3.金融資産運用

2009年7月 8日 (水)

ミニ株と単元未満株

取引所で取引されている株式を証券会社経由で売買する場合、銘柄ごとに最低取引単位というものが決まっています。例えば任天堂は100株、花王は1,000株単位などです。株価が高い場合、最低でも数百万円の投資資金が必要になることがあります。この問題点を解消してくれるのが「ミニ株」や「単元未満株」といったものです。

ミニ株は、最低取引単位の10分の1単位で、売買ができるサービスです。例えば、100株が単元株(最低取引単位)の場合、10株、20株・・・単位で売買することができます。配当金は受け取れますが、株主優待は受けられず、株式の名義は証券会社名義になるようです(マネックス証券の場合)。

単元未満株のサービスでは、1株から売買できます。銘柄によっては株主優待を受けることができ、株式の名義は実質的に購入者となるようです(SBI証券の場合)。

ミニ株、単元未満株ともに指値での取引はできず、約定するのは1日に1-2回ですが(前場や後場の始値)、少額から投資できるメリットは大きいと思います。中長期の投資を前提に考えるならばなおさらです。

約定の手数料については証券会社によって様々です。定額(マネックス証券)のところもあれば、約定金額の一定%(SBI証券、ジョインベスト証券)のところもあります。それぞれ口座を開設し、使い分けるのが便利だと思います。

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2009年7月 6日 (月)

貸株

「貸し株」サービスというものがあります(すべての証券会社で実施しているわけではありませんが)。

このサービスは、個人投資家が証券会社に保有株を貸し出し、そのかわり証券会社から貸出料として株価の0.2~0.5%程度(年率)の貸株料を受け取るというものです。(証券会社はさらにその株を外国証券や機関投資家などに貸し出し、貸株料を受け取るという貸株市場が存在します。)
株は信用取引においては「売り」からもスタートすることができますが、個人投資家が実際には所有していない株を売る場合に、この貸株が利用されたりしています。

株を貸すと、名義は証券会社などに移るため株主優待や配当金などの権利は移ることになりますが、それでは困るという個人投資家のために様々な用意がなされています。例えば株主優待の権利確定日に貸し出さないように設定できたり、配当金が受け取れない代わりに配当金相当額を受け取ることができたりします。

注意がいくつかあります。
1.信用リスク
個人投資家の株は、分別管理(顧客の保有株と証券会社自身の資産は分けて保管)されているので通常は証券会社が破綻しても影響はありませんが、貸株に関しては対象外です。証券会社が破綻すると貸株が戻ってこないリスクがあります。

2.税制
貸株サービスを利用している株について配当金相当額を受け取った場合、所得としては「配当所得」ではなく「雑所得」になります。貸株料そのものも雑所得です。配当所得では配当控除の適用を受けたり、株式の譲渡損失と通算したりできますが、雑所得ではできません。

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2009年4月25日 (土)

FX取引が制限されるようになります

外国為替証拠金取引(FX)は、預けたお金の数倍~数百倍の取引ができ(レバレッジ)、資金効率のよい資産運用の1つです。その反面、レバレッジを高めた取引はリスクが大きく、例えば1円の為替変動で預けた資産がすべてふっとんでしまうような場合もあります。証券取引等監視委員会はこのようなリスクの大きな取引を規制する方向で動いており、金融庁は関係政省令の改正作業に入る見込みです(09年夏に導入見込み)。具体的にはレバレッジの上限を20-30倍に規制する見込みです(店頭取引、取引所取引ともに)。

これにより、普段実質的にレバレッジの低い取引をしている顧客にとっても不都合が生じる場合があります。例えば設定レバレッジを100倍にしていたものを10倍に変更させられた場合、機動的な運用ができなくなります。以下で具体的にみていきます。

例えば100万円の証拠金を預け、10,000ドルの外貨を保有している顧客の場合(1ドル=100円として実質レバレッジは1倍)。

設定レバレッジが100倍の場合、10,000ドルを購入するのに必要な証拠金は(1ドル=100円として)1万円になります(業者により細かな計算方法は異なります)。基本的に残りの99万円を自由に使えるので、あと99回前後まで10,000ドルずつ取引が可能です。設定レバレッジが10倍になった場合、10,000ドルを購入するのに必要な証拠金は10万円になります。残りの90万円で、10,000ドルの購入はあと9回程度しかできません。

このように、設定レバレッジが低くなることにより、今後新たに売買できる回数が少なくなります。実質的なレバレッジを低く抑えながら運用をし、為替変動時には一時的に実質レバレッジを高くして保有ポジションを増やしたり両建てで保有したいと考えている顧客の場合、このようにレバレッジの上限が規制されると、機動的な運用ができなくなってしまうことになります。

つまり、設定レバレッジは高くしていても実質レバレッジを低く抑えて運用している顧客にとっては、ありがたくない措置かもしれません。

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2009年1月30日 (金)

人気のETF 注意その2(購入手数料)

前回からの続きです。

2.購入手数料

国内の取引所に上場しているETFであれば、ネット証券で売買すれば手数料は安いですが、海外取引所に上場しているETFの場合は注意が必要です。例えば、米国市場に上場しているETFを購入すると、手数料の安いマネックス証券でも25.2ドルかかります。国内市場に上場しているETFは株と同じで数百円程度の手数料ですみますが、海外ETFは数千円かかるわけです。

売買単位が大きくなれば手数料の影響は相対的に小さくなりますが、それでも頻繁に売買する場合は負担になります。場合によっては信託報酬が高くてもインデックス投信(非上場のもの)を購入するほうがトータルで安い場合もあります。

売買数量、頻度を考慮してETFにするかインデックス投信にするか考えたほうがいいと思います。

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2009年1月29日 (木)

人気のETF 注意その1(基準価格からの乖離)

保有時に毎日引かれる手数料である信託報酬が非上場の投信(通常の投資信託)より安いことから人気のETF(上場投資信託)は、どんどん種類が増え日本の株式市場で買えるものも多くなっています。

手数料の低さに目がいきがちですが、通常の投資信託(非上場のもの)よりも結果としてコストが高くなる場合もあるので注意が必要です。特に以下のような場合です。

1.基準価格からの乖離

通常の投資信託の場合、基準価格は1日に1回計算されその価格で売買することになりますが、ETFの場合は市場の需給の関係で基準価格から計算した理論値よりも高くなったり低くなったりします。例えば大証に上場している「上証50」(中国の50社の株価指数に連動するETF)は2007年10月に上場しましたが、人気から売買価格はしばらく基準価格を大きく上回っていました。(例えば基準価格が7万円程度のときに、売買価格は8万円程度)

逆に市場価格が基準価格を下回る場合もありますのでそのときに買えばお買い得です。ETFは株と同じように指値で売買できるので、高値で買ってしまわない注意が必要です。

海外ETFの基準価格は「ヤフーファイナンス(英語版)」や「ブルームバーグ」などのサイトで検索することができます。

つづきは次回。

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2009年1月25日 (日)

銀行口座より証券口座

証券会社に口座を開くと、入金されたお金は総合口座に入ります。いつでも株や投資信託の購入資金にあてることができますし、必要なら引き出すこともできます。(指定の銀行口座に振り込まれます。あるいはコンビニなどのATMから引き出せる場合もあります。)また、給与振込みや、公共料金の引き落とし口座ににすることもできます。

このように、銀行の普通預金のように流動性の高いお金ですが、増え方は普通預金口座のお金よりずっといいのが証券総合口座です。普通預金とは違い、実際にはMRF(マネー・リザーブ・ファンド)と呼ばれる投資信託で運用されています。この投資信託は、金融機関の間で取引されている諸金利を得ることのできる商品で、元本割れのリスクはきわめて低いとされています。

MRFで得られる金利は銀行の1年もの定期を上回ることも多く、2007年1月からの2年間の平均では約0.3~0.5%です。

この低金利の時代、銀行の普通預金に眠らせておくよりも、証券口座を開いてMRFとして寝かせておくほうがよっぽど有利かもしれません。

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2009年1月21日 (水)

たぶん便利なe-Tax

確定申告の季節ですが、パソコンから確定申告できるe-Taxというものがあります。はじめてやる場合は準備が面倒ですが、税金から5,000円引かれるというメリットがあります(去年適用を受けた人はだめです)。

年末調整して確定申告な必要のないサラリーマンでもたぶん適用されます。(一般的なサラリーマンは確定申告をしなくていいだけであって、してもいいわけです。)あとあと、便利なのでトライすることをおすすめします。

事前準備のおおまかな流れは

・住民基本台帳カード(住基カード。身分証明書にもなるICカード)を住所地の市区町村役場で作成
(同時に電子証明書を発行してもらいます)
・ICカードリーダーライター(住基カードを読み取る機械)を家電店などで購入

その後、国税庁のホームページ(e-Taxのコーナー)で確定申告します。
(利用者識別番号を取得したりいろいろ手続きは必要ですが)

○メリット
・5,000円の税額控除(電子証明書等特別控除というようです)
ちなみに、5,000円のメリットは今年までなので、e-Taxはじめるなら今回の確定申告期間のうちに。
・確定申告書のプリントアウト必要なし。郵送の必要もなし。
・住基カードはe-Taxのためだけにあるのではなく、持っていれば役所に行かずにいろんな申請をできるようなので便利です。
・ICカードリーダーライターは、機種によってはEdyをパソコン上で受け取るのにも使えます。


○デメリット
・はじめて導入するときは準備が面倒
・ICカードリーダーライターは自費購入
(ただし、他にも用途があり、2500円くらいから買えるので損はしません。)

結論としては、やるのがおすすめ。特にEdyとか使う人は。サラリーマンでも、「医療費控除」を受けることがあると思うので、(今年医療費控除がなくても)やっておくのがおすすめ。

 

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2009年1月20日 (火)

特約つき外貨預金は銀行にメリット?

特約付外貨(定期)預金あるいは二重通貨預金と呼ばれるものがあります。(各銀行での商品名は、プレミアム円定期預金、パワード定期、コイントスなどの場合も。)

通常、外貨預金といえば、預け入れ時に外貨を購入して、期間中は外貨の金利収入(ほとんどの外貨は円金利より高い)を得て、満期に外貨を円に交換する場合に円安になっていれば為替差益が発生し、円高に動いていれば為替差損が発生するものです。満期時に円高であれば円にかえずに外貨のまま受け取ることも可能です。

一方、特約付外貨(定期)預金は、通常の外貨預金よりも金利が高く、満期時に一定水準までの円高であれば(あらかじめ決められた金利を上乗せした)円貨で受け取り、逆に大きな円高になっていれば外貨で受け取るものです。「外貨預金以上の金利」を得られて「大きな円高にならなければ為替リスクをとらないですむ」のであれば通常の外貨預金よりもおトク!に思えます。

しかし実際に、通常の外貨預金よりおトクになるのは、「満期時(判定日)の為替が一定以内の円高にとどまった場合」のみです。外貨預金であれば満期時に外貨を円にもどすのに為替手数料が発生するのに対し、特約付外貨(定期)預金であれば元本は円で戻ってきて為替手数料は発生せず、為替差損もありません。

大きな円高になった場合は、元本は外貨で戻ってくるので、通常の外貨預金と同様です。

忘れてはならないのは満期時に「円安」に動いた場合です。通常の外貨預金であれば、(円安になればなるほど)発生する為替差益ですが、特約付外貨(定期)預金の場合はどんなに円安であってもはじめに決められた金利しか受け取ることはできません。つまり、「円安の場合の為替差益を捨てる」のが特約付外貨(定期)預金です。

「満期時(判定日)の為替が一定以内の円高にとどまる」と予想するのであれば、通常の外貨預金よりも有利かもしれませんが、オプションと呼ばれる取引を自分で組み合わせることにより、同じ仕組みを自分でより安く作ることもできます(銀行も同じ仕組みでこの特約付外貨(定期)預金を商品化して販売しており、いろいろサヤぬきをしているのです)。

また、中途換金時のデメリットが大きいのがこの特約付外貨(定期)預金です。通常の外貨預金であれば金利が低くなる程度で外貨ベースでの元本は維持されますが、特約付外貨(定期)預金の場合、別途精算金というものを銀行から要求されます。

外貨預金と比較してきましたが、外貨預金よりさまざまな点でメリットがあるのが「外貨MMF」と呼ばれるものです。

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2009年1月19日 (月)

09年証券税制の主な変更点4(証券優遇税制の延長)

4.証券優遇税制が3年間延長されます

上場株式や投信の譲渡益にかかる税金や、配当金・分配金にかかる税金は、税率が本来20%ですが、現在は時限措置として10%になっています。それも2008年までで終了する(本来の税率に戻る)予定でしたが、2011年まで3年間延長されることになりました。

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2009年1月16日 (金)

09年証券税制の主な変更点3(配当金の受け取り方法)

