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2009年8月

2009年8月25日 (火)

親の資産管理を行う(預金の引き出し) その2 成年後見制度

前回からの続きです。今回は、親が意識不明や認知症など判断能力がなくなった場合の話です。

このような場合、一般的には「成年後見制度」を利用します。成年後見制度とは、判断能力や意志能力が不十分な人の権利を擁護する制度で、「法定後見」と「任意後見」の2つがあります。

1.法定後見制度
被後見人(この場合は親)に判断能力がなくなってから、成年後見人を家庭裁判所が選任します。従って、子どもが後見人になりたくても必ずしもなれるとは限りません。成年後見人になると親名義の銀行口座から後見人である子がお金を引き出すことはできますが、利殖目的のリスク商品(株など)の売買は家庭裁判所が認めないことがあるようです。先に債券や預金などに移しておく必要がありそうです。

2.任意後見制度
被後見人となる人(親など)が、自分の意思能力のあるうちに、将来判断能力が衰えた場合に備えて、あらかじめ自分の任意後見人を選んでおきます。(家庭裁判所が選任するわけではありません。)公正証書で契約を結びます。成年後見人の場合と違い、後見人の仕事・役割の範囲を自由に決めることができます。被後見人である親の口座からの引き出しは基本的にはできるのですが、「代理人カード」(作成には親本人の手続きが必要)の利用を基本とする銀行が多いようです。

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2009年8月23日 (日)

親の資産管理を行う(預金の引き出し) その1

親が病気で倒れて入院し、その治療費を親自身のお金で支払う場合、子が親の預金を引き出す必要がでてくることがあります。しかしいくら親族だからといって、自分以外の名義の預金を引き出すのは簡単なことではありません。自分の身分を証明するため運転免許証をみせたり、親子関係を証明する戸籍謄本をみせても銀行で断られる場合が多いようです。

銀行の立場としては、たとえ窓口に来た人の身分が間違いないことが証明されても、その手続きが本当に口座名義人の意思によるものなのか確認が必要とのことのようです。あとあと資産をめぐる相続争いにならないようにする意味があります。

引き出すためには、銀行で所定の代理人申請手続きをする必要があります。私的な委任状ではあまり認められないようです。また、公正証書で委任契約を結んでいても、別途銀行での手続きが必要な場合もあるようです。

意識不明の状態になったり、認知症になったりしたときなど、親に判断能力がない場合の話は次回です。

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2009年8月18日 (火)

生命保険の必要保障額の考え方6 遺族厚生年金4

前回は、夫が亡くなったときの「妻の年齢」と「子どもがいるかいないか」の違いによって、遺族厚生年金の受給額や受給期間がどのように変わってくるのかをみました。今回は、妻の生年月日による違いと、併給調整の話です。

○経過的寡婦加算
夫が亡くなって遺族の妻に遺族厚生年金が支給される場合、妻が昭和31年4月1日以前生まれの場合、生年月日に応じた「経過的寡婦加算」が65歳以降に支給されます。これは、厚生年金の被保険者期間が20年以上ある人が亡くなった場合に限ります。

○併給調整
遺族厚生年金を受給していた妻が、自身の老齢厚生年金を受給する権利ができた場合、併給調整が行われ、両方を全額受給することはできません。夫婦共働きで、ともに老齢基礎年金と老齢厚生年金を受給している場合で、夫が亡くなったケースなどもこれに該当します。

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2009年8月16日 (日)

生命保険の必要保障額の考え方5 遺族厚生年金3

前回からの続きです。遺族厚生年金の受給期間や受給額がどのように異なるのかみていきます。

まず、夫が亡くなったときの「妻の年齢」と「子どもがいるかいないか」による違いから。

○子どもがいない場合
・夫死亡時に妻27歳: 遺族厚生年金は32歳までの5年間。 → 夫が亡くなった時に30歳未満で子どもがいない妻は、5年間の有期年金となります(平成19年4月に遺族厚生年金が見直され、それまで年齢制限がなかったものがこのようになりました)。

