3.金融資産運用

2009年7月12日 (日)

国債2 個人向け国債 vs 定期預金

前回からの続きです。

元本が確保され、金利収入があるという点で似た2つですが、以下に違いをみていきます。

1.安全性
個人向け国債は国が元利払いを保証し、金融商品の中では最も安全性が高いものの1つと言えます。一方で定期預金については、民間の一金融機関なので信用力は劣ります。ただし銀行が破綻しても1,000万円までとその利息は預金保険の対象です。従って、個人向け国債は富裕層の資金の保管先としても使われているようです。

2.換金性
個人向け国債は解約できない期間があります。満期まで持つ前提であればあまり差はありません。

3.解約時のペナルティ
個人向け国債は、前回記載しましたように2-4回分の利子相当額の違約金を払うことになります。定期預金の場合は普通預金並みの金利に低下する場合が多いようです。

4.金利の高さ
固定金利については大きな差はないようです。

5.インフレ対応
固定金利の場合、インフレ対策にはなりません。変動金利の個人向け国債であれば一定程度は対応可能です。ただし低金利が続く場合は固定金利に劣ります。

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2009年7月10日 (金)

国債1 国債とは

 利付国債は毎月発行され、2年物、5年物、10年物などがあり5万円以上5万円単位で購入することができます(固定金利)。償還前に換金すると時価で売却することになるので、価格変動リスクがあります。主に機関投資家が市場で取引していますが個人での売買も可能です。

 一方で個人しか購入することができない国債が個人向け国債で、年4回発行され、金利が固定される5年物(固定5年)と変動する10年物(変動10年)の2つがあります。1万円単位で購入できます。その分金利は上記の利付国債よりは低く、固定5年の場合は5年物利付国債の実勢金利から0.05%引いた水準が表面利率となります。変動10年の場合は、10年物国債の実勢金利から0.8%引いたものが表面利率になります。利率は半年毎に見直されます。
 中途換金には制限があり、固定5年は2年間、変動10年は1年間は中途解約できません。その後解約する場合は、直近の利息相当額の違約金を払うことになります。違約金は、固定5年の場合は4回分の利息、変動10年は2回分の利息相当額です。個人向け国債の利払いは年2回ですので解約不可期間が終わった直後に解約すると、利息と違約金が相殺されて元本部分しか残らないことになります。元本部分はそのままかえってくるので価格変動リスクというものは実質的にありません。どちらかといえば定期預金に近い性質です。定期預金との違いについては次回。

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2009年7月 8日 (水)

ミニ株と単元未満株

取引所で取引されている株式を証券会社経由で売買する場合、銘柄ごとに最低取引単位というものが決まっています。例えば任天堂は100株、花王は1,000株単位などです。株価が高い場合、最低でも数百万円の投資資金が必要になることがあります。この問題点を解消してくれるのが「ミニ株」や「単元未満株」といったものです。

ミニ株は、最低取引単位の10分の1単位で、売買ができるサービスです。例えば、100株が単元株(最低取引単位)の場合、10株、20株・・・単位で売買することができます。配当金は受け取れますが、株主優待は受けられず、株式の名義は証券会社名義になるようです(マネックス証券の場合)。

単元未満株のサービスでは、1株から売買できます。銘柄によっては株主優待を受けることができ、株式の名義は実質的に購入者となるようです(SBI証券の場合)。

ミニ株、単元未満株ともに指値での取引はできず、約定するのは1日に1-2回ですが(前場や後場の始値)、少額から投資できるメリットは大きいと思います。中長期の投資を前提に考えるならばなおさらです。

約定の手数料については証券会社によって様々です。定額(マネックス証券)のところもあれば、約定金額の一定%(SBI証券、ジョインベスト証券)のところもあります。それぞれ口座を開設し、使い分けるのが便利だと思います。

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2009年7月 6日 (月)

貸株

「貸し株」サービスというものがあります(すべての証券会社で実施しているわけではありませんが)。

このサービスは、個人投資家が証券会社に保有株を貸し出し、そのかわり証券会社から貸出料として株価の0.2~0.5%程度(年率)の貸株料を受け取るというものです。(証券会社はさらにその株を外国証券や機関投資家などに貸し出し、貸株料を受け取るという貸株市場が存在します。)
株は信用取引においては「売り」からもスタートすることができますが、個人投資家が実際には所有していない株を売る場合に、この貸株が利用されたりしています。

株を貸すと、名義は証券会社などに移るため株主優待や配当金などの権利は移ることになりますが、それでは困るという個人投資家のために様々な用意がなされています。例えば株主優待の権利確定日に貸し出さないように設定できたり、配当金が受け取れない代わりに配当金相当額を受け取ることができたりします。