3.配当金の受け取り方法の選択肢が増えます

08年までは、配当金は銘柄ごとに郵便局で受け取るという方法が一般的でしたが、09年からは以下の2つの選択肢が増えます。
1.証券会社の口座で受け取る方法(要手続き)。
「株式数比例配分方式」という名前がついています。取引している証券会社の口座ごとに配当金を受け取ることができます。
2.全銘柄を一括して銀行口座で受け取る方法
「登録配当金受領口座方式」という名前がついています。ゆうちょ銀行以外で受け取れます。

両方法とも、複数の証券会社で取引をしていても、1社で手続きをすませれば他社口座の配当金も自動的に新しい方式で受け取ることができます。

・2009年と2010年以降で異なる損益通算の方法

前回記載しましたが、配当所得は09年より、株式や投信の売却損・解約損と損益通算できるようになりますが、そのためには2009年は確定申告(申告分離課税として)の必要がでてきます。サラリーマンなどの場合、もともと確定申告をしなくていいケースが多いので(新たにするとなると)ちょっと面倒です。これが2010年からは、「源泉徴収ありの特定口座」で配当金を受け取ることにより、確定申告をしなくても損益通算できるようになります。

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2009年1月14日 (水)

09年証券税制の主な変更点2(配当所得の扱いと投信の解約請求)

前回からの続きです。

1.配当所得(配当金・分配金)と譲渡損失の損益通算が可能に

・08年は、株式や投資信託を売却した際に損失が発生した人がたくさんいると思います。仮に譲渡損失が100万円で一方で配当金が100万円のときでも、これらの利益と損失を相殺することはできず、配当金に対する税金は払わなければなりませんでした。これが今後、損益通算が可能になることにより、上記の場合、相殺することができて税金はかからないことになります。ただしこの配当所得は※「申告分離課税」を選択することが必要になります。
・09年の所得について損益通算する場合は確定申告が必要ですが、2010年以降は特定口座内での損益通算も可能になります。
・配当所得については「申告不要制度」を選択して確定申告しなくてもよいという選択肢がありますが、09年から2010年(H22年)末までの上場株式等の配当金等については、(損益通算後)100万円を超える場合は確定申告が必要になります。(年間の支払い金額が1万円を超える銘柄の合計金額。)

※配当所得(大口株主等を除く、上場株式等の配当等)の課税方法:
 2008年(H20年)までは、
(1)申告不要制度を選択し、確定申告しないでよい
(2)総合課税を選択し、確定申告する
 の2つの方法がありましたが、2009年(H21年)以降は上記に加え
(3)申告分離課税
 も選択できるようになります。ただし、(3)の申告分離課税については、2010年(H22)末までと2011年(H23)以降では、税額の計算方法が異なります。

2.投信の解約請求時の利益が「譲渡所得」扱いに

配当所得というのは配当金だけではありません。少し複雑になりますが投資信託を途中換金する場合に、「解約請求」という方法で換金した場合の利益も「配当所得」です(08年まで)。所得の種類がかわり、09年より「譲渡所得」になります。これはどういうことかというと、上記の損益通算が可能になるということです。08年までは、投信の解約請求による利益は、株式や投信の譲渡損失と損益通算できませんでしたが、09年よりできるようになります。

逆に、投信の解約請求時(あるいは償還時)に損失が出た場合、株式や投信の譲渡益と損益通算することもできます。

 

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2009年1月13日 (火)

09年証券税制の主な変更点1(まとめ)

2009年から証券税制が大きく変更になります。消費者にとってはメリットが多くなりそうです。以下、主なものを列記します。詳細については次回以降記載します。

1.配当所得と譲渡損失の損益通算が可能に

2.投信の解約請求時の利益が「譲渡所得」扱いに

3.配当金の受け取り方法の選択肢が増えます

4.証券優遇税制が3年間延長されます

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2008年9月11日 (木)

夜に株取引を行う

通常、日本の取引所に上場している株の取引は朝は9時から、昼休みをはさんで午後3時には終了します。夜に、家に帰ってから注文を出すことはできますが、約定するのは早くても翌日の取引時間内です。

最近、夜間でも株取引できる証券会社が増えてきました。といっても、取引所が開いているわけではなく、証券会社独自のもので私設取引システム(PTS)と呼ばれるものです。

取引所取引の場合は、約定する価格は基本的に市場の価格であり、どの証券会社で売買しても同じですが、PTSの場合は違います。その証券会社を通して買いたい人と売りたい人の価格が一致したとき、約定価格となります。基本的にはその日の終値がベースになりますが、終値よりも安く売買できる場合もあります。

手数料は安い場合も多く、例えばマネックス証券の場合一律500円です。同証券では昼間の取引所取引での手数料が1,050円からなので、おトクです。

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2008年8月 6日 (水)

FXを知る12 資産の安全性その2

今回は、FX業者が顧客(投資家)から預かった資産について、どのように管理されているのか詳しくみていきます。

○管理方法
顧客から預かった資産は、業者自身の資産と区分する分別管理が義務付けられています(守られていないこともありますが)。主に以下の3つの方法のいずれか(あるいは併用)で管理されています。

1.銀行への預金(業者と別名義)
2.カバー先銀行への預託
3.信託銀行への金銭信託

1から3へ行くほど顧客にとって安全性が高くなります。

1.銀行への預金
業者による資金流用がしやすく、業者が破綻した場合には一般債権と同等に扱われ、顧客に損失が発生する可能性があります。

2.カバー先への預託
 カバー先とは、業者が為替リスクを回避するために、顧客との取引と反対の売買をしておく相手としての金融機関(銀行など)です。例えば顧客から「ドル売り、円買い」の注文を受けた場合は、業者は顧客から「ドルを買い、円を売る」わけですが、このときカバー先金融機関に対しては「ドル売り、円買い」をしておきます。このカバー先に資産を預けておくやり方です。
 業者が流用しにくい点はいいのですが、FX業者自身が行う為替取引(自己勘定の取引)と区別できずに、実質的に業者の損失補てんに使われる可能性があります。また、カバー先が破綻した際にやはり損失を被る可能性があります。

3.金銭信託
信託銀行に預け、さらに信託銀行は自社の資産と分けて管理します。業者が流用しにくく、また業者が破綻しても、顧客の資産は一般債権に優先して扱われます。さらに信託銀行が破綻しても資産は守られます。ただし、信託口座の残高に反映されるまでに時間差があるので、新規の証拠金や直前の為替変動による損益変動部分は保証されない可能性があります。業者により、信託口座への反映の頻度は異なります。

また実際には、カバー先への預託と金銭信託を組み合わせている業者もあります。さらに、顧客資産すべてを信託している場合でも、信託銀行が発行した「保証状」をカバー先への担保としている場合は注意が必要です。(カバー先は担保の差し入れと引き換えに、FX業者とのカバー取引を引き受けるわけです。)FX業者が破綻したり取引にトラブルが発生してカバー先に損失が生じた場合、顧客資産よりもカバー先への保証が優先され、信託銀行に預けた顧客の資産が損失補てんに使われる可能性もあるからです。

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2008年8月 5日 (火)

FXを知る11 FXと税金2(店頭取引)

前回、取引所取引の税制について紹介いたしましたが、今回は店頭取引の話です。

・雑所得として総合課税(税率はその人の課税所得金額によって異なります。)
・外貨預金の為替差損益など、他の雑所得との間で損益を相殺できます。
・損失の翌年以降への繰越はできません。

店頭取引の場合、「売買手数料ゼロ」をうたっているところも多いのですが、その分スプレッドも大きく、トータルではそれほどおトクでもないような場合もあります。一方、取引所取引の場合、売買手数料はかかりますがスプレッドは比較的小さく、トータルコストでは店頭取引とあまりかわらない場合もあります。(業者が儲けやすいのが店頭取引であり、取引所取引への参加業者が比較的少ないのは、業者のもうけが少ないからと思われます。)

一方で、投資家にとっては、取引所取引のほうが税制で有利な面が多いようです。

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2008年8月 4日 (月)

FXを知る10 FXと税金1(取引所取引)

FXに関する税制はやや複雑で、「取引所取引」の場合と「店頭取引」の場合で税制が異なります。「取引所取引」は、くりっく365と呼ばれているものです。「店頭取引」は手数料無料をうたっている業者はすべてこちらと考えてもいいと思います。また、同じ業者でもくりっく365(取引所取引)と店頭取引の両方を扱っているところもあります。

FXでいう利益とは、為替差益+スワップ金利-経費 です。

為替差損がでた場合は、当然マイナスでカウントし、スワップ金利についてもマイナス金利の分はマイナス計上です(プラスと相殺)。また、経費についてはFXをはじめるために買ったパソコンの費用や勉強のためのセミナー参加費が経費として認められる場合もあります。

株式の譲渡益の場合と同様に、一般的なサラリーマンの場合は(給与所得、退職所得以外の利益とあわせて)利益が20万円を超えなければ確定申告の必要はありません。

まず「取引所取引」(くりっく365)について、「店頭取引」と異なる点を説明をいたします。

・申告分離課税で税率は一律20%
・取引所で行う他の先物取引との間で損益を相殺可。
・損失がでた場合は翌年から三年間まで損失の繰越可。

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2008年8月 1日 (金)

アセットアロケーションの価値

あるFPの方と話をする機会がありました。アセットアロケーションの話になって、本人がどのような配分なのか尋ねたところ、「このような(飲みの席のような)ところでタダで話すのは、お金を受け取ってFP相談の場で話すのとはわけが違う」とのことでお断りされました。

「自分の資産について話したくない」という気持ちはあると思いますが、どうやら「アセットアロケーションの配分自体に価値がある」からとのことです。

確かにFP相談において、顧客にあわせてアセットアロケーションの提案をするにはさまざまな知識が必要と思いますが、その配分は実行する本人にとってしか価値のあるものではなく、ほかの人がマネをしたところであまり意味はないと思うのです。つまり正解はないと思うのです。

そして、どのようなアセットアロケーションがよいかは、その人の価値観や取れるリスクによって変わってくると思います。ですので、「私のアセットアロケーションの配分自体に価値がある」と語る人の話は、個人的には???です。

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2008年3月21日 (金)

外貨の売り方 シミュレーション11(月1回売買その6)

前回は、手持ちのドルがゼロになったあと、為替レートに限らず12,000ドルまで積み立てる方法(2-3A)でしたが、今回は、為替レートを選んで積み立てる場合の結果です。

方法2-3A2: 購入平均と境界値での判断が異なった場合は、「維持」として売りも買いもしない場合です(ここまでは2-3Aと同じ)。手持ちのドルがゼロになったあとは、為替レートが境界値よりも低い場合にのみ積み立てます。したがって、12,000ドルに達するまでは1年以上かかることになります。

1997年1月から2008年4月時点までの結果は

・購入回数                      28回
・売却回数                      34回
・年平均売買回数                  5.5回
・2008年4月時点での保有ドルの量       3,000ドル
・含み損益                      -12,000円
・確定損益                      555,000円
・通算損益(含み損益+確定損益)        543,000円
・通算損失の最大値(通算利益の最小値)   88,000円(最も悪かったとき)
・平均購入レート                   103.5円
・最大拠出額(期間中、ドルを最大でどれだけ保有していたか)17,000ドル
・期間利回り(通算損益/最大拠出額・・・年換算)  2.6%

方法2-3Aの場合と同じ時期に手持ちのドルはゼロになっていますが、レートが140円付近の時期には積立をしないルール(117円より低い場合のみ積立)なので、12,000ドル積立終了時の購入平均レートは109.6円(方法2-3Aでは127.7円)に抑えられています。
そのためその後さらに円高に動いた時に「買う」量が2-3Aの場合より少なく、保有通貨量の最大値は17,000ドルに抑えられています。その分確定した利益は2-3Aの場合より少なくなっていますが含み損も小さく、11年間を通して通算損益(含み損益+確定損益)がマイナスになることはなく、最小でも88,000円という結果になりました。利回りはこれまでで最高の2.6%となっています。
また、2-3Aの場合と同様、「維持」判断の期間は多くなっています。

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2008年3月20日 (木)

外貨の売り方 シミュレーション10(月1回売買その5)

今回は、方法2-3のシミュレーション結果です。購入平均での判断(方法2-1)と境界値での判断(方法2-2)が異なった場合に、方法ごとに決められたルール(前回参照)で売買するのが方法2-3です。今回は、そのうち方法2-3Aでの結果です。

方法2-3A: 購入平均と境界値での判断が異なった場合は、「維持」として売りも買いもしない場合です。

1997年1月から2008年4月時点までの結果は

・購入回数                      49回
・売却回数                      45回
・年平均売買回数                  8.3回
・2008年4月時点での保有ドルの量       9,000ドル
・含み損益                      -59,000円
・確定損益                      869,000円
・通算損益(含み損益+確定損益)        810,000円
・通算損失の最大値(通算利益の最小値)   -183,000円(最も悪かったとき)
・平均購入レート                   106.1円
・最大拠出額(期間中、ドルを最大でどれだけ保有していたか)45,000ドル
・期間利回り(通算損益/最大拠出額・・・年換算)  1.4%