・夫死亡時に妻30歳以上: 遺族厚生年金は終身もらえます。

・夫死亡時に妻40歳以上: 終身の遺族厚生年金に加えて、65歳まで「中高齢寡婦加算」が支給されます(年額60万円弱)。

・いずれも夫が会社員(記事「生命保険の必要保障額の考え方3 遺族厚生年金1」に該当する人)であった場合の話であり、自営業者の夫が亡くなった場合は、子のいない妻には遺族厚生年金も遺族基礎年金も支給されません。

○子どもがいる場合
・夫死亡時に妻27歳、子3歳: 遺族厚生年金は終身もらえます。 → 30歳未満であっても、18歳までの子どもがいる場合は終身給付となります。(ただし、妻が30歳になる前に子どもが亡くなるなどした場合は、終身給付でなくなります。)

 また、子どもが「18歳になってから最初の3月末まで」の間、「遺族基礎年金」と「子の加算」が支給されます。

 また今回のケースは、夫死亡時に妻40歳未満のケースですが、上記「子どもがいない場合」と異なり、子どもの年齢が18歳の年度末時点で妻の年齢が40歳以上の場合、遺族基礎年金の支給終了後に「中高齢寡婦加算」が、65歳まで支給されます(年額60万円弱)。

・夫死亡時に妻27歳、子7歳: 遺族厚生年金は終身支給であり、遺族基礎年金、子の加算も支給されます。ただし上記ケースと異なり、子どもが18歳時点で妻は40歳未満であるので、中高齢寡婦加算の支給はありません。

・いずれも夫が会社員(記事「生命保険の必要保障額の考え方3 遺族厚生年金1」に該当する人)であった場合の話であり、自営業者の夫が亡くなった場合は、子がいても妻には遺族厚生年金は支給されません(遺族基礎年金のみ)。

○すでに妻がいなくて一人父親が亡くなった場合
遺族厚生年金は、子どもが18歳になるまで支給されます。(遺族基礎年金も支給されます。)父親が会社員でなく自営業の場合は、遺族基礎年金のみ支給されます。

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2009年8月14日 (金)

生命保険の必要保障額の考え方4 遺族厚生年金2

前回からの続きで、遺族厚生年金に関する話です。

【支給額】
遺族基礎年金と異なり、厚生年金加入者(夫など)が亡くなるまでの平均年収によって支給額は変わってきます。具体的には、被保険者の報酬比例部分の4分の3です。平均年収を算出するのは大変ですが、実務的には試算時点の年齢ごとの係数をかけて試算します。

例えば、50歳の場合の係数は0.6倍程度で、その時点での年収が700万円のとき、平均年収は700万円×0.6=420万円と推定できます。もっと若い人の場合は係数に0.8などを使います。勤続25年以下の場合のおおよその支給額は、加入者の生涯の平均収入を12で割って、1.23倍して算出します。

なお、遺族年金は非課税です。

【年齢制限など】
給付を受けるに当たり、前回みましたように妻以外の遺族には年齢要件があります。

また、妻がもらう場合であっても厚生年金加入者であった夫が亡くなったときの年齢や、そのときに子がいるかいないかなどによって、支給される期間や加算額が異なってきます。詳細については次回みていきます。

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2009年8月11日 (火)

生命保険の必要保障額の考え方3 遺族厚生年金1

前回は遺族基礎年金のお話でしたが、今回は遺族厚生年金のお話です。

厚生年金加入者(である人またはであった人)が亡くなった場合に遺族に支給される年金です。正確には、以下の4要件のいずれかにあてはまる場合に支給されます。

【要件】
1.厚生年金の被保険者が亡くなった時(在職中の死亡)
2.現在は厚生年金の被保険者ではなくても、在職中のケガや病気が原因で亡くなったとき(厚生年金の被保険者期間中に初診日のあるケガや病気が原因で、かつ初診日から5年以内の死亡に限られます)。
3.1級または2級の障害厚生年金の受給権者が亡くなったとき(3級では支給されません)
4.老齢厚生年金の受給権者または、老齢厚生年金の受給資格期間を満たした人が亡くなったとき(高齢の方が該当します)

【受給できる遺族】
 亡くなった人(上記要件にあてはまる人)に生計を維持されていた配偶者・子・父母・孫・祖父母の順で受給できます。配偶者がいなければ子に、配偶者も子もいなければ父母に・・・ということです。

