常を矯正するためにメガネ及びコンタクトレンズを購入した場合のその費用、眼の屈折検査、メガネ及びコンタクトレンズの(治療目的で医師から処方箋がでたメガネの代金は医療費控除の対象)
・予防接種
・人間ドックなどの健康診断のための費用(ただし、その診断により疾病が発見され、引き続き治療をした場合は控除の対象)
・歯石除去の費用
・美容のための歯列矯正(治療目的なら可)
・無痛分娩講座の受講費用
・出産のため実家に帰る交通費、妊娠判定薬
・付き添いの家族の通院費用
・美容整形の費用(ほくろ除去なども)
・通院のための自家用車のガソリン代や駐車場代
・入院のために購入した寝間着や洗面用具
・差額ベッド代(医師の指示で個室や特別室になった場合や、満室でほかに空きベッドがなかった場合は医療費控除の対象)
・医師等に払う謝礼金
・かつら代
・未払いの医療費(診察日ではなく、支払日で判断します。つまり治療が終了していても、その年の年末までに支払が行われていなければ対象外。クレジットカード支払いの場合は、カード利用日が基準になります。)

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2007年11月 4日 (日)

医療費控除 ~計算例1~

前回、医療費控除の計算において「差し引く保険金と差し引かないでよいもの」の例をお示ししましたが、今回は計算例です。

Aさん(所得金額の合計は200万円以上)がH19年中に支払った、控除対象となる医療費の内訳は以下の通りです。

・Aさんの医療費: 20万円
・Aさんの妻(専業主婦)の医療費30万円

一方で、Aさん一家がH19年中に受け取った生命保険の保険給付金は以下の通りです。

・Aさんの入院給付金5万円(Aさん加入の生命保険の特約より支払を受けたもの)
・Aさんの妻が入院、手術を受けたときの入院給付金10万円、手術給付金5万円(ともにAさん加入の生命保険の特約より支払を受けた)

①実際に支払った医療費の合計額(3割負担の額): 20万円+30万円=50万円
②保険金などで補てんされる金額: 5万円+10万円+5万円=20万円

①-②-10万円=20万円

よって医療費控除の合計金額は20万円となります(最高200万円)。

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医療費控除 ~計算例2~

前回、医療費控除の計算例を示しましたが、今回は別の計算例をお示しします。

Bさん(所得金額の合計は200万円以上)がH19年中に支払った、控除対象となる医療費の内訳は以下の通りです。

・Bさんの入院に伴う医療費: 17万円(自己負担額)
(入院・手術を含む一連の治療にかかった医療費)
・Bさんの長男の歯列矯正の費用: 15万円

一方で、Bさんの入院・手術に関連してH19年中に受け取った保険金等の額は以下の通りです。

・Bさんの入院給付金・手術給付金: 15万円(Bさん加入の生命保険より支払を受けたもの)
・健康保険から払い戻された高額療養費: 3万円
・就業不能となったことによる所得補償保険の保険金: 10万円

①Bさんの入院・手術に関連する医療費: 17万円-(15+3万)円<0 → 0万円
②Bさんの長男にかかった医療費: 15万円

よって①+②-10万円=0+15-10万円=5万円より、医療費控除の合計金額は5万円となります。

※1: 所得補償保険の保険金は、治療とは直接関係ないので差し引く必要はありません。
※2: Bさんの入院・手術に関連する医療費は保険金等を差し引くとマイナスとなりますが(①)、この余った分をさらに他の医療費から差し引く必要はありません。つまり、「差し引く保険金等は対象となった治療に直接要するものに限られ、控除し切れなかった分を他の治療に掛かった医療費から控除する必要はありません。」

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2007年11月 3日 (土)

医療費控除 ~差し引く保険金と差し引かないでよいもの~

医療費控除額を算出するにあたっては、「保険や給付金などで補填される金額」を支出医療費から差し引きますが、今回はこの「保険や給付金などで補填される金額」として差し引く保険金等と、そうでないものを細かくみていきます。

●差し引く保険金等

○社会保険等からの給付金
・出産育児一時金、配偶者出産育児一時金
・療養費、移送費
・家族療養費、家族移送費
・高額療養費等

○生命保険、損害保険等からの給付金※
・医療保険費
・傷害費用保険金
・手術一時金、入院費給付金等

※医療費の負担者と給付金の受給者が異なる場合であっても、医療費の補てんを目的として支払を受けるものである限り、差し引く保険金等に該当します。

●差し引かなくてよいもの

○社会保険等からの給付金
出産手当金
・傷病手当金等

○生命保険、損害保険等からの給付金
・傷害保険金
・所得補償保険に基づく保険金等

次回、計算例をお示しします。

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2007年11月 2日 (金)

夫婦共働きでもOK ~医療費控除~

記事 「医療費控除とは」 に出てきた以下の「一家」の範囲を説明します。

一家でその年(1/1~12/31)に支払った医療費が一定額以上の場合、確定申告をすることによって税金を少し減らすことができる場合があります。

「一家」には自分と生計をともにする配偶者や子ども、親族まで含みます。同居の必要はありません。また、配偶者が働いていて夫よりも収入があっても構いません。

確定申告の際、一家の分をまとめて誰かの確定申告分として提出することになりますが、誰の分とすればいいでしょうか?

答えは計算してみる必要があります。
例えば課税所得金額が80万円の人(例えば妻)の所得税率は5%ですが、200万円の人(例えば夫)は10%です。
一家で支払った医療費総額が15万円の場合、

妻の控除の対象額は15万円-80万円×5%=11万円となり
夫の控除の対象額は15万円-10万円=5万円となります。
妻が確定申告した場合 → 11万円×5%で5,500円の節税。
夫が確定申告した場合 → 5万円×10%で5,000円の節税です。

この場合は妻が申告したほうがおトクです。ただし、夫の課税所得金額が400万円だった場合、税率は20%となり5万円×20%で10,000円の節税になるので、夫が申告したほうがおトクです。

ただし、支払った医療費総額が例えば9万円の場合、夫の所得条件では医療費控除の適用を受けられませんので注意を(10万円を超えていないと対象になりません)。その場合でも、妻ならできそうです。

 → 次回、「医療費控除の対象となるもの、ならないもの」へ

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2007年11月 1日 (木)

医療費控除とは

一家でその年(1/1~12/31)に支払った医療費一定額以上の場合、確定申告をすることによって税金を少し減らすことができる場合があります。

1.計算方法

支払った医療費 → 正確には「保険や給付金などで補填される金額」を引いた後の額です。1年間に支払った医療費の賞味の損失総額であり、自己負担分です。

一定額 → 通常は、10万円で計算することが多いのですが、その年の総所得等の額が200万円以下の場合は、その総所得の5%にあたる額を一定額とします。(例えば、総所得が100万円の場合、その5%は5万円なので、5万円を超える医療費が発生すれば医療費控除を受けることができます。)

総所得等の額 : 給与所得(給与収入ではない)、雑所得、配当所得、一時所得などをあわせた額です。計算に入れない所得もあります。

2.一家の範囲 ・・・ 「一家」とはどこまでをさすのか、次回ご説明します。

参考ホームページ

 → 次回、「夫婦共働きの場合」へ

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