方法2-2Aの場合と同様、11年間に手持ちのドルを売りつくしたのは1回です。「維持」判断の期間も多く、半年以上全く売買しない時期が2回ありました。また、手持ちのドルを売りつくしたあとはレートに限らず12,000ドルまでは積み立てるルールのため、今回もかなり高いレートで積み立てることになり(直後の平均購入レート127.7円)、その後レートが100円あたりまで上昇したため保有ドル高は最大で45,000に達しました。また、含み損も大きく、最大で-183,000円まで膨らみました。

しかし08年4月時点での通算損益はこれまでの方法で最大であり、810,000円となっています。期間利回りは1.4%を示しています。

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2008年3月19日 (水)

外貨の売り方 シミュレーション9(月1回売買の方法2-3)

前回までは、以下の方法すなわち
○方法1(一定以上レートが変動したら売買を行う方法)
○方法2(一定期間ごとに売買を行う方法)
  ・方法2-1(購入平均レートを売買の判断基準に使う方法)・・・その時のレートが、それまでの購入平均より高かったら売り、低かったら買います。
  ・方法2-2(想定したドルの最大変動幅から設定した境界を売買の判断基準に使う方法)
で売買を行った場合のシミュレーション結果を掲載しましたが、今回以降は以下の方法すなわち

  ・方法2-3(上記方法2-1と2-2を組みあわせた方法)

で売買した結果を掲載いたします。方法2-1での判断と方法2-2での判断が分かれた場合、そのとき取る行動として「売る」「買う」「維持する」などの選択肢があります。その組み合わせにより様々なパターンが存在しますが、以下の方法2-3Aと2-3B、2-3Cで売買した結果を掲載いたします。

 購入平均での判断 売り 売り 買い 買い
 境界値での判断 売り 買い 売り 買い
上記の場合の売買のルール
 方法2-3A 売り 維持 維持 買い
 方法2-3B 売り 適宜判断 維持 買い
 方法2-3C 売り 適宜判断 適宜判断 買い

上記の表において、「維持」とは、売りも買いもしないでそのままにしておくということです。
方法2-3B、2-3Cにおける「適宜判断」とはそのときのドルの持ち高によって以下の行動を取るルールにします。
・持ち高12,000ドル以上の場合: 売り
・持ち高12,000ドル以下の場合: 買い
・持ち高12,000ドルの場合: 維持
つまり、購入平均での判断と境界値での判断が異なった場合は、持ち高をできるだけ12,000ドルに近くなるような売買を行うというやり方です。結果は次回以降掲載いたします。

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2008年3月18日 (火)

外貨の売り方 シミュレーション8(月1回売買その4)

前回は、以下の方法で売買した場合のシミュレーション結果を掲載いたしました。

○方法2-2(想定したドルの最大変動幅から設定した境界値を売買の判断基準に使う方法) ・・・その時のレートが境界値より高かったら売り、低かったら買います。1ドル=117円を境界値とします。
ただし、手持ちのドルをすべて売りつくし、再度12,000ドルまで積み立てる際には境界値を考慮しないルールでした。
今回は、このゼロになったあとの積み立ての際にも境界値を考慮し、117円より円安のゾーンでは一切購入しないルールで売買してみます。

方法2-2A2: 手持ちのドルを売り切った後の積み立ての際にも境界値を考慮し、月に1回売買した場合の結果です。

1997年1月から2008年4月時点までの結果は

・購入回数                      70回
・売却回数                      41回
・年平均売買回数                  9.8回
・2008年4月時点での保有ドルの量       26,000ドル
・含み損益                      -256,000円
・確定損益                      741,000円
・通算損益(含み損益+確定損益)        485,000円
・通算損失の最大値(通算利益の最小値)   86,000円(最も悪かったとき)
・平均購入レート                   109.4円
・最大拠出額(期間中、ドルを最大でどれだけ保有していたか)33,000ドル
・期間利回り(通算損益/最大拠出額・・・年換算)  1.7%

方法2-2Aの場合と同様、11年間に手持ちのドルを売りつくしたのは1回です。今回の方法2-2A2においては、再度12,000ドル積み立てるときのレートはルールにより117円よりも低いので、12,000ドル積み立てた時点(2000年5月)で109.6円でした(方法2-2Aの場合は99年5月に積み立て終了し平均126.2円)。しかしその後方法2-2Aではレートが低い(円高)の時に今回の方法2-2A2よりもより多くのドルを買うことになります(理由: 保有ドル数の量が多いときは、同じレート変動に対して含み損益の額が大きくなるため、その分売買量も多くなります)。その結果として急速に平均購入レートを下げることになり、11年後の時点では両方法で平均購入レートは同じになりました(109.4円)。

一方で、レートが高いとき(円安)には購入を見合わせるため、方法2-2Aと比べて最大拠出額を抑えることができ、期間利回りでは今までの方法で一番高い値(1.7%)を示しています。

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2008年3月17日 (月)

外貨の売り方 シミュレーション7(月1回売買その3)

前々回までに、以下の方法で売買した場合のシミュレーション結果を掲載いたしました。
○方法2-1(購入平均レートを売買の判断基準に使う方法)・・・そのときのレートが、それまでの購入平均より高かったら売り、低かったら買います。

今回は、方法2-2として「境界値を売買の判断基準に使う方法」のシミュレーション結果を掲載いたします。「境界値」とは、円安ゾーンと円高ゾーンの境界となるレートです。これは、最大でどこまで円高あるいは円安がすすむかを想定し、その境界となる値を自分で設定するものです。

○方法2-2(想定したドルの最大変動幅から設定した境界を売買の判断基準に使う方法) ・・・その時のレートが境界値より高かったら売り、低かったら買います。今回は、1ドル=117円を境界値とします。
方法2-2A: 月に1回売買した場合の結果です。

1997年1月から2008年4月時点までの結果は

・購入回数                      79回
・売却回数                      48回
・年平均売買回数                  11.2回
・2008年4月時点での保有ドルの量       26,000ドル
・含み損益                      -257,000円
・確定損益                      954,000円
・通算損益(含み損益+確定損益)        696,000円
・通算損失の最大値(通算利益の最小値)   -48,000円(最も悪かったとき)
・平均購入レート                   109.4円
・最大拠出額(期間中、ドルを最大でどれだけ保有していたか)44,000ドル
・期間利回り(通算損益/最大拠出額・・・年換算)  1.2%

方法2-1A(平均購入レートを売買の判断基準に使う方法。詳細はこちら)に近い結果になっています。方法2-1Aではドル購入の際、為替レートの値そのものは考慮せずそれまでの購入平均との比較で購入するため、円安といわれるゾーンでも購入する場合があります。そのため平均購入レートは高くなる場合もありますが、この方法2-2Aでは、境界値(今回は117円)より円安の場合は購入しないので、平均購入レートは相対的に低くなります。それでも最大拠出額は44,000ドルと高くなりがちです。

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2008年3月16日 (日)

外貨の売り方 シミュレーション6(年1回売買)

前回までは、方法2-1A(12,000ドルからスタート)、2-1A2(24,000ドルからスタート)として、月に1回売買した場合のシミュレーション結果を掲載いたしました。今回は、年に1回売買した場合の結果です。

・方法2-1B: 年に1回売買した場合の結果です(12,000ドルからスタート)。

毎年どの月に売買するかで、以下の4パターンをシミュレーションしました。
1997年1月から2008年4月時点までの結果は以下の通りです。

(評価項目)

 売買月
1.購入回数
2.売却回数
3.年平均売買回数
4.2008年4月時点での保有ドルの量
5.含み損益
6.確定損益
7.通算損益(含み損益+確定損益)
8.通算損失の最大値(通算利益の最小値)
9.最大拠出額(期間中のドル最大保有高)
10.期間利回り(通算損益/最大拠出額・・・年換算)
11.平均購入レート

(結果)

  1月 4月 7月 10月
1. 3 4 3 2
2. 9 8 8 9
3. 1.1 1.1 1.0 1.0
4. 5,000 6,000 7,000 5,000
5. -46,000 -45,000 -71,000 -50,000
6. 117,000 147,000 107,000 61,000
7. 72,000 102,000 35,000 11,000
8. 8,000 64,000 50,000 -34,000
9. 12,000 12,000 12,000 12,000
10. 0.5 0.7 0.2 0.1
11. 108.7 106.9 109.7 109.6

結果、どの月に売買するかによって多少の差が出ましたが、一般的に「○月がよい」という結論を引き出せるものではないと思います。通算損益の比較では、月に1回の売買時と比べて桁がほぼ1つ小さいことがわかります。

年1回売買の有利な点としては、ドルの拠出額がそれほど大きくならないところです。これはドルの変動幅、周期と関係があると思われます。どの月に売買しても、最大で12,000ドルであり、スタート時の拠出額と同じです。また、平均購入レートは比較的低く抑えられます。期間利回りに関しては、月1回売買時と比べてやや劣りますが、通算損失がマイナスになることは少ないようです。

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2008年3月15日 (土)

外貨の売り方 シミュレーション5(月1回売買その2)

前回は、以下の方法で売買した場合のシミュレーション結果を掲載いたしました。
○方法2-1A(購入平均レートを売買の判断基準に使う方法)・・・その月のレートが、それまでの購入平均より高かったら売り、低かったら買います。

上記方法において前回は、12,000ドルからスタートした結果を掲載しましたが、設定した売買ルール(こちら)に従うとすぐに12,000ドルを売り切ってしまい、高い(円安)レートで次の12,000ドルを積み立てることになりました。スタート時の保有ドルがより多かった場合にはどうなったか、をシミュレーションしたのが今回の結果です。倍額の24,000ドルからスタートしました。
方法2-1A2(24,000ドルからスタート): 月に1回売買した場合の結果です。

1997年1月から2008年4月時点までの結果は

・購入回数                      55回
・売却回数                      61回
・年平均売買回数                  10.2回
・2008年4月時点での保有ドルの量       15,000ドル
・含み損益                      -140,000円
・確定損益                      773,000円
・通算損益(含み損益+確定損益)        634,000円
・通算損失の最大値(通算利益の最小値)   24,000円(最も悪かったとき)
・平均購入レート                   108.8円
・最大拠出額(期間中、ドルを最大でどれだけ保有していたか)61,000ドル
・期間利回り(通算損益/最大拠出額・・・年換算)  0.8%

11年間の売買の中で、手持ちの24,000ドルを売り切ってその後12,000ドルまで積み立てたのは1回です。売り切り後の12,000ドル積立時の為替レートが12,000ドルからスタートした場合に比べ安かったので、2008年4月時点での平均購入レートは108.8円と安くなっています(手持ち12,000ドルからスタート時は111.4円)。しかし確定損益や通算損益は12,000ドルスタート時に比べやや低くなっています。最大拠出額はほぼ同じでした。(58,000ドルと61,000ドル)

1回のシミュレーション比較ですが、スタート時の拠出額を増やしても手持ちのドルをすべて売り切るときが来ることになり、最大拠出額はあまり変わりませんでした。これは、レートの変動幅が大きいほど売買額が大きくなるルールのためと思われます。(つまり、初期の保有ドルを多くしても、設定した売買ルールではいずれにしろドルを売りつくすときが来る)。一方で通算損益はやや下がりましたが、これはスタート時の拠出額うんぬんの問題ではないと思われます。

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2008年3月14日 (金)

外貨の売り方 シミュレーション4(月1回売買)

前回までは、レートが一定以上動いたら売買をする方法1-A、1-B、1-C(レートが5%、10%、20%変動するごとに売買)のシミュレーション結果をお示ししましたが、今回以降は一定期間ごとに売買する方法です。(売買ルールの詳細はこちらをご覧ください。)

○方法2-1(購入平均レートを売買の判断基準に使う方法)・・・その時のレートが、それまでの購入平均より高かったら売り、低かったら買います。

方法2-1A: 月に1回売買した場合の結果です。
原則として毎月売買することになりますが、保有ドルが1,000ドルになった場合のみ例外があります。最終売却レートよりも5円以上円安に動いた場合のみ、最後の1,000ドルを売却します(詳細はこちらに記載しております)。

1997年1月から2008年4月時点までの結果は

・購入回数                      63回
・売却回数                      59回
・年平均売買回数                  11回
・2008年4月時点での保有ドルの量       11,000ドル
・含み損益                      -131,000円
・確定損益                      904,000円
・通算損益(含み損益+確定損益)        773,000円
・通算損失の最大値(通算利益の最小値)   -282,000円(最も悪かったとき)
・平均購入レート                   111.4円
・最大拠出額(期間中、ドルを最大でどれだけ保有していたか)58,000ドル
・期間利回り(通算損益/最大拠出額・・・年換算)  1.1%

このシミュレーションでは、98年には早速最後の1,000ドルを売り、1ドル=130円~140円の円安ゾーンで再度12,000ドルになるまで毎月1,000ドルの積立をしています。その後、しばらく円高に動いたため売買ルールに従って「買い」続け、2000年には保有ドルが58,000ドルにまで膨れ上がっています。その後再び、2005年に売りつくし、ゼロから12,000ドルになるまで積み立てしています。

