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2009年3月

2009年3月30日 (月)

退職金は証券口座に

退職金を一括で受け取ると指定の銀行口座に振り込まれると思いますが、そのままにしておくと危険あるいはもったいないと思います。

1.なぜ危険?
数千万円単位の退職金の場合、銀行に何かがあった場合に全額が戻ってくるわけではありません。「預金保険機構」の仕組みにより保護されるのは普通預金口座の場合、元本1,000万円までとその利息分です。1,000万円を超える分はどれだけ戻ってくるかはわかりません。

大事な退職金、銀行に預けるなら金融機関を分散させておきましょう。

2.なぜもったいない?
銀行に預けても今の低金利時代では利息は少ししかつきません。以前ご紹介しましたが証券口座は銀行口座のように利用できる面が多い一方で、利回りは銀行口座より高いのが普通です。例えば2,000万円を預ける場合、銀行口座の利回りが0.2%、証券口座が0.4%だとすると1年後のその差は4万円にもなります。

では証券口座なら全額預けても安全?

証券会社には「分別管理義務」があり、万一証券会社が破綻してもすべて投資家の元に戻ることになっています。ただし証券会社の違法行為があった場合など、預かり資産の全額が返還されない場合があります。このような事態でも、「投資者保護基金」により、1,000万円までは補償されます。

まずは、証券口座に預け、残りを銀行口座に預けるのは1つの方法かと思います。

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2009年3月29日 (日)

学資保険 その1

子どもが生まれたら学資保険」と言われた学資保険ですが、「入ったほうがいいか否か」についてはメリット・デメリットをよく吟味する必要があると思います。

学資保険とは、教育資金を積み立て、満期になると満期金が受け取れる貯蓄性の商品であると同時に、契約者(一般的には親)が死亡したときにその後は保険料を払い込まなくても、満期になると満期保険金が受け取れる保険商品です。以下、具体的にみていきます。

○かんぽ生命保険の「新学資保険」: 被保険者である子どもが死亡した場合でも、満期保険金と同額を受け取ることができます。その分毎月の保険料は高くなり、現在は満期金額は払い込み総額を下回ります。保険機能を重視した商品といえます。

○ソニー生命保険の「5年ごと利差配当付学資保険」: 被保険者である子どもが死亡した場合、満期保険金と同額はもらえず、払い込み保険料分を受け取ります。その分毎月の保険料はかんぽ生命保険の「新学資保険」より安く、満期金額は払い込み総額を上回ります。貯蓄機能を重視した商品といえます。

仕組みのメリット: 一度契約すれば自動的に教育資金が積み立てられるため、(お金があると使ってしまう)意志の弱い人にはいいかもしれません。もっとも、「自動的に天引き」の仕組みは投資信託などの積み立てでもよいわけですが・・・。

利率のメリット: 今後も超低金利が続く場合は、ソニー生命保険の「5年ごと利差配当付学資保険」などは、定期預金よりも有利になります。一方で、20年近く運用できるので、投信などのよりリスクのある商品で運用する方法も考えられます。

親が別途生命保険に加入している場合は、親の「死亡保障」として過大になっている可能性があります。親の死亡保障部分は「定期保険」で準備し、貯蓄部分はインフレリスクに対応した別の商品で運用する方法も考えられます。

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2009年3月27日 (金)

犯罪被害給付制度

犯罪に遭い、生命や身体を害された被害者を救済する制度として、「犯罪被害給付制度」というものがあります。給付金は「遺族給付金」「重傷病給付金」「障害給付金」の3種類があります。

1.遺族給付金
 被害者が死亡した場合に遺族に対して給付されます。死亡前の医療費の自己負担額も支給されます。

2.重傷病給付金
 治療期間が1ヶ月以上かつ3日以上の入院の傷害を受けた被害者に支給されます。医療費の自己負担額と休業損害分(あわせて上限120万円)が、1年を限度として支給されます。精神疾患の場合は入院の必要はありませんが、3日以上労務不能であることが要件です。

3.障害給付金
 被害者が負った障害の等級(第1級~第14級)に応じて支給されます。

申請先は、各都道府県の警察本部または警察署になります。なお、海外での被害は上記制度の対象外ですが、(財)犯罪被害救援基金の制度が適用できる場合もあるようです。

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2009年3月26日 (木)

年金加入記録を確認する2

前回からの続きです。

標準報酬月額を確認する方法として、ねんきん定期便以外には

1.最寄の社会保険事務所に行く
2.インターネットで照会する(社会保険庁の年金個人情報サービスに登録)