・配偶者=妻の場合は妻の年齢要件はありませんが、配偶者=夫の場合は、妻死亡当時に夫が55歳以上であることが必要です。さらに、実際に年金を受給できるのは60歳からになります。自分が老齢厚生年金の受給対象になっている人は、どちらか(遺族厚生年金か自分の老齢厚生年金か)の選択になります。

※追記: 公務員であった妻が亡くなり、夫は遺族補償年金(公務員の遺族年金)の受給資格者でありましたが、夫を亡くした妻の場合にはない年齢制限があることについて大阪地裁は「違憲」の判断をしました(2013年11月)。

・父母、祖父母が遺族厚生年金を受給する場合も夫の場合と同様の年齢制限(死亡時55歳以上、受給は60歳から)があり、自分の老齢厚生年金との選択です。

・子や孫が受給する場合は、未婚でありかつ18歳まで(18歳になってから最初の3月31日まで)の受給となり、1級又は2級の障害者の場合は20歳までです。

支給額については次回。

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2009年8月 9日 (日)

生命保険の必要保障額の考え方2 遺族(基礎)年金

前回、生命保険の必要保障額の基本的な考え方のお話をいたしました。その際に考慮する要素の1つが遺族年金ですが今回はそのお話です。亡くなった方が自営業者など国民年金の第1号被保険者の場合と、会社員などの第2号被保険者の場合とで、遺族が受け取る年金の種類が異なります。

1.遺族基礎年金
亡くなった方が自営業者(第1号被保険者)でも、会社員など(第2号被保険者)でも支給対象になります。ただ、遺族基礎年金の支給の目的は、「子の養育」であり、子のいない被保険者(夫)が亡くなっても、遺族に基礎年金は支給されません。

(追記)今までは遺族が父子家庭になっても支給されず、母子家庭のみが対象でしたが、H26年4月から父子家庭にも適用されるようになりました。ただし、第3号被保険者の妻が亡くなっても、夫は支給対象とはなりません(第1号、第2号のみ)。

【支給額】
 支給額は定額であり、国民年金保険の被保険者期間によって(保険料納付月数によって)支給額はかわりません。
 遺族が妻と子の場合: 定額分(現在年間約79万円で、老齢基礎年金と同額)に加え、子どもの数に応じて加算額があります。子どもが2人までの場合、一人につき23万円弱の加算で、3人目以降はさらに8万円弱加算されます。

 遺族が子のみの場合(一人親が死亡または両親が同時に死亡): 子が一人の場合、定額分の約79万円のみですが、2人目以降は上記同様に加算額が一人当たり23万円弱で、3人目以降にはさらに8万円弱加算されます。

【支給期間】
生計を維持されていた子どもが18歳になるまで(18歳になってから最初の3月31日まで)。子が障害等級1級または2級の場合は、20歳までです。未婚の子に限られます。

なお、老齢基礎年金と一緒で、国民年金保険料の未納期間が一定以上だと遺族基礎年金は支給されませんので注意が必要です。

子どもがいないと支給されない遺族基礎年金ですが、以下の場合には「死亡一時金」が支給されます。

【死亡一時金】
国民年金の第1号被保険者として、保険料を納めた月数が36ヶ月以上ある者が、老齢基礎年金、障害基礎年金のいずれも受けないまま亡くなった場合、死亡一時金が支給されます。(例えば納付期間15年以内の場合は12万円。)

また、寡婦年金を受けられる場合もあります。

遺族厚生年金については次回。

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2009年8月 7日 (金)

生命保険の必要保障額の考え方1

多くの人が加入している生命保険ですが、貯蓄や遺族年金などすでに自分に備わっている保障とみなせる部分を考慮に入れず、高額の保険に加入している人がほとんどのようです。おおざっぱではありますが、以下のようにより正確な必要保障額を計算することができます。

1.支出見込み額の計算
2.収入見込み額の計算
3.1-2が、保険で必要な保障額ということになります。

では、具体的にみていきます。
1.支出見込み額
(1)遺族の生活費(子どもの独立まで): 現在の50-70%程度と仮定
(2)遺族の生活費(子どもの独立以降): 現在の30-50%程度と仮定
(3)教育費(奨学金を利用し、一人1千万円程度)
(4)葬儀費用: 300万円程度
(5)予備: 100万円