上記一覧から分かりますように、2008年4月時点での通算損益としては約77万円となり、前回までの方法1-A、1-B、1-C(レートが5%、10%、20%変動するごとに売買)と比べてはるかに大きい数字になっています。一方で、拠出額は最大58,000ドルまで膨れ上がっているので、この値に対する年平均利回りは1.1%となっています。

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2008年3月13日 (木)

外貨の売り方 シミュレーション3(20%変動で売買)

今回は、評価額が20%増えるごとに売り、20%減るごとに買った場合のシミュレーション結果です。
(つまり、スタート時のレートが110円で、初回はレートが132円になったら売り、88円で買う)。レートが動いて評価額が増減した分だけ売買するので、1回につき2,000~3,000ドルの売買になります。

○方法1-C(レートが20%変動するごとに売買)
1997年1月から2008年4月時点までの結果は

・購入回数                      2回
・売却回数                      2回
・年平均売買回数                  0.4回
・2008年4月時点での保有ドルの量       14,000ドル
・含み損益                      -110,000円
・確定損益                      79,000円
・通算損益(含み損益+確定損益)        -31,000円
・通算損失の最大値(通算利益の最小値)   -31,000円(最も悪かったとき)
・平均購入レート                   107.4円
・最大拠出額(期間中、ドルを最大でどれだけ保有していたか)14,000ドル
・期間利回り(通算損益/最大拠出額・・・年換算)  -0.2%

11年間の売買回数は合計でわずか4回です。
10%変動ごとの売買時と比べ、含み損、確定益、通算損益(含み損益+確定損益)ともにややよい成績です。しかし5%変動ごとの売買時のほうが全般的によい成績です。一方、平均購入レートは20%変動ごとが最も安くなっています(5%ごと、10%ごと、20%ごとの3方法比較)。

5%ごと、10%ごと、20%ごとの3方法を比較してきましたが、このシミュレーション結果はあくまで一例であり、一言でどの売買方法が最も有利かを決められるものではありません。実際、1,000ドル単位ではなく1ドル単位で売買したときの成績は、20%ごとが最もよい結果となりました。

次回以降は、一定期間ごとに売買する方法(方法2-1、2-2、2-3)のシミュレーション結果です。

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2008年3月12日 (水)

外貨の売り方 シミュレーション2(10%変動で売買)

今回は、評価額が10%増えるごとに1,000ドル売り、10%減るごとに1,000ドル買った場合のシミュレーション結果です。
(つまり、初回はレートが121円になったら売り、99円で買う)。

○方法1-B(レートが10%変動するごとに売買)
1997年1月から2008年4月時点までの結果は

・購入回数                      5回
・売却回数                      5回
・年平均売買回数                  0.9回
・2008年4月時点での保有ドルの量       12,000ドル
・含み損益                      -130,000円
・確定損益                      67,000円
・通算損益(含み損益+確定損益)        -63,000円
・通算損失の最大値(通算利益の最小値)   -2,000円(最も悪かったとき)
・平均購入レート                   110.3円
・最大拠出額(期間中、ドルを最大でどれだけ保有していたか)12,000ドル
・期間利回り(通算損益/最大拠出額・・・年換算)  -0.4%

5回買ったうち2回は、それまでの平均購入レートより高いレートで購入しています。
5%変動ごとの売買時と比べ、含み損は小さいですが確定益も小さく、トータル(通算損益:含み損益+確定損益)では5%のときより悪い成績です。ただし平均購入レートは安くなっています。

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2008年3月11日 (火)

外貨の売り方 シミュレーション1(5%変動で売買)

前回、シミュレーションの前提についてお話しましたが、今回以降、その結果についてお知らせいたします。

○方法1-A(レートが5%変動するごとに売買)

評価額が5%増えるごとに1,000ドル売り、5%減るごとに1,000ドル買うルールにします。
(つまり、1997年開始時のレートを110円として、初回は115.5円になったら売り、104.5円で買います)。原則的に増えた分だけ売却し、減った分だけ購入するので、売買単位は理論上500ドル前後になりますが、実際には1,000ドル単位で売買します。

連続で円安に動いた後、5%でも円高に動いた場合は、仮に円安と言われるゾーンであってもドルを買うことになるので、平均購入レートよりかなりの円安でも買う場合があります。2008年4月時点までの結果は以下の通りです。

・購入回数                      21回
・売却回数                      21回
・年平均売買回数                  3.7回
・2008年4月時点での保有ドルの量       13,000ドル
・含み損益                      -152,000円
・確定損益                      157,000円
・通算損益(含み損益+確定損益)        4,800円
・通算損失の最大値(通算利益の最小値)   -45,000円(最も悪かったとき)
・平均購入レート                   112.2円
・最大拠出額(期間中、ドルを最大でどれだけ保有していたか)13,000ドル
・期間利回り(通算損益/最大拠出額・・・年換算)  0.0%

21回の購入のうち、11回はそれまでの平均購入レートより高いレートで買っています。また21回の売却のうち、5回は同様に安いレートで売っています。
0%かー・・・と思ってしまうと思いますが、為替レートが110円→99.5円と約100円も円高に変動しており、12,000ドル保有でしたら120,000円下がっているべきところ、下がっていないわけです。さらに、日米の金利差収入、つまりスワップポイントもこれに加算されるわけです。

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2008年3月10日 (月)

外貨の売り方 12年間の検証結果

前回、保有している外貨を売る方法として以下の2つ(細かくは4つ)の方法の特徴をご紹介しました。
○方法1(一定以上レートが変動したら売買を行う方法)
○方法2(一定期間ごとに売買を行う方法)
  ・方法2-1(購入平均レートを売買の判断基準に使う方法)・・・その時のレートが、それまでの購入平均より高かったら売り、低かったら買います。
  ・方法2-2(想定したドルの最大変動幅から設定した境界を売買の判断基準に使う方法)
  ・方法2-3(上記方法2-1と2-2をあわせた方法)

次回以降、各方法で実際に売買をした場合のシミュレーション結果についてご紹介いたします。つまり、それぞれの方法で実際に売買をしていたら運用結果が現在どのようになっているか、です。以下前提です。

・1996年に毎月1,000米ドルずつ購入(年末に12,000ドル保有)
・その結果、平均購入為替レートは1ドル=110円
・97年当初の評価額12,000ドル×110円=132万円
・売買条件: 設定したルール※に基づいて機械的に売買。
※理論上は、保有するドルを円換算した含み損益の分だけ、ドルに換算して売買するルール。実際には1,000ドル単位で売買するので厳密には含み損益には一致しない。
・1,000ドル売買ごとの手数料: 30円
・スプレッド: 2pipsとします(この場合、12,000ドル購入時点での手数料+スプレッドの手数料換算額=50円×12回=600円となります)。
・売却が続き、保有ドルが1,000ドルになった時点で機械的な売買を一時ストップし、最後の1,000ドルについてはレートがさらに5円以上円安になったら売却します。
・保有ドルがゼロになった時点で、再度12,000ドルまで積み立てます。基本的にはレートによらず毎月1,000ドルずつ買います。12,000ドルになった時点で、各方法の売買ルールに従い、再度機械的に売買を行います。
・2008年4月に1ドル=99.5円になるまでの約12年間のシミュレーション結果です。

以下、評価項目です。

・購入回数
・売却回数
・年平均売買回数
・2008年4月時点での保有ドルの量(1996年中に1年かけて12,000ドル保有し、スタート)
・含み損益
・確定損益
・通算損益(含み損益+確定損益)
・期間中の通算損失の最大値(通算利益の最小値)
・平均購入レート
・最大拠出額(期間中、ドルを最大でどれだけ保有していたか)
・期間利回り(通算損益/最大拠出額・・・年換算)

次回以降、各シミュレーション結果についてお知らせいたします。

FXでの外貨の購入は通常10,000ドル単位ですが、1,000ドル単位から購入できる業者もあります(下記サイバーエージェントFXなど)。

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2008年3月 9日 (日)

外貨を売る時期はどう考える?その2 長所と短所

前回、金融資産の一定割合まで積み立てた外貨の売買を、その後どのように行うかについて2つの方法を書きました。今回は、その特徴についてです。

・方法1(一定以上レートが変動したら売買を行う方法)
この方法は、相場が急激に変動した場合に、そのチャンスを生かすことができます。一方で為替レートの変動が小さい場合、それが1年続いても売買を行わないことになります。(小さな変動でも、積み重なれば収益につながるのでそれを逃すことになります。)
この方法では、次の方法2と違って金融資産全体に占める外貨資産の割合をほぼ一定に保つことが出来ます。

・方法2(一定期間ごとに売買を行う方法)
この方法だと、相場が急激に変動しても、そのチャンスを生かしきれない場合があります。例えば年1回の売買ルールの場合、その間にレートが100円から140円になりまた100円に戻ったとしてもその間はなにもしないことになります。
また、年1回の売買の場合は、それまでに積み立てた外貨の比率を大きく変えることはありませんが、月1回の売買の場合は、大きく変動する場合があります(はじめに10,000ドルもっていたものが、売り続けることによりその年のうちに1,000ドルになる場合もあります)。つまり、毎月の売買ですと、レートがほとんど変動しない場合などは、設定した売買ルールによっては買い続けるあるいは売り続けることになり、金融資産全体に占める外貨資産の割合を一定に保つことは出来ません。

上記2つの方法を組み合わせた方法もあります。原則的には一定期間ごとに売買を行うのですが、相場が急激に変動した場合には例外的に臨時の売買を行います。そのかわり、次回の売買のタイミングをその分だけ遅らせるのも1つの方法です。どの程度の売買頻度がいいかについては手数料の割合や、相場の変動周期などに依存するものだと思います。一概に1年がいいか1ヶ月がいいかは言えないでしょう。上記方法1,2の具体例を次回以降お話いたします。

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2008年3月 8日 (土)

外貨を売る時期はどう考える? その1 2つの方法

前回、ドルを1年かけて円換算で一定額まで(例えば資産全体の30%をドルで保有することを目指して)購入する方法をお話しましたが、その後このあとどのようにドルを売り買いするかについてお話いたします。

○方法1(一定以上レートが変動したら売買を行う方法)
ある時点での為替レートが、1年かけて購入したドルの平均購入レートの例えば10%を上回ったら一定ロット数を売り、10%下回ったら買い増すという方法です。ここで、10%が適切かどうかはわかりません。

○方法2(一定期間ごとに売買を行う方法)
例えば毎月、あるいは毎年1回売買する方法などが考えられます。頻度につきましては、1年かけて金融資産全体に占めるドルを一定割合までもっていったわけですから、そのアセットアロケーションを維持するということで、売買は年1回程度にとどめるという考え方もあります。
 なお、売買の判断基準により以下の方法に分けられます。

・方法2-1(購入平均レートを売買の判断基準に使う方法)
その月のレートが、それまでの購入平均より高かったら売り、低かったら買います。

・方法2-2(想定したドルの最大変動幅から設定した境界を判断基準に使う方法)

例えば、過去の変動幅を参考にして最大の円高ラインを1ドル=80円、円安ラインを1ドル=150円と設定します。次に、どの水準なら「買い」あるいは「売り」が有利かを考えます。単純に真ん中である1ドル=115円より高いか低いかで決めてもいいですし、あるいは円安である期間よりも円高である期間のほうが長いと想定した場合は(例えば時間的には中心の1ドル=115円より円高のことのほうが多いと考えるのであれば)1ドル=110円あたりを境目と設定することもできます。このように方法2-2では、レートによって「買い」のゾーンと「売り」のゾーンを決めておきます。

・方法2-3(方法2-1と2-2の両方をあわせたもの)
その月のレートが、それまでの購入平均より高いか低いか(方法2-1)に加えて、そのときのレートが境界より高いか低いか(方法2-2)の両方の基準で売買をどうするか決めます。

上記方法1と、方法2のうち売買を年1回だけする方法に共通するのはアセットアロケーションにおける「リバランス」の考え方です。方法2のうち毎月売買するやり方は、ルールによっては連続して売る場合も発生し、一時的にはドル資産の割合がゼロになることもあります。これらの長所、短所については次回みていきます。

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2008年3月 7日 (金)

FX: 損切りの設定を忘れずに

円高がどこまで進むかを想定して、その水準でも損切りされないよう入金額を多めにして外貨を保有する場合でも、その水準よりさらに円高になる可能性は0%ではないので、損切り(ストップロス)の設定は必要かと思われます。

例えば損切りラインを1ドル=90円と決めておいたとして、例えば今の相場が1ドル=100円だからストップ注文(損切り注文)を入れるのはもう少しあとでもいいかと考えていると、留守の間にとんでもないことが起こったりします。米ドル/円では年間の変動が10円程度の年もありましたが、最近の変化では、2007年7月の124円から、8ヶ月で30円近く円高になっています。

歴史的な変動でいいますと、1998年10月には、米ヘッジファンドの破綻を受けて1日に11円の円高が進行した日もあります。「明日」それくらいの変動が起こる可能性はゼロではありません。例えば大規模な「テロ」が起これば、相場はかなり荒れるのではないかと思います。

ところで、その損切り設定の水準を、当初の保有高の例えば10分の1(円換算)などにするなら、いっそのこと評価額が0円になる水準を想定し、絶対に損切りされないように入金しておいてもいいかもしれません(レバレッジ1倍以下)。似たような考え方としては、株価が10分の1まで下がったものをそこで損切るなら、このあといくら下がってもあと10分の1しか下がりようがないので、損切らずにずっと保有しておくという考え方です。為替の場合具体的には、想定円高水準を0円までもっていくことであり(例えば1ドル=0円と設定)、理論上これを下回ることはありません(1ドル=マイナス円にはならない)。

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外貨を買う時期はどう分散させる? 具体例2 積み立て2

前回ご紹介しました「一定期間が経過したら一定額(円換算)購入する」の具体的方法です。

今後為替相場がどのように動くか全くわからない場合に特に有用かと思われます。(円高に動くことがわかっていれば円高のときにドルを買えばよく、円安に動くことがわかっていれば今すべてドルに換えてしまえばいいわけですから・・・。)

考えることは以下の通りです。
・どのくらいの期間をかけて購入するか
・その外貨に合計いくら投資するか?
・前回同様に、どこまで円高が進んでもよしとするか?