などの方法があります。

○改ざんの理由と従業員が被る弊害

年金加入記録が改ざんされていることがあるのですが、そもそも、なぜ改ざんされるのでしょうか?まず1つは、企業が悪事を働いている場合。主に経営が苦しくなった中小企業などです。厚生年金保険料は、月給や賞与に保険料率をかけた額を、会社と従業員が半分ずつ負担しています。給料が高いと負担も増えるので、保険料の負担を抑えたい会社が、低い給料を申告して支払う保険料を減らすわけです。その分従業員からは正規の保険料を徴収し、実際に納める保険料との差額を横領していた会社もあるようです。
 また、会社は存続しているのに倒産したとして厚生年金から脱退する場合。脱退すれば厚生年金保険料を支払う必要がありませんので。この場合、従業員にとっては深刻です。厚生年金保険料を納めていないことになるので将来もらえる年金額が減るどころか、国民年金の受給資格(25年以上保険料を納める)も満たせず、年金そのものすらもらえない事態になってしまうこともあるからです。

 そのほか、社会保険事務所が様々な理由で組織的に改ざんに関わっていた事実もあるようです。

記録の間違いや疑問がある場合は、社会保険事務所に問い合わせるほか、「年金記録確認第三者委員会」に申し立てを行います。

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2009年3月25日 (水)

年金加入記録を確認する1

2008年には、「ねんきん特別便」が全加入者に送付されましたが、2009年以降は、「ねんきん定期便」というものが、現役加入者に毎年送られる予定になっています。「ねんきん特別便」のときは年齢層別に高齢者から順に送られてきましたが、「ねんきん定期便」は誕生日の月に送られてきます。

「ねんきん定期便」に記載されている内容は以下のとおりです。
・年金加入期間
・年金見込額
・保険料の納付額
・年金加入履歴
・第2号被保険者時代の賃金ランク(標準報酬月額など)
・国民年金加入期間中の保険料納付状況

「昔、払ったはずなのに」履歴に残っていない場合はモレがあると考えられます。

このような場合、会社員であったときの厚生年金保険料については、給与明細から天引きされていた記録が証拠になると思います。また、国民年金保険料の支払については、銀行口座引き落としの記録などが証拠になると思います。「払ったのにもらえない」事態にならないよう、はやいうちに加入記録を確認しておきましょう。

また、会社員時代の厚生年金保険料については、加入していたかどうかだけではなく、自分の賃金ランクに相当する「標準報酬月額」が不当に引き下げられていないか、確認した方がよいと思われます。ねんきん定期便以外での標準報酬月額の確認方法は次回。

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2009年3月22日 (日)

国民年金基金の対象拡大(2011年4月から)

自営業者らの上乗せ年金である国民年金基金ですが、加入対象が広がる予定になりました。

60歳~65歳の人は任意で国民年金に加入することはできますが、現在の制度ではその年齢の間は国民年金基金には加入することはできません。これが、2011年4月以降、海外居住者も含めて加入可能になる見込みです。

国民年金基金の掛け金は、月額68,000円が上限ですが全額が社会保険料控除の適用を受けるため、節税できるメリットがあります。

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2009年3月19日 (木)

葬儀費用

身内が亡くなったときは、悲しみやあわただしさでなかなか費用のことまで頭がまわらないと思いますが、とんだ出費になって後悔しないよう、知っておきたいことです。

○葬儀に必要な書類と主な費用
・必要な書類: 死亡届、火葬許可証、埋葬許可証
・主な費用:
1.葬式自体の費用・・・寝台車代(遺体の引き取り)、祭壇や棺、式場料金、霊柩車代
2.通夜料理などの飲食接待費
3.お布施などの寺院への費用
4.火葬・埋葬の費用・・・火葬料、遺骨容器代、墓地費用など

○葬儀費用を抑えるには
葬儀費用の全国平均は230万円程度と言われていますが、「市民葬儀」を利用したり、葬儀会社の見積もりを比較検討することにより抑えることができます。

○市民葬儀
大都市圏の多くの市区町村で導入されています。市区町村が葬儀会社との間で祭壇や火葬などの料金を設定した葬儀で、10万円程度~35万円程度でおさまるようです。また、一般の葬儀会社の葬儀を利用する際でも、市民葬儀の明細を参考に比較検討することができます。

○給付金
健康保険や国民健康保険から、埋葬料や葬祭費が支給されます。詳細はこちら

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2009年3月16日 (月)