注意がいくつかあります。
1.信用リスク
個人投資家の株は、分別管理(顧客の保有株と証券会社自身の資産は分けて保管)されているので通常は証券会社が破綻しても影響はありませんが、貸株に関しては対象外です。証券会社が破綻すると貸株が戻ってこないリスクがあります。

2.税制
貸株サービスを利用している株について配当金相当額を受け取った場合、所得としては「配当所得」ではなく「雑所得」になります。貸株料そのものも雑所得です。配当所得では配当控除の適用を受けたり、株式の譲渡損失と通算したりできますが、雑所得ではできません。

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2009年4月25日 (土)

FX取引が制限されるようになります

外国為替証拠金取引(FX)は、預けたお金の数倍~数百倍の取引ができ(レバレッジ)、資金効率のよい資産運用の1つです。その反面、レバレッジを高めた取引はリスクが大きく、例えば1円の為替変動で預けた資産がすべてふっとんでしまうような場合もあります。証券取引等監視委員会はこのようなリスクの大きな取引を規制する方向で動いており、金融庁は関係政省令の改正作業に入る見込みです(09年夏に導入見込み)。具体的にはレバレッジの上限を20-30倍に規制する見込みです(店頭取引、取引所取引ともに)。

これにより、普段実質的にレバレッジの低い取引をしている顧客にとっても不都合が生じる場合があります。例えば設定レバレッジを100倍にしていたものを10倍に変更させられた場合、機動的な運用ができなくなります。以下で具体的にみていきます。

例えば100万円の証拠金を預け、10,000ドルの外貨を保有している顧客の場合(1ドル=100円として実質レバレッジは1倍)。

設定レバレッジが100倍の場合、10,000ドルを購入するのに必要な証拠金は(1ドル=100円として)1万円になります(業者により細かな計算方法は異なります)。基本的に残りの99万円を自由に使えるので、あと99回前後まで10,000ドルずつ取引が可能です。設定レバレッジが10倍になった場合、10,000ドルを購入するのに必要な証拠金は10万円になります。残りの90万円で、10,000ドルの購入はあと9回程度しかできません。

このように、設定レバレッジが低くなることにより、今後新たに売買できる回数が少なくなります。実質的なレバレッジを低く抑えながら運用をし、為替変動時には一時的に実質レバレッジを高くして保有ポジションを増やしたり両建てで保有したいと考えている顧客の場合、このようにレバレッジの上限が規制されると、機動的な運用ができなくなってしまうことになります。

つまり、設定レバレッジは高くしていても実質レバレッジを低く抑えて運用している顧客にとっては、ありがたくない措置かもしれません。

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2009年1月30日 (金)

人気のETF 注意その2(購入手数料)

前回からの続きです。

2.購入手数料

国内の取引所に上場しているETFであれば、ネット証券で売買すれば手数料は安いですが、海外取引所に上場しているETFの場合は注意が必要です。例えば、米国市場に上場しているETFを購入すると、手数料の安いマネックス証券でも25.2ドルかかります。国内市場に上場しているETFは株と同じで数百円程度の手数料ですみますが、海外ETFは数千円かかるわけです。

売買単位が大きくなれば手数料の影響は相対的に小さくなりますが、それでも頻繁に売買する場合は負担になります。場合によっては信託報酬が高くてもインデックス投信(非上場のもの)を購入するほうがトータルで安い場合もあります。

売買数量、頻度を考慮してETFにするかインデックス投信にするか考えたほうがいいと思います。

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2009年1月29日 (木)

人気のETF 注意その1(基準価格からの乖離)

保有時に毎日引かれる手数料である信託報酬が非上場の投信(通常の投資信託)より安いことから人気のETF(上場投資信託)は、どんどん種類が増え日本の株式市場で買えるものも多くなっています。

手数料の低さに目がいきがちですが、通常の投資信託(非上場のもの)よりも結果としてコストが高くなる場合もあるので注意が必要です。特に以下のような場合です。

1.基準価格からの乖離

通常の投資信託の場合、基準価格は1日に1回計算されその価格で売買することになりますが、ETFの場合は市場の需給の関係で基準価格から計算した理論値よりも高くなったり低くなったりします。例えば大証に上場している「上証50」(中国の50社の株価指数に連動するETF)は2007年10月に上場しましたが、人気から売買価格はしばらく基準価格を大きく上回っていました。(例えば基準価格が7万円程度のときに、売買価格は8万円程度)

逆に市場価格が基準価格を下回る場合もありますのでそのときに買えばお買い得です。ETFは株と同じように指値で売買できるので、高値で買ってしまわない注意が必要です。

海外ETFの基準価格は「ヤフーファイナンス(英語版)」や「ブルームバーグ」などのサイトで検索することができます。

つづきは次回。

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2009年1月25日 (日)