例えば、
・今から1年かけて毎月ドルを購入
・合計1200万円分をドル資産として保有
・現在1ドル=100円で、今後1ドル=80円までの円高を想定する場合

1200÷12より1ヶ月あたり100万円が、ドル投資の額となります。ただし、1ドル=100円として10,000ドルの現物を購入するという意味ではありません。レバレッジを有効活用してFXで「買い」のポジションで保有します。では今月はいったいいくら分購入すればいいのでしょうか?

現在の1ドル=100円が今後1ドル=80円になった場合、20円の円高です。10,000ドル(1ロット)保有の場合、1円の円高で1万円の損失になるので、20円の円高では20万円です。この場合、1ヶ月の投資額である100万円分の損失が出るのは5ロットなので、5ロット分50,000ドルをFXにて「買い」のポジションで保有します。(レバレッジは5倍になります。)

では翌月に1ドル=120円になった場合。1ドル=80円との差が40円になるので100÷40=2.5より2.5ロットを購入します。(最小購入単位が10,000ドル(1ロット)の場合は、20,000ドル分(2ロット)を購入。)また、1ドル=90円になったときは、1ドル=80円まで10円の差なので100÷10=10より100,000ドル分(10ロット)を購入します。

上記方法は厳密にはドルコスト平均法とは購入の仕方が異なります。また、実際には維持証拠金や手数料がかかってくるので、上記の毎月の購入量は理論上の最大値ということになります。このような方法で購入すれば、(相場が1年かけてずっと上昇あるいは下降し続けないのであれば)平均購入単価を効果的に下げることができ、かつ1ドル=80円の水準にも耐えることができます。ただし、FXですので1ドル=80円より円高に進めば資産のほとんどを失う可能性が高いことにも気をつけなければなりません。それがいやであれば、1ドル=10円などの超超円高をはじめに想定し、毎月の購入額を決めることです。

このようにして合計1200万円分を1年かけてドル資産に換えた後、維持する方法を次回お話いたします。

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2008年3月 6日 (木)

外貨を買う時期はどう分散させる? 具体例2 積み立て1

前回、レートが一定水準になるごとに「買い」を入れる方法をご紹介しましたが、想定通りに為替が動かない場合のほうが多いと思います。例えば1ドル=100円のあとにすぐに円安に転じた場合など、外貨運用に用意した資金が余ってしまうことになります。つまり円安に転じているので、円ベースでの含み損は出ていませんが、前回ご紹介した方法ですと5ロット買う余力があるのに1ロットしか購入していない状態です。これを避ける方法を以下にご紹介いたします。つまり、一定期間内に、一定金額をすべて外貨に変えたいと考えている場合の運用方法です。

スワップ金利重視など、長期保有で金利差収入を第一に考えるのであれば一度にすべて外貨に換えるのはリスクが大きすぎます。つまり、円安に転じたからといってここですべてドルに変えてしまった場合、再度円高に転じた場合に耐えられなくなるからです。

このようなときに有効な方法は、レートの変動にかかわらず一定期間ごとに一定額ずつドルを購入していく方法です。つまり「ドルコスト平均法」と呼ばれるものです。前回ご紹介した方法は「一定以上為替が動いたら一定ロット数購入する」方法でしたが、これは「一定期間が経過したら一定額(円換算)購入する」方法です。

しかし、現実的にはFXで「定期的に一定額」を購入するのは困難です。購入方法の指定が「何万ドル分買うか」だからです。したがって、最小購入ロット数の小さい業者を選び(1千ドルから購入できる業者もあります)、例えば1ドル=100円では10,000ドル購入し、1ドル=90円では11,000ドル購入すると言う方法で、ドルコスト平均法に近づけることができます。

しかしこの1千ドルから購入する場合は手数料が割高です。もし外貨運用資産が多額であれば(例えば数千万円以上)、10,000ドル単位の購入でもドルコスト平均法に近づけることができます。

前述の「一定期間が経過したら一定額(円換算)購入する」方法の具体的方法は次回へ

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2008年3月 5日 (水)

外貨を買う時期はどう分散させる? 具体例1

前回からの続きです。以下の例を考えて見ます。

・現在の米ドル/円レート: 1ドル=100円
・想定する最も円高のレート: 1ドル=80円
・この投資にかけられるお金: 120万円
・金利差収入(スワップポイント)目当ての長期保有のスタンスでいきたい場合(つまり、1ドル=80円までは損切りしない)

今後円安に戻ることを想定し、今の1ドル=100円でドルの「買い」を入れたいと思っていますが、「どのタイミングでいくら分買ったらいいか?」を考えます。

通常、FXは1万通貨単位ごとの取引になるので、最小買い付け単位は1万ドル(=1ロットとします)ということになります。レートが1円円高になると1万円の損失になるので、1ドル=80円になった場合は100-80=20円 → 20万円の損失になります。維持証拠金などを加味し、高いレバレッジであればおよそ5ロット(=5万ドル)の保有が最大可能保有ロットとなります。(この場合5×20万円=100万円の損失が最大)

以下、1つの方法です。

1ドル=80円まで円高になる場合を想定し、その水準でも「買い」の余力を保持するには、1ドル=100円の水準から1ドル=80円まで、5回に分けて購入するのが1つのやり方です。つまり、1ドル=100円、95円、90円、85円、80円になったらそれぞれ1ロットずつ買うというやり方です。

こうすることにより、1ドル=80円の円高にも耐えられ、かつその水準でも「買い」を入れることができるわけです。(上記の例では、1ドル=100円のときに5ロット買っているわけではないので、1ドル=80円になったときの為替差損は20+15+10+5+0=50より50万円になります。)では、1ドル=80円を突破し、さらに円高になった場合は?

損切りを覚悟でこのような買い方を設定しているわけですから、損切りが1つの方法です(実際には、損切りを回避する方法はいくつかありますが)。

ちなみに外貨預金の場合はレバレッジが1倍なので、損切りしなくても市場から撤退せざるを得ない状態になることはありません。ただし満期後、さらに円高がすすみ、外貨のまま保有では含み損が拡大しそうだと判断した場合は損切りする(=その時点で円貨に換えること)方法もあります。

具体例2は次回へ

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2008年3月 4日 (火)

外貨を買う時期はどう分散させる?

前回からの続きです。頻繁に売買をしない長期保有の場合でも、今後、どこまで円高が進んでもよしとするか、を考えておく必要があります。それ以上円高の水準になったらポジションを変更する(損切りするあるいは両建てにする)水準です。もっとも、FXの場合は自動的に損切りされる場合が多いですが・・・。つまり、ここまでレートが変動しても市場から撤退しないですむように準備しておく、ということです。

過去の米ドル/円の例でいいますと、1995年4月19日には79円75銭まで円高が進みました(史上最高値)。この水準は1つの目安ですが、今後、例えば1ドル=60円になる可能性がないわけではありません。どの水準まで進んでも大丈夫か、自分なりの覚悟を決めておくことです。

外貨預金など実質レバレッジが1倍であれば、損失の最大は理論上預けた額ですが、FXなどで取引単位が大きくなれば数円の円高が進んだだけですぐに損切り水準に達してしまいます。

話をもとにもどしますと、頻繁に売買をしない長期保有前提で、外貨を買う時期をどれくらい分散させるかは、「想定する最大の円高時のレート」と「外貨を買うのにいくらまで投資できるか」で決めるのが1つの考え方です。この場合、時期の分散の仕方は「今よりいくら以上円高に動いたらさらに外貨を買う」というやり方になります。具体例は次回

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2008年3月 3日 (月)

いつ外貨にかえればよい? 時期の分散

前回、「円高の時に外貨を買い、円安の時に売る」といいましたが、簡単なようで実はとても難しいことです。株式投資でも同様で「安く買って高く売る」が基本なのですが、なかなかうまくいかないものです。

円高の水準にある、と思った時に買うわけですが(例えば2008年時点での1米ドル100円は、過去十年の水準からみて円高と言えます。)、今後さらに円高が進む可能性もあるわけです。

ですので方法としては、買う時期を「分散する」ことです。

今後レートが必ず円安に動くことが分かっていれば、今全部をドルに変えてしまったほうがよいということになります。でも為替相場が今後どうなるかはプロにもなかなか言い当てられません。あと1円でも円高に動いたら損切りをするなど頻繁に売り買いを行うなどのやり方であれば、あるいはさらに円高に進んだ場合の機会損失を受け入れるのであれば、今一気にドルに換えてしまってもいいかもしれません。しかし、頻繁に売り買いせず長期保有のスタンスで行く場合は、買う時期は分散するほうがいいと思われます。

(仮に今後一気に円安に動いた場合、購入時期を分散することは結果としてリターンを少なくしてしまいますが、リスクを低減させている以上仕方のないことです。)

では具体的に、「どれくらい」分散させればいいのでしょうか?次回へ

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2007年10月10日 (水)

投資信託とは20 不動産投資信託3 メリットと注意点

今回は、不動産投資信託のメリット・注意点についてみていきます。

○メリット
・やはり、少額資金で不動産に投資できるというのは大きいと思います。
・配当率の高い分配金: ここ最近の株価低迷で、一般企業でも株価に対し2~3%の配当金も珍しくはありませんが、J-Reitの分配金は配当率が高いのが特徴です(2008年2月現在5%程度のものも)。
・分散投資の1つの選択肢: 株式同士は似た動きをしますが、J-Reitは株式と比較的異なる動きをするので、分散投資の選択肢になります。(しかし、サブプライム問題のような大きな出来事に対しては、投資家心理の影響で、比較的連動してしまいます。)

○注意点
・株式と同様に価格変動リスクがあり、元本保証はありません。2008年初頭のように、半年前に比べて価格が半分近くになることもあります。
・特有のリスク: 賃料収入を配当の原資とするため、空室リスクや賃料減少が影響します。不動産を購入する際は、すべてをファンドの出資者からの資金でまかなうわけではなく、一部は借入金でまかなわれます。従って、今後金利が上昇する場合は支払利息負担が増える可能性があります。また、投資する不動産の売却時に買い手がみつからず、換金できないという流動性リスクが影響します。(J-Reit自体の売買は、随時市場で可能ではありますが。)
・課税関係は基本的に株式と同じですが、配当控除の適用はありません。

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2007年10月 9日 (火)

投資信託とは19 不動産投資信託2 参考指標

今回は、J-REITを選ぶ際に参考になる様々な指標についてみていきましょう。

1.有利子負債比率

有利子負債 ÷ (有利子負債+出資総額) × 100 (%)で計算され、一般的に低いほうが好ましい指標です。

2.変動負債比率

変動金利借入金 ÷ 有利子負債 × 100 (%)で計算されます。変動金利借入金は、金利上昇時に支払利息負担が増えます。その結果、配当原資が減少する可能性があります。

3.短期借入金の金利

低いほうが低金利で借入を行っているため、配当原資に余裕が出ます。

4.物件所在地

自身などの災害リスクについては、物件所在地が分散している方がリスクが小さいと言えます。

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2007年10月 8日 (月)

投資信託とは18 不動産投資信託1

投資信託の運用対象は有価証券に限定されていましたが、投資信託法の改正により不動産も投資対象になりました。これを受けて登場したのが不動産投資信託(REIT)で、2001年に東京証券取引所に上場されたのが最初です。REITはReal Estate Investment Trustのことで、その日本版ということでJ-REITとも呼ばれます。

投資家から集められたお金をオフィスビルや商業施設などに投資し、その賃貸料や売却益が投資家に分配されます。

証券化され、上場されたJ-REITは、証券会社を通じて株式と同様に売買されます。分配金は配当所得として課税され、売買益は譲渡所得になります。次回、J-REITを選ぶ際に参考になる指標についてみていきます。

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2007年10月 7日 (日)