お金がないときの出産

出産にはお金がかかります。健康保険(会社員など)や、国民健康保険(自営業者など)からは出産育児一時金38万円が支給されますが、何らかの事情でそれらが受けられない場合は、「入院助産制度」を利用できる場合があります。

○要件
生活保護世帯、前年度の所得税額が8,400円以下 など

○自己負担額
生活保護世帯は無料、その他は所得の額によります。分娩の前後1週間程度にかかる費用が補助の対象になります。

○利用できる場所
自治体が認可した病院や助産施設に限られます。

しかし最近は、産科医の不足に加えてこの制度の認定を申請する病院の数が減ってきています。病院側にとっては、国と自治体から受け取る補助が一人30万円程度であり、赤字になるケースが多いことも原因の1つに挙げられるようです。

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2009年3月13日 (金)

確定拠出年金 企業型で従業員の上乗せ可能に

2010年1月、確定拠出年金法改正案が施行される予定です。おおまかな内容は以下のとおりです。

1.非課税限度額の引き上げ
2.企業型確定拠出年金において、従業員の上乗せ拠出が可能に

以下、詳細に見ていきます。

1.非課税限度額の引き上げ
企業型確定拠出年金においては、掛け金は企業のみが拠出できることになっていました。非課税限度額とは、掛け金に関して企業が損金算入できて、法人税などの課税対象にならない範囲のことです。今後、毎月の上限が以下のように引き上げられます。

・従業員一人当たり46,000円 → 51,000円(ほかに企業年金がない会社の場合)
・従業員一人当たり23,000円 → 25,500円(ほかに企業年金がある会社の場合)

また、個人型確定拠出年金においても月あたり18,000円 → 23,000円に引き上げられる予定です。

2.従業員の上乗せ拠出
企業型の確定拠出年金において、従業員の上乗せ拠出(マッチング拠出)が認められるようになります。従業員の拠出分は、所得控除が適用されます。ただし、制約があり

(1)企業が拠出する掛け金の範囲内であること
(2)企業が拠出する掛け金とあわせて、上記の非課税限度内であること

が必要です。

※(追記)上記審議内容についてはその後国会の閉幕で廃案となり、今後の実施については未定です。

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2009年3月10日 (火)

離婚に伴う不動産名義の書き換え時の課税

離婚に伴う不動産名義の書き換え時の注意についてみていきます。

ケース1: 夫婦の共同名義で購入したマンションについて、離婚に伴い妻が共有持分を放棄し、夫に所有権移転登記するとします。

まず夫は、妻から不動産という財産の贈与を受けるという形になりますが、「離婚による財産分与は贈与税は非課税」です。一方で、夫には不動産取得税が課税されます。仮に、住宅取得に伴う費用(頭金や住宅ローンなど)をいままで全額夫が負担していたとしても、関係なく不動産取得税は課税されますので注意しましょう。

ケース2: 夫の名義で購入した持ち家について、協議離婚に伴い(慰謝料として)土地の半分を妻に移転したとします。

まず妻は、夫から不動産という財産の贈与を受けるという形になりますが、「離婚による財産分与は贈与税は非課税」です。夫については不動産を譲渡したので、基本的には譲渡所得に対し夫には所得税が発生すると考えられます。この場合、分与した夫には現実の収入はないので、譲渡所得は発生しないように思えますが、「財産分与義務の消滅」という経済的利益を得たとみなされるためです。なお、移転時の時価で資産を譲渡したとして計算します。

しかし、以下の場合は別です。

もともと夫名義だったとしても頭金や住宅ローンなどを夫婦でともに負担していた場合は、夫には譲渡所得は発生しないという過去の判断があります(国税不服審判所による判断)。これは実態としては共有財産であったものを、離婚を機に分割して清算したに過ぎない、という判断です。

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2009年3月 8日 (日)

離婚時の年金分割 その5 厚生年金基金(2)

前回、離婚による年金分割をした場合の年金見込み額(社会保険庁からの回答)の見方については注意が必要であると書きました。以下、具体的に書きます。

夫が厚生年金基金から年金をもらえる場合、社会保険庁が回答する見込み額は夫側と妻側では意味合いが異なってきます。通知には「基金の加入期間のある人は基金から支払われる年金額を除いて試算」と書いてあります。この試算額は厚生年金のうち国から支給される部分についての試算額で、夫がもらえる年金は実際にはこれよりも増えるわけです。基金から支給される年金(厚生年金代行部分+上乗せ加算額)は試算額には入っていません。