銀行口座より証券口座

証券会社に口座を開くと、入金されたお金は総合口座に入ります。いつでも株や投資信託の購入資金にあてることができますし、必要なら引き出すこともできます。(指定の銀行口座に振り込まれます。あるいはコンビニなどのATMから引き出せる場合もあります。)また、給与振込みや、公共料金の引き落とし口座ににすることもできます。

このように、銀行の普通預金のように流動性の高いお金ですが、増え方は普通預金口座のお金よりずっといいのが証券総合口座です。普通預金とは違い、実際にはMRF(マネー・リザーブ・ファンド)と呼ばれる投資信託で運用されています。この投資信託は、金融機関の間で取引されている諸金利を得ることのできる商品で、元本割れのリスクはきわめて低いとされています。

MRFで得られる金利は銀行の1年もの定期を上回ることも多く、2007年1月からの2年間の平均では約0.3~0.5%です。

この低金利の時代、銀行の普通預金に眠らせておくよりも、証券口座を開いてMRFとして寝かせておくほうがよっぽど有利かもしれません。

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2009年1月22日 (木)

たぶん便利なe-Tax

確定申告の季節ですが、パソコンから確定申告できるe-Taxというものがあります。はじめてやる場合は準備が面倒ですが、税金から5,000円引かれるというメリットがあります(去年適用を受けた人はだめです)。

年末調整して確定申告な必要のないサラリーマンでもたぶん適用されます。(一般的なサラリーマンは確定申告をしなくていいだけであって、してもいいわけです。)あとあと、便利なのでトライすることをおすすめします。

事前準備のおおまかな流れは

・住民基本台帳カード(住基カード。身分証明書にもなるICカード)を住所地の市区町村役場で作成
(同時に電子証明書を発行してもらいます)
・ICカードリーダーライター(住基カードを読み取る機械)を家電店などで購入

その後、国税庁のホームページ(e-Taxのコーナー)で確定申告します。
(利用者識別番号を取得したりいろいろ手続きは必要ですが)

○メリット
・5,000円の税額控除(電子証明書等特別控除というようです)
ちなみに、5,000円のメリットは今年までなので、e-Taxはじめるなら今回の確定申告期間のうちに。
・確定申告書のプリントアウト必要なし。郵送の必要もなし。
・住基カードはe-Taxのためだけにあるのではなく、持っていれば役所に行かずにいろんな申請をできるようなので便利です。
・ICカードリーダーライターは、機種によってはEdyをパソコン上で受け取るのにも使えます。


○デメリット
・はじめて導入するときは準備が面倒
・ICカードリーダーライターは自費購入
(ただし、他にも用途があり、2500円くらいから買えるので損はしません。)

結論としては、やるのがおすすめ。特にEdyとか使う人は。サラリーマンでも、「医療費控除」を受けることがあると思うので、(今年医療費控除がなくても)やっておくのがおすすめ。

 

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2009年1月21日 (水)

満期特約付定期預金

前回、特約つき外貨預金のお話をしましたが、今回は外貨ではなく円建ての定期預金の話です。

普通の定期預金は、はじめから満期日が決まっていますが、これは預金開始後のあらかじめ決められた判定日に銀行が今後の預金を継続するかを決め、継続する場合はその後の満期も自由に銀行が決める商品です(満期までの最短期間と最長期間は決められています)。判定日までの前半の金利は通常の定期預金の金利より高めです。

前半の金利が高いので、満期が早く来ようと遅く来ようと、ある程度はトクした気分になりますが、本当にそうでしょうか?

1.判定日以降に世の中の金利が上昇した場合
あらかじめ決められた後半の金利よりも、世の中の金利のほうが高いので、低金利でお金を預けてもらえる銀行はトクをします。従って、満期はあとにのばされます。この期間、預金者は世の中の高金利を享受できないわけです。

2.判定日以降に世の中の金利が低下した場合
あらかじめ決められた金利を支払いたくない銀行は、満期をはやく設定して預金を終わらせます。

この商品は、前半に上積みされる金利は一定であるのに対し、特に後半の金利上昇時に取り損ねる金利分が際限ないことが特徴です。金利上昇時には解約できればいいのですが、原則的に中途解約はできず、できた場合も違約金や損害金を取られ、元本割れします。後半の金利が下落したときは相対的におトクかもしれませんが、おトク度は限られます。また、この商品はデリバティブを組み込んだものであり、同じリスクをとるなら自分でデリバティブを購入したほうが割に合う場合が一般的です。

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