投資信託とは17 ETF

ETF(Exchange Traded Funds)とは、株価指数連動型投資信託のことであり、特定の株価指数や金の価格指数などに連動するように運用されている投資信託です。例えば、日経平均株価やTOPIXに連動するものなどがあります。世界全体では1,000本以上設定されています(08年現在)。

インデックスファンドと似ていますが、ETFは証券取引所に上場されていることから、様々な違いがあります。以下、インデックスファンドと異なる点です。

1.通常の株式と同じように、市場を通じていつでも時価で売買ができます。指値、成行などの指定が可。(インデックス投信は、1日1回算出される基準価額で売買。)

2.手数料: 株式と同様(証券会社ごと決められた売買委託手数料+消費税)

3.保有コスト: インデックス投信同様に信託報酬はかかりますが、通常の投信より低コストであることが多いです。

4.課税関係: 株式と同様です。

5.その他: 信用取引が可能であり、カラ売りにより価格下落局面でも収益を得ることができます。

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2007年10月 6日 (土)

投資信託とは16 税金6(外国投資信託2)

前回は、外国籍の株式投資信託にかかる税金の話でしたが、今回は外国籍の公社債投資信託にかかる税金の話です。

○外国籍の公社債投資信託にかかる税金

①分配金: 利子所得として20%の源泉分離課税です(所得税15%、住民税5%)。外国で税金が徴収されている場合には、外国での徴収額と国内での徴収額の合計が20%になるように調整されます(差額徴収方式)。

②償還差益: 分配金と同様の扱いで、利子所得として20%の源泉分離課税になります。なお、為替差益は雑所得として総合課税されます。償還差損が発生した場合、雑所得内での損益通算については、個別に税務署に確認が必要となります。

③売却益: 償還まで保有せず、途中で売却した場合の売却益は非課税です。ただし、売却損が生じても他の所得と通算することはできません。

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2007年10月 5日 (金)

投資信託とは15 税金5(外国投資信託1)

前回までは国内籍の投資信託の話でしたが、今回は外国籍の投資信託です。外国籍の投資信託とは、投資対象が外国という意味ではありません。投資信託の国籍が外国にあり、その国の法律に基づいて設立される投資信託です。税金が有利な関係から、ルクセンブルク籍やケイマン籍などがあります。

外貨建てが多く、基本的には外国証券取引口座を開設するので口座管理手数料がかかります。

○外国株式投資信託にかかる税金

①分配金: 配当所得になります。特例期間の現在は10%源泉徴収で、確定申告不要です。配当金や収益分配金は、まず外国で源泉徴収され、その残額に対してさらに日本国内で課税されます。外国と日本とで二重課税になるので、確定申告すれば外国の税金の一部を控除する外国税額控除を適用できることがあります(配当控除の適用はありません)。

②償還差益: 外貨ベースの償還金額が外貨ベースの元本相当額を上回る場合、その部分は配当所得となります。それ以外の部分は、譲渡収入とみなされ、譲渡収入と取得価額との差額が売却損益(譲渡所得)となります。配当所得部分は①の分配金に準ずる課税で(つまり外国税額控除を適用できることがあります)、譲渡所得部分は下記③の売却益に準ずる課税になります。

③売却益: 外国籍公募株式投資信託の途中換金は、通常は買戻し請求(売却)で行われています。国内投信と同様で、株式等の譲渡所得と同じ扱いです。特例期間の現在は10%の申告分離課税。なお、為替差損益は売却損益の中に含めます。

外国株式投信の売却損益及び償還差損と株式等の譲渡損益との損益通算は可能です(確定申告が必要です)。

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2007年10月 4日 (木)

投資信託とは14 税金4(公社債投資信託)

前回までは、国内籍の株式投資信託に対する課税のお話でしたが、今回は国内籍の公社債投資信託の場合です。

①収益分配金
公社債と同様の扱いで、決算時に受け取る収益分配金に対して課税され、利子所得として分配金の20%が源泉分離課税されます。株式投資信託の収益分配金と異なり、確定申告をすることはできません。

②途中換金
 ・解約請求の場合: 解約請求により途中解約をする際に受け取る収益分配金は、基準価額から個別元本を差し引いた額の20%(所得税15%、住民税5%)が利子所得として源泉徴収されます。
 ・買取請求の場合: 証券会社へ買取請求をおこなった際の譲渡益については、原則非課税とされていますが、売却代金から特別控除額(差益の20%)が差し引かれた金額を受け取ることになり、結果的に手取額は解約請求の場合と等しくなります。(特別控除額は、買い取った証券会社が投信の解約時に源泉徴収される額であるため)
なお、買取請求ができず、解約請求のみ扱っている場合もあります。

③償還差益
 収益分配金と同様に利子所得として20%の源泉分離課税となります。

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2007年10月 3日 (水)

投資信託とは13 税金3(解約請求と買取請求その2)

前回説明しました「解約請求」と「買取請求」ですが、それぞれ運用益は「配当所得」および「譲渡所得」となり、また運用損はそれぞれ「みなし譲渡損失」および「譲渡損失」となり、税金のかかり方などが違ってきます。利益がでたときの税率は、現在は同じ10%ですが損益の通算などの扱いが変わってきます。

1.解約請求
・解約益(=解約価額-個別元本)については(配当所得であり)損益の通算はできません。
解約価額が個別元本を下回る場合は、取得価額と解約価額の差を「みなし譲渡損失」として他の株式等(投信を含みます)の譲渡所得金額(譲渡益)と通算できます。
・上記「みなし譲渡損失」は「取得価額(=個別元本+税込み購入手数料)-解約価額」で計算されます(売却損と同じ扱いとなります)。つまり、配当所得の場合は購入手数料を含めることはできませんが、みなし譲渡損の場合は可能です。

解約価額が個別元本を上回る場合、取得価額と個別元本の差を「みなし譲渡損失」とすることができます(つまり、配当所得とみなし譲渡損が同時に発生することがあります)。
・上記「みなし譲渡損失」は「取得価額-個別元本」で計算されます。

・みなし譲渡損は他の投信の「解約益」(配当所得)と通算は不可です。
・この場合の解約損は、3年間の繰越控除が可能です。
・解約時だけではなく、償還時の損失についても同様の扱いです(損益の通算と繰越控除可能)。
※2009年から、配当所得も譲渡所得に一本化される予定です。

2.買取請求
・譲渡所得なので、譲渡益、譲渡損ともに、株式等にかかる譲渡所得などの金額と通算することができます。
・つまり、買取請求による利益は、他の株式の譲渡損失や株式投資信託の譲渡損失と通算できます。さらに、株式投資信託の償還損失とも通算できます。
・この場合の損失は、3年間の繰越控除が可能です。

参考 http://www.rakuten-sec.co.jp/ITS/service/se06_tokutei_03.html#skip2-6

投資信託の途中換金の方法は、「解約請求」が一般的でしたが、上記のように、「買取請求」のほうが税金面で有利なことが多いようです。

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2007年10月 2日 (火)

投資信託とは12 税金2(解約請求と買取請求)

②解約差益、売却益に対する課税
 国内籍の株式投資信託に関する課税の話の続きです。途中換金の方法には「解約」と「売却」の2つの方法があります。「解約」により途中換金する方法を解約請求といい、「売却」による方法を買取請求といいます。両者では税金のかかり方などが異なってきますので以下で詳しく見ていきます。

1.解約請求
販売会社経由で、投資信託の信託財産からその受益証券相当分を解約して信託財産の返還を請求することです。
・課税対象額は「解約価額-個別元本」であるため、投資家の個別元本を上回った運用収益分に対して20%(所得税15%、住民税5%)が解約時に源泉徴収されます。現在は特例期間中で10%(所得税7%、住民税3%)です。
・解約益は配当所得扱いになり、原則申告不要ですが、源泉分離課税ではないので、確定申告することも(総合課税扱い)できます。
→2009年より、譲渡所得扱いになる予定です。

2.買取請求
投資信託を販売会社に買い取ってもらう方法です。
・課税対象額は「買取価額-取得価額」であるため、投資家の取得価額(=個別元本+販売手数料等)を上回った運用収益分に対して20%(所得税15%、住民税5%)が課税されます。現在は特例期間中で10%(所得税7%、住民税3%)です。(つまり、解約請求と比べ、販売手数料等を上乗せできる分有利です)。なお、買取請求時には源泉徴収されません。
譲渡所得扱いで、株式等と同じように申告分離課税扱いとなります。原則として確定申告が必要ですが、特定口座に入れて源泉徴収ありを選択すると、確定申告の必要はありません。
・販売会社によっては、解約請求しか受け付けないところもあるようです。

なお、解約価額、買取価額は名称は異なりますがともに「基準価額-信託財産留保額」で計算されます。

③償還差益に対する課税
 配当所得として解約差益と同様の扱いになります。 

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2007年10月 1日 (月)

投資信託とは11 税金1(収益分配金に対する課税)

今回は、株式投資信託に対する課税のお話です。国内籍の公募投資信託(一般的な投資信託)の税金は、①分配金 ②解約差益、売却益 ③償還差益に対して課税されます

①収益分配金に対する課税
 上場株式等の配当と同じように配当所得として、分配金の20%が源泉徴収されます。現在は特例期間中で、10%(所得税7%、住民税3%)が源泉徴収されています。原則、申告不要ですが、源泉分離課税ではないので、確定申告することもできます。確定申告をした場合は総合課税扱いになり、源泉徴収された税金が戻ってくる場合があります。
 また、課税されるのは運用によって生じた利益を分配する「普通分配金」であり、払い込んだ元本の一部が分配金として戻ってきただけの「特別分配金」に対しては課税されません。
 「毎月分配型」の投資信託がありますが、分配金は毎回「課税」されており、「年1回分配型」や「分配金をださない」投信に比べ課税の繰延効果や複利効果は小さく、投資効率としては下がっていることになります。

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2007年9月30日 (日)

投資信託とは10 選び方2

前回からの続きです。投信を選ぶ際の基準についてです。

4.純資産残高

投資家から集めたお金の合計と、それを運用して増えた(減った)分の合計の額です。投資信託の多くは1口=1万円であり、購入された口数が多ければ多いほど、純資産残高は大きくなります。また、同じ口数の投信の場合、過去からの運用成績がよい投信のほうが純資産残高は大きくなります。これは目安ですが、10億円程度はあったほうが安心です。額が小さくなりすぎると安定した運用が困難になり、償還日を待たずに繰上償還されてしまうこともあるようです。

5.基準価額

1日に1回計算される、その投資信託の時価です。純資産残高を総口数で割ることにより求められます。運用成績がよいと上がり、悪いと下がります。分配金をだしても下がります。基本的に、購入や解約の口数の多寡を示すものではありません。

6.購入先

同じ投資信託を、複数の金融機関で販売している場合が多いです。信託報酬などは、原則どこで買っても変わりませんが、販売手数料は販売会社によって異なるので、安い販売先を探す余地はあると思います。

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2007年9月29日 (土)

投資信託とは9 選び方1

では3,200本以上ある投資信託(公募投信)ですが、どのように選べばいいでしょうか?判断基準として重要なものをいくつか書きます。

1.運用方針
 どのような収益を目指し(ベンチマーク連動か、それ以上かなど)、どのような種類の資産に投資していくのか。その投資先選定の基準、情報収集のやり方などです。

2.運用実績
 過去の運用成績が将来も保障されるわけではありませんが、過去3~5年の運用成績は参考にできます。例えば、日経平均をベンチマークとするアクティブファンドで、過去5年間一度も日経平均以上の成績を残せなかったものを、普通は買う気にはならないと思います。

3.手数料
 手数料1手数料2のページでも触れましたが、特に信託報酬は注意してみるべき数字です。

つづきは次回へ。

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2007年9月28日 (金)

投資信託とは8 ベンチマーク

前回みた「パッシブ運用」の代表的なものがインデックスファンドです。

日経平均株価225種(225銘柄の修正平均株価)などの株価指数に値動きが連動するように設計されたファンドをインデックスファンドと呼びます。

このほか、日本の株価の代表的な指標でありベンチマークに利用されるのがTOPIX(東証株価指数)です。TOPIXは、東京証券取引所第一部に上場している全銘柄を対象にした相場指標です(加重平均株価)。

国際的な株価指数には、MSCI社が提供しているMSCI-KOKUSAI indexなどがあります。日本を除く先進国22カ国の上場企業で構成されています。MSCIインデックスには、国別、地域別、投資スタイル別、業種別など各種の株価指数があります。

ところで、このベンチマークを上回るリターンを目標とするアクティブファンドですが、ベンチマーク以上の成績をいつも残せるわけではありません。ベンチマーク以上の成績を残せたファンドの割合が50%に満たないこともあります(評価時期、期間によって変わります)。つまり、「プロ」が運用しても、市場平均にさえ勝てないことも多いのです。

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2007年9月27日 (木)

投資信託とは7 種類3

投信を、運用スタイルにより分類すると、「アクティブ運用」と「パッシブ運用」の2つに分けられます。

アクティブ運用は、定めたベンチマーク以上の収益を目標とする運用手法です。ベンチマークとは、目標基準のことで、例えば日本株全般に投資するアクティブファンドであれば、ベンチマークには日経平均株価やTOPIXなどの指標を採用します。