厚生年金代行部分は、分割後も夫には基金から支給されますが、妻には国から支給されることになります。よって、妻の見込み額には代行部分はすでに含まれていますので、妻が「この私の試算額とは別に基金からの年金がある」と考えるのは間違いということになります。

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2009年3月 7日 (土)

離婚時の年金分割 その4 厚生年金基金(1)

厚生年金基金とは企業年金の1つであり、勤め先の会社が基金を設立していれば従業員は厚生年金基金に加入しています。厚生年金とは別に毎月給料から天引きされ(明細項目名:厚生年金基金として)、老後に年金として受け取ります。

毎月給料から天引きされた厚生年金は老後に国から支給されます。一方で厚生年金基金に加入していると、厚生年金の一部はこの厚生年金基金が運用代行(「厚生年金代行部分」といいます)します。この代行部分は老後には厚生年金基金から、独自の上乗せ部分が加算されて支給されることになります。

運用代行部分以外の残りの厚生年金部分については、国から支給されます。

年金の離婚分割時に、夫の厚生年金は分割の対象になります。一方で厚生年金基金については注意が必要です。厚生年金代行部分(もともと厚生年金の一部分)については分割の対象になりますが、厚生年金基金独自の上乗せ部分については分割の対象にはなりません。

離婚による年金分割をした場合の、年金見込み額の見方については注意が必要です(次回)。

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2009年3月 6日 (金)

離婚時の年金分割 その3 分割のタイミング

離婚により年金分割を請求すると、その翌月から減額されます。たとえば、元妻がまだ50歳代で老齢年金を受給できる年齢に達していない場合でも、分割を請求すると翌月から元夫の年金は減額されます。

これは、分割請求時点で元夫の加入記録(標準報酬記録)を分割するためで、元夫の記録の一部が、元妻の記録に移されます。

これにより、元妻が年金を受給する前に元夫が死亡したとしても、分割を受けた元妻の年金がもらえなくなるということはありません。

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2009年3月 4日 (水)

離婚時の年金分割 その2(第3号被保険者期間の強制分割)

前回、「厚生年金の合意分割」についてみましたが、今回は「第3号被保険者期間の強制分割」の話です。

2.第3号被保険者期間の強制分割

・当事者: 平成20年4月1日以降に、第2号被保険者期間がある夫と第3号被保険者期間がある妻です(逆の場合、つまり夫が第3号、妻が第2号でも対象です)。

・分割の方法: お互いの合意は不要で、平成20年4月以降の厚生年金の納付記録は第2号被保険者から第3号被保険者に2分の1が分割されます。

・請求期限: 「厚生年金の合意分割」と異なり、離婚後○年以内、といった期限はありません。

前回お話した1の「厚生年金の合意分割」も、今回の2の「第3号被保険者期間の強制分割」も、厚生年金の分割であり、お互いの基礎年金は分割されることはありません。

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2009年3月 3日 (火)

離婚時の年金分割 その1(厚生年金の合意分割)

離婚時の年金分割については、以下の2つの制度があります。
1.H19年4月から実施 厚生年金の合意分割
2.H20年4月から実施 第3号被保険者期間の強制分割

1も2も、分割の対象は厚生年金の報酬比例部分です。それぞれの制度の施行日以降に離婚(あるいは婚姻の取り消し、事実婚の解消)した場合が対象となります。

分割を受けても、自身が25年の受給資格を満たしていないと分割された年金を受け取ることはできません。

まずは1の厚生年金の合意分割についてみていきます。

1.厚生年金の合意分割

年金額の分割ではなく、保険料納付記録を分割するというものです。

・当事者:  夫婦の一方または両方が、婚姻期間中にサラリーマンなど第2号被保険者の期間がある場合です(夫婦とも、婚姻期間中ずっと自営業者などの第1号被保険者のみの場合は分割の対象外です。)

・妻が専業主婦(第3号被保険者)の場合:  夫の厚生年金を妻に分割します。分割割合は話し合いで決め、上限は5割です(話し合いで決まらないときは裁判所が決めます)。

・夫婦とも第2号被保険者期間がある場合:  夫婦の保険納付記録の合計を、多いほうから少ないほうに分割します(妻から夫への分割もあります)。

・原則として、離婚後2年以内に請求する必要があります。

・手続き: 合意した内容を記載した書類を社会保険事務所の窓口にもって行きます(事前に公証役場で作成した、合意内容を明らかにした公正証書などの謄本を添付します)。年金分割の請求は、当事者の一方だけで行うこともできます。

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