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2007年11月10日 (土)

退職金にかかる税金を減らす1

退職金を一時金と企業年金に分けて受け取る場合の税額についてみていきます。

退職金を一時金で受け取る場合、一時金の額が退職所得控除額を上回れば、所得税・住民税が課税されます。しかし、全額一時金で受け取らずに一部を年金形式で受け取ることにより、退職一時金に対して課税されないように、あるいは課税を減らすことができます。

以下で具体的にみていきます。

○前提: 退職金額3,000万円。勤続年数38年とします。

①ケース1: 全額(3,000万円)一時金で受け取る場合。前回みましたように、退職所得控除額が2,060万円になりますので、退職所得の金額は470万円となります。税率が20%の場合、50万円以上の所得税がかかることになります。

②ケース2: 5割(1,500万円)を一時金、5割を企業年金で受け取る場合。企業年金年額は100万円×20年確定年金とします。退職所得控除額(2,060万円)が退職一時金額を上回りますので、退職一時金に対する課税は発生しません。

上記のように、退職金を年金形式で受けとった場合、一時金で受け取るよりも通常は受給総額は増えます。また、退職一時金に対する課税は減ります。しかし一方で、年金形式で受け取った場合、毎年の雑所得になるので、その他の雑所得と合算して一定の額を超えれば、所得税、住民税が課税されます。

つまり、退職一時金に対する課税をなくすことができても、かわりに企業年金(雑所得)に対する課税が発生する場合があります。具体的にみていきます。

○雑所得の計算: 企業年金から「公的年金等控除額」を差し引いたものに対して課税されます。上記例のように企業年金の年額が100万円の場合、65歳未満の場合は最低でも70万円の控除があります。従って、雑所得としての金額は30万円となり、これに対して所得税・住民税が課税されます。

先に述べましたが、他に雑所得があるとそれも合算しての課税となります。65歳からは老齢年金も支給されるので、税額はぐっと増えます。

○まとめ: 退職金を一時金で受け取るのか、一部を年金形式で受け取るのかによって税額が変わってきます。いろんなケースを想定し、どのように受け取れば税額を最も少なくできるか、シミュレーションの余地があります。次回は別のケースについてみていきます。


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