例えば日経平均が5%上昇した際には、5%以上の収益を目標とするわけですから、ファンドマネージャーの力量が大きく影響します。銘柄選択などに労力を要するので、信託報酬などの運用コストが高くなります。

これに対しパッシブ運用は、定めたベンチマークに連動するように運用される手法です。コンピューターで機械的に運用し、銘柄選択などに係るコストがアクティブファンドに比べ低いため、信託報酬や手数料など、投資家が負担するコストは低いのが一般的です。パッシブ運用の代表的なファンドはインデックスファンドです。詳細は次回。

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2007年9月26日 (水)

投資信託とは6 種類2

前回みました公社債投資信託ですが、今回はその一部について説明します。

流動性が高く、代表的なものがMMF(マネー・マネージメント・ファンド)です。これは国内外の公社債を中心に運用する、安全性の高い投資信託です。1円以上1円単位で購入でき、換金は自由で、当日引き出しが可能です。収益分配金を毎日計算して月末にまとめて再投資するので、1ヶ月複利で増えていきます。ただし安全性が高いとはいえ、投資信託ですので元本保証はありません。

なお、名前の似たものに外貨MMF(マネー・マーケット・ファンド)がありますがこちらは外国籍投資信託の1つです。海外(外国籍)の投信運用会社によって、米ドル、ユーロなど外貨建てで運用される公社債投資信託です。外貨預金と比較して、有利な点が多いのが特長です。詳細はこちら

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2007年9月25日 (火)

投資信託とは5 種類1

いろいろな観点から分類することができますが、ここでは投資対象による分類でみていきます。

有価証券の種類で大きく2つに分けると、「株式投資信託」と「公社債投資信託」に分かれます。

公社債投資信託は、株式を一切組み入れず、国債や社債などの公社債のみを投資対象とするものです。それ以外はすべて株式投資信託になります。仮に、株式の組入れ比率が0であっても、信託約款上、株式を運用対象としている(組み入れることができる)投資信託は株式投資信託になります。

また、それぞれ投資先によって国内型や国際型などに分類されます。

(例)
・日本株式型
・日本債券型
・外国株式型
・外国債券型
・バランス型など

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2007年9月24日 (月)

投資信託とは4 手数料2

前回は、購入時と換金時の手数料についてでしたが、今回は保有時にかかるお金です。

○保有期間中
 信託報酬がかかります。信託財産の運用や管理の報酬として、信託財産から日割りで支払われるものです。保有中はずっと差し引かれるものなので、特に注意すべき手数料です。新興国の株式に機動的に投資するファンドなどでは、2%以上するものもみられます。例えばわずか0.5%の信託報酬の差であっても、長期保有の場合は、収益が大きく変わってきます。機動的に運用するファンドの場合は、コストがかかるので信託報酬は当然高くなりますので一概に安いほうがよいとは言えませんが、同じカテゴリーの投信であれば少しでも安い信託報酬のものを選んだほうがいいでしょう。

信託報酬は、委託者報酬と受託者報酬に分かれます。

・委託者報酬: 投信委託会社が運用の対価として受け取ります(例:HSBCインドオープンの場合、税抜きで年間1.2%)。このほか、販売会社が受け取る事務代行手数料(元利金の支払等にかかわるもの)もここから支払われます(例:HSBCインドオープンの場合、0.7%)。

・受託者報酬: 受託会社である信託銀行が、信託財産の保管・管理の対価として受け取ります(例:HSBCインドオープンの場合、0.1%)。

つまり、信託報酬は投信委託会社、受託会社、販売会社のすべてに受益者が支払うお金です。

購入手数料キャッシュバックキャンペーンを銀行などがやっていることがあり、3%の購入手数料が実質1%になることもありますが、購入手数料はそのときにだけかかるお金です。投資信託を選ぶ際は、購入手数料だけでなく、どのくらいの期間保有するかを加味した上で、トータルでどれくらいの手数料を払うことになるかを考慮して選択したほうがよいと思われます。繰り返しになりますが、毎日かかる信託報酬の差はあとあときいてきます。

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2007年9月23日 (日)

投資信託とは3 手数料1

投資信託(投信あるいはファンドともいいます)は、少額で、外国の株や債券などにも分散投資ができ、銀行などでも購入することができる便利な商品ですが、様々な手数料がかかります。選択の際の大きなポイントの1つとなります。

購入時、保有時、換金時にそれぞれ手数料がかかります(かからない手数料もあります)。

○購入時
 売買(申し込み)手数料がかかります。購入価額の1%~3.5%(さらに消費税も)程度かかるものが一般的です。同じ投資信託でも、販売会社によって異なります。A銀行では1%である一方でB証券では無料(ノーロードといいます)ということも珍しくありません。銀行などでは、この手数料収入を確保するため、投信の販売に力を入れているケースも多いようです。ノーロード投信は増えてきています。

○換金時
 一般的に株式投資信託では信託財産留保額がかかります(かからないものもあります)。換金時には投資家にお金を返すために、ファンドが組み入れている株や債券を一部売却しますが、これにかかる費用です(0.1~0.5%程度)。ファンドを換金する投資家が負担するこのお金は、一定分がファンドに残されますので、手数料とは若干意味合いが異なります。これは投資家の換金によって、まだファンドを保有する人に不公平が生じないようにするというものです。
 また、公社債投資信託の場合など、別途解約手数料がかかる場合もあります。

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2007年9月21日 (金)

投資信託とは2 仕組み

国内の投資信託の多くが取っている形態である「信託契約型」の投資信託について、どのような機関が関与しているのかを説明いたします。

大きく分けて委託会社、受託会社、販売会社の3つが関与してきます。

1.販売会社
受益者(投資家)が投資信託を購入する窓口であり、証券会社や銀行などです。受益証券(株に対しての株券に相当するものの投資信託版と考えてください)の募集の取り扱い及び売買、収益分配金の支払の取り扱いなどを行います。また、投資家が投信を購入する際に必ず目を通す「目論見書」の交付も行っています。つまり、販売会社は募集、販売などにかかわっているだけで、運用には関与しません。

2.受託会社
受託会社は、信託銀行などです。販売会社が投資家から集めたお金を預かり、保管・管理を行います。受託会社は、次に述べる投信委託会社の運用の指図に従い、信託財産の運用を執行します(有価証券を実際に売買します。)

また、信託財産は分別管理されており、万一受託銀行、委託会社、販売会社のいずれかが破綻しても守られます。

3.委託会社
投資信託の製造元で、運用の指図を行うのは投信委託会社です。つまりファンドマネージャーはここにいます。投資信託のポートフォリオを作ったり、組み入れる有価証券の入れ替えなどを受託会社に指示します。販売会社が受益者に交付する目論見書の作成や、運用報告書の作成なども委託会社が行います。

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2007年9月20日 (木)

投資信託とは1 メリット

今回から、投資信託について書いていきます。

投資信託(ファンド)とは、投資家から集めたお金をプロが様々な金融商品に投資するものです。投資対象は株、債券、不動産など様々なものがあります。運用により投資信託の時価(基準価額)があがれば、利益は分配金として投資家に還元され、また投資家は投資信託を売却して値上がり益を得ることもできます。

投資信託を利用することにより、手持ちのお金では足りなくて投資できないような商品に、間接的に投資することができます。例えばA社やB社の株を買うにはそれぞれ最低100万円が必要であっても、A社やB社の株に投資する投資信託であれば少額(数万円程度)で購入することができます。

多数の投資家がお金をだしあうので、投資信託ではこのように本来高額である商品に投資することが可能になります(共同投資によるスケールメリット)。

また、通常1つの投資信託では最低でも数十の対象に投資します。つまり、「分散投資」をしているわけです。何に投資するかについては、投資信託ごとにテーマが決まっています。以前に書きましたが、投資信託は分散投資をするための有効な手段です。

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2007年9月19日 (水)

分散投資 その3 ドルコスト平均法

投資時期を分散する方法として、「ドルコスト平均法」というものがあります。これはある金融商品を長期間に渡り一定時期ごとに(例えば毎月)一定額ずつ(例えば1万円ずつ)継続して購入していく方法です。購入タイミングを考えずに、購入コストを低く抑えるのに有効な方法です。毎月一定数量ずつ購入する場合と比較してみます。

                  1月目     2月目    3月目
株価      10,000円  16,000円   5,000円

パターンA                         合計
購入株数   1株      1株      1株    3株
購入金額   10,000円  16,000円   5,000円  31,000円

パターンB
購入株数   1株     0.625株    2株    3.625株
購入金額      10,000円  10,000円  10,000円  30,000円

パターンAは、毎月1株ずつ購入するやり方で、平均購入単価は10,333円となります。パターンBは、毎月一定額(10,000円)ずつ購入するやり方で、これがドルコスト平均法です。購入単価は8,276円となります。

このように、ドルコスト平均法を使うことにより、購入単価を抑えることができます。この方法を使うよりも、自分で相場を観察して「安いときにもっとたくさんかったほうがよりいいのではないか?」と考える人もいますが、相場の底を逃さずに買うのは実はとても難しいことです。例えば1年間で、合計10万円分の1つの銘柄の株を買うと決めて、自分で買い時を選んで実際に購入し、購入単価を比較してみれば分かるかと思いますが、ドルコスト平均法に勝つことすら容易ではないことが分かります。

ただし、このドルコスト平均法も万能ではありません。相場が一方的に上昇あるいは下降する局面においては必ずしも有利とはいえません。

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2007年9月18日 (火)

分散投資 その2

「リスクは大きくてもリターンが大きい可能性があるからハイリスク商品に投資するのであって、投資商品を分散してリスクを減らしたらリターンまで減ってしまうので意味がない。」と考える人もいるかと思います。実際に、株価全体が大きく上昇したときに、資産を全部そこにつぎ込んでおけば、大きなリターンをえることができたでしょう。でもそれは結果が出てから言えること。リターンが大きくマイナスになっていた可能性も十分にあるわけで、そのシナリオの場合は、最悪の場合資産をほとんど失い、市場から退場しなくてはなりません。

値動きの異なる投資商品を組み合わせてリスクを分散すると、資産全体としてのリスクを、個々の商品のリスクの総和よりも小さくすることが可能なのです。例えば冒頭のようにハイリスクの商品だけを買いたいと思っている人でも、値動きの異なるハイリスク商品を組み合わせて保有することにより、全体のリスクを軽減することができるのです。

前回、「負けをださない」ことが大切だと書きました。1992年から2006年まで、1つの金融商品(例えば株式)に集中して投資した場合と、分散して投資した場合を比較してみます(参考: マネックス証券ホームページ)。

事例における分散投資の対象は日本株式、外国株式、日本債券、外国債券、日本リート(不動産投資信託)、外国リートです。日本株式のみの場合は、1999年に60%の年間リターンであった一方で、翌2000年には-25%のリターンとなっています。大きな変動です。マイナスになった年は7回です。一方で均等に分散投資した場合は、最悪でも1994年の-5%であり、いい時は1996年の21%となっています。マイナスになった年はたったの4回です。

このように、分散投資をすることにより、リターンの低減以上にリスクを低減することができるのです。分散投資の重要性について詳しく知りたい場合には、下記の本などをお勧めします。

 → 次回、「ドルコスト平均法」へ

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2007年9月17日 (月)

分散投資 その1

分散投資は、リスクを分散するのに有効な投資方法です。例えば価格変動が異なるものを組み合わせることにより、一方が下落したときに他方が上昇することによって相殺し、全体のリスクを低減させることができます。

リスクには様々なものがあります。(リスクとは、金融商品を投資した結果得られる収益の幅の可能性のことで、上にも下にも価格のブレが大きいものをリスクが大きいといいます。)例えば、価格変動リスク、為替変動リスク、信用リスク、金利変動リスク、流動性リスク、カントリーリスク、インフレリスクなどがあります。

これらのリスクを分散する際の観点として、以下のようなものが挙げられます。

・商品の分散
・通貨の分散
・時間の分散
・時期の分散

実際に投資のための商品を購入する場合には、上記のような観点を参考にリスクを分散することをお勧めします。

また、アセットアロケーションとは複数の資産に投資することをさし、証券ポートフォリオとは複数の銘柄に投資することをさします。

 → 次回、「分散投資 その2」へ

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2007年9月16日 (日)

負けを出さないことが大事

株式の市場の変動は、債券市場の変動よりも変動幅が大きいのが特徴です。この変動幅が大きいことを、リスクが大きいと表現します。例えば、1999年の日本の株式(TOPIX)の変動は58%の上昇です。100万円を投資していれば158万円になっていたということです。一方で翌年の変動はマイナス26%です。全資産を株式市場に集中させていたら大変なことになります。

上昇率の高い相場を見ると、そこに投資したくなりますが、同じように下降するリスクも高いのが通常です。相場が上がる場合にだけそこに集中して投資すれば一番効率の良い投資となりますが、それを予想して当てるのはほぼ不可能です。

ではどうしたらいいのでしょか?