2、収入見込み額
(1)遺族年金などの社会保障
(2)死亡退職金などの企業保障
(3)預貯金などの自己資金
(4)遺族の勤労収入

このように計算すると、必要保障額が、現在加入の保険金額よりもずいぶんと少なくてすむこともあるようです。

 

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2009年8月 5日 (水)

地震保険 その3

前回からの続きです。

地震保険の保険金の金額は主契約である火災保険の金額の30%~50%となっています。これは1つの地震保険契約での額ではなく、他の地震保険契約も含めての額になります。つまり、(地震保険は官民で運営するもので)地震保険にいくつ入っても、補償額の上限は50%です。しかし、以下のように地震保険以外の商品に別途加入し、保障を手厚くする方法はないわけではありません。

民間損保の火災保険の商品には、地震補償を上乗せして100%まで補償が受けられる商品もあります。しかし、地震補償上乗せ分の対象は火災被害のみです。

また、JA共済の「建物更生共済」や全労災の「自然災害保障付火災共済」、ミニ保険事業者である日本震災パートナーズの「リスタ」など、補償内容は異なりますが地震に備えることができます。

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2009年8月 3日 (月)

地震保険 その2

前回の続きです。

○保険料
木造住宅は、非木造住宅のほぼ2倍の保険料になりますが、同じ構造でも住む地域によっても保険料は異なります。地震による被害が大きくなることが想定される地域では高く、そうでない地域は安くなります。その差は3倍以上にもなります。
例えば、木造住宅で保険金額1,000万円、1年契約年払いの場合、保険料が最も高い東京、神奈川、静岡の3都県では31,300円であるのに対し、最も安い地域では10,000円です。県境に住んでいる場合など不公平感は否めません。

○保険料を安くするには
1.複数年契約
他の種類の契約でも一般的にそうですが、複数年契約ですと割安になります。
2年契約 5%割引
3年契約 8%割引
4年契約 10%割引
5年契約 11%割引

2.建物が、耐震基準を満たすなど、以下の条件に該当しますと、割引になります。ただし以下のうち1つしか使えず、重複適用はありません。
・住宅性能表示制度の「免震建築物」: 30%割引
・住宅性能表示制度の「耐震等級1-3」に相:10-30%割引
・改正建築基準法の耐震基準を満たす: 10%割引
・1981年6月1日以降に新築: 10%割引 

3.地震保険料控除
所得税・住民税ともに適用可能です。確定申告して節税しましょう。

 

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2009年8月 1日 (土)

地震保険 その1

地震による被害で大きなものの1つは地震による火災です。火災保険に入っているから大丈夫、というのは間違いで、地震による火災被害は、火災保険では補償されません。正確に言えば、「地震火災費用保険金」というのが火災保険にはあり、建物が半焼以上になったときに火災保険の保険金額の5%(300万円が限度)が支払われるというものはあります。でも十分ではありません。

地震保険は、政府と民間が一緒になって運営しているもので、各保険会社で火災保険の特約として加入することができますが(つまり単独では加入できない)、どこで契約しても保険料は同じです。

○補償額の上限
地震保険の保険金額は、主契約である火災保険金額の30%~50%の範囲かつ上限が建物の場合5千万円、家財で1千万円と決められています。例えば、建物に2千万円、家財に1千万円の火災保険を掛けている場合、地震保険としては建物が600万円~1千万円、家財は300万円~500万円の保険金額ということになります。また、高価な(30万円超)貴金属や書画、骨董などは地震保険の対象にはなりません。

○実際の支払額
地震保険は、上記のように保険金額に上限がある上に、いつも満額支払われるわけではありません。損害の程度に応じて支払い保険金支払額は以下のようにかわってきます。
・全損: 地震保険金額全額支払(ただし時価が限度)
・半損: 保険金の50%(時価の50%が限度)
・一部損: 保険金額の5%(時価の5%が限度)

また、地震の被害が日本全体で大きかった場合にも注意が必要です。1回の地震の保険金の支払総額には上限があり、2008年4月時点で5兆5千億円となっています。これは関東大震災級の地震を想定したものですが、これを超える被害が出た場合、各被保険者に支払われる保険金額は、契約よりも減らされてもよいことになっています。つまり、契約通りの保険金がおりない場合もあるということです。

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