答えは「負けをできるだけださない」ことです。以下の例で見てみましょう。

3年間のリターンが以下の場合の2例を挙げます。

            1年目   2年目   3年目
パターンA    10%     6%     8%
パターンB    20%    -20%    24%

パターンA、Bとも3年間の平均リターンは8%です。しかし、100万円を投資した場合の3年後の資産はパターンAでは約126万円、Bでは約119万円です。内訳は以下の通りです。

             1年目      2年目     3年目
パターンA    110万円    116.6万円  125.9万円
パターンB    120万円    96万円    119万円

この例から分かるように、マイナスとなる年があると、つまり1回でも負けがあるとその後にとって大きな痛手になるということです。

このマイナスになることを防ぐのに有効な方法が、「分散投資」です。

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2007年9月15日 (土)

いきなり株式投資?

ここ数年、株式投資を新たに始めた人が急増しています。預貯金の利率ではろくに資産は増えず、1回のATM使用手数料で年利がふっとんでしまうのが現状で、一方で2003年以降株価が上昇していることも寄与しています。

 リスク・リターンとの関係からみると、株式投資は最もハイリスク・ハイリターンの部類に属します。いきなり株式は無謀であり、運用資産の大きな変動を好まないのであれば、まずは債券や投資信託から始めるのが無難というところです。

でも日本という国ではほとんどの人が金融に関する教育を受けてきていないというのが現実で、身近に感じられる株式から投資を始めるというのはある意味自然なことかもしれません。

かくいう自分もその1人です。少額投資から始め、はやいうちに痛手を負っておくのはいいことかもしれません。

なんでもそうですが、きちんと勉強してから投資するのと、いきなりやみくもに始めるのでは運用成績は大きく異なってきます。ビギナーズラックと言われるように、たまたま大成功することもあるでしょう。相当な大もうけをして、本を出したり、カリスマと呼ばれる人もたくさんいます。

でも、本当に能力があったがために、いい成績を収めることができた人はほんの一握りです。短期的な成績には、運が大きく寄与します。例えば投資信託のアクティブファンドの成績をみれば分かりますが、プロと呼ばれる人たちでも、勝てないことは多いのです。それも長期的に勝ち続けるとなると、至難の業です。

そこできちんと勉強すれば必ず勝てるかというと、そんなことはありませんが、少なくとも勝率を上げることはできます。

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2007年9月14日 (金)

資産運用について

日本は貯蓄大国であり、日本人の個人金融資産の50%以上は2006年末時点でも現金・預金で占められています。株式・出資金、投資信託、債券をあわせて20%弱です。一方で米国の場合は、現金・預金は10%強、株式・出資金、投資信託、債券はあわせて50%を超えています。(日本銀行「資金循環の日米比較」)。どちらがいい悪いということではありません。

でも、本当にこのバランスのままでいいのでしょうか?バブルの崩壊、長期的な不況を経験してきた日本は、今後も今までに経験したことのない経済状況を経験することでしょう。高度成長時代など、個人個人の対応が画一的でも大丈夫だった時代は終わり、時代の変化に応じた対応が求められるようになってきています。

「今までそうしてきたから、これからもそうする」といった思考停止の状態から脱却すること(人間が苦手なことですが)が必要になってきています。

昔は銀行などの金融機関が手厚く国に守られ、つぶれることもなく、預貯金の利子もそこそこついた時代が続いていたから、誰も「お金」に関する教育の必要性をあまり感じていませんでした。年齢が上の世代ほど、郵便局や銀行にお金を預けておくのが一番と思い続け、「株で儲ける」などといったお金に関することはどこかタブー視されてきたのが今までです。

これからは自分で判断し、行動する自己責任が求められる時代です。

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2007年9月13日 (木)

FXを知る9 業者を選ぶ4(業者比較)

前回まで、業者選びのポイントについて記載してきましたが、今回は、一覧で比較できるサイトをご紹介いたします。詳しく読めばかなりの情報を得られます。

FX比較(信託保全実施FX業者)
徹底比較 外為会社
ALL外為比較

比較.com FX比較

一部業者へのリンクを以下に掲載いたします。

     

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2007年9月12日 (水)

FXを知る8 業者を選ぶ3(スワップ金利)

3.スワップ金利

頻繁に取引をするわけではなく、外貨定期預金のような使い方をする場合には特に注意が必要です。通貨によって大きく異なるスワップ金利ですが、取り扱い業者によっても異なります。数円の違いですが、毎日の利子として考える場合、例えば5円の違いがあった場合、1万通貨単位あたりで年間2,000円弱の差となります。

また、「売り」のポジションで外貨を保持する場合にも注意が必要です。スワップ金利が高い業者を選んだ場合、日々支払うスワップ金利も高くなります。円高をにらんで、「売り」のポジションのみで保有しようとする場合は、スワップ金利が低い業者のほうが得かも知れません。

4.その他

・出金: 日本円のみの出金の業者も多いですが、外貨で出金できる便利なところもあります。

・両建て: 両建てが可能な場合、「買い」のポジションと同時に「売り」のポジションで保有することもできます。外貨を「買い」でスタートし、円安に進んだ後に円高になった場合、はじめの「買い」のポジションはそのままで「売り」のポジションを新たに保有したい場合などに便利です。でもこの両建てが可能な業者とそうでない業者があります。

 → 次回、「業者比較」へ

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2007年9月11日 (火)

FXを知る7 業者を選ぶ2(手数料とスプレッド)

2.手数料とスプレッド

次に気になるのが実際のコスト。「手数料0円」などを打ち出してきている業者が増えてきています。では手数料0円の業者はどこで儲けているかというと、「スプレッド」などです。

実際の外貨の取引の際には、この「(買い付け、売却)手数料」+「スプレッド」が顧客のコストとなってきます。

手数料0円、スプレッド3銭の業者で、1万通貨単位(例えば1万米ドル)を取引した場合を考えて見ます。相場が変動しなくても往復の取引をした場合、コストとして300円かかります。往復手数料300円、スプレッド0銭の業者で取引した場合も同様です。

このように、手数料の金額だけでなく、スプレッドにどれだけの開きがあるかを確認することは重要なことです。また、スプレッド1銭などの業者も登場していますが、常に1銭なのか、それとも相場の変動時にはスプレッドが大きくなるのかなど(特別な条件においてのみ、1銭の場合もある)の確認も必要です。

さらに、指値で予約を入れておいてもなかなかそのレートで約定せず、いつも3pipsほど乖離が生じるような業者もあります。このような業者の場合、提示のスプレッドが1銭でも実質4銭ということになります。

 → 次回、「業者を選ぶ3」へ

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2007年9月10日 (月)

FXを知る6 業者を選ぶ1(資産の安全性その1)

では、実際にFXを始めるにあたって、どの取り扱い業者に申し込むのがいいでしょうか?FXを扱っている業者には証券会社系、銀行系、商社系、独立系など様々な業者があります。実際に自分が取引を行っている先でFXを扱っていればそこで始めるというのも手です。ただし、それが一番得かというと、話は別です。

1.資産の安全性

取り扱い業者が、信頼のできるところかどうかは重要なポイントです。とはいうものの、信頼できて安全な業者かどうかを見極めるのは難しいことです。広告などをバンバン打っているところが安心できるかというと、そういうわけでもないですし・・・。

最低限確認すべきは、外為証拠金取引業者として、登録しているかどうかです。基本的には登録しているとは思いますが、金融庁のホームページで確認できます。

また、業者が破綻した際に預かり資産が保護されるかどうか。顧客からの預かり資産は、会社の資産とは分別管理をすることになっていますが、会社が破綻したときに預かり資産全額が保護される信託保全を導入している業者はまだ一部のようです。

業者のお客様窓口に問い合わせても、この信託保全について担当者がよく理解していない場合があります。電話対応者の名前を確認して、業者からの回答について後日再度確認できるようにしておくなど、注意が必要です。

 →次回、「資産の安全性その2」へ

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2007年9月 9日 (日)

FXを知る5 通貨を選ぶ2 スプレッド

3.スプレッド

ある通貨について、買値と売値の価格差がスプレッドです。例えば米ドル1ドルの売値が119.00円、買値が119.03円のとき、スプレッドは3銭ということになります。このスプレッドは取り扱い業者によって異なり、通貨によっても異なります。ほとんどの取り扱い業者では価格差をつけており、この差が業者の儲けになっているわけです。スプレッドが3銭の場合、10,000ドルの取引(1往復)をすると、300円がコストとしてかかります。例えばスワップ金利狙いで1年に1回しか取引しない場合など、ほとんど取引をしない場合はあまり関係ありませんが、頻繁に取引をする場合は、このスプレッドの大小が大きく効いてきます。

もっとも、銀行で外貨預金をする場合の往復手数料が2円程度であることを考えると、はるかに安いコストということになりますが・・・。

 → 次回、「業者を選ぶ」へ

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2007年9月 8日 (土)

FXを知る4 通貨を選ぶ1

FXでは様々な種類の通貨を選ぶことができます。取り扱い会社によりますが、米ドル、ユーロ、豪ドル、英ポンド、スイスフラン、カナダドル、ニュージーランドドルなどがあります。どのような違いがあるのでしょうか?

1.流通量

世界中での通貨の取引額は株などと比べて非常に大きく、為替相場の値動きは株価指数の動きよりも小さいのが特徴です。価格変動リスクが小さいほうだといえます。価格変動の度合いは主要各通貨間でほぼ年率15%以内です(QUICK調べ)。その中で、米ドル、ユーロ、円など流通量の大きな通貨であり、「米ドル-円」の価格変動は特に小さいほうです。逆に流通量の少ない通貨などは、時に大きな値動きをします。

2.スワップ金利

預金の金利相当のものとして、スワップ金利と書いてきましたが、もう少し詳しく書きます。FXにおいてはある通貨を売り、別の通貨を買うわけですが、あるポジションを保有するということは、売った通貨を借り入れ、買った通貨を貸しているということになります。通常、お金を借り入れるときには金利を支払い、貸すときには金利を得るわけですが、この差額がスワップ金利と呼ばれるものです。現在、円を売って米ドルを買うときは、スワップ金利をもらうことになりますが、これは円の金利より米ドルの金利のほうが高いためです。

スワップ金利は通貨間で大きく異なり、取り扱い業者によっても多少異なります。例えば米ドル10,000ドルの「買い」のポジションでのスワップ金利が1日あたり153円程度に対し、英ポンドの場合は348円程度です(7月下旬現在)。同じ米ドルでも150円や159円の業者もあります。1円の差でも、長期的には大きな差になってきます。

また、米ドルを「売り」からスタートして保有する場合は、現在はスワップ金利はマイナスであり、10,000ドルあたり毎日160円程度の金利差を支払うことになります。また、2通貨間の金利が逆転すれば、スワップ金利も逆転します。

 → 次回、「スプレッド」へ

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2007年9月 7日 (金)

FXを知る3 レバレッジを下げる

ではもっと円高になってもロスカットされずに耐えたい、と考える場合はどうしたらいいでしょうか?

保証金の額を増やすことです。例えば、20万円の倍の40万円の保証金の場合。40万円の20%は8万円ですので、40-8=32万円の為替差損が出るまで大丈夫です。10,000ドル保有の場合は、32円分の円高まで耐えられます。つまり1ドル=88円の円高まで耐えられます。

これは実質的にレバレッジの倍率を下げていることになります。レバレッジの倍率1倍が外貨預金に相当すると考えることもできます(実際には為替手数料や流動性が異なるため、単純に同じとはいえませんが)。

なにも1倍にまで下げる必要はありません。「このレートよりは円高にならないだろう」という水準を決めておき、必要な保証金を入れればいいわけです。例えば10,000ドルを保有したい場合。1ドル=120円での購入とします(手数料などは除いて考える)。今後長期間保有し続けたいと考え、1ドル=60円まで耐えられるようにしたい場合。前回同様に保証金の20%でロスカットされる会社の場合で考えます。

120-60=60円の円高になった場合、10,000ドルは60万円の為替差損になります。はじめに入金する保証金をX円とすると、60万円減ったときに、それがはじめの20%に相当するわけですからX-60万円=0.2X。よってX=75万円。75万円を入金し、1ドル=120円で10,000ドル購入すれば、1ドル=60円の円高になるまでロスカットされないということになります。その間、スワップ金利が毎日入ってくるというわけです。金利水準、手数料の比較では外貨定期預金よりよっぽど有利です。個人的には、FXをこのような形で利用することをお勧めします。この場合、決してハイリスクではありません。

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2007年9月 6日 (木)

FXを知る2 ロスカット

前回からの続きです。

○ ロスカット

前回みましたようにレバレッジの倍率が高い場合、ちょっとした為替の変動が大きな為替差益あるいは差損につながります。円高に動き、為替差損が大きく膨らんだときは、ロスカットの決まりにより、保有していたポジション(例えば1ドル=120円で買った10,000ドル)は強制的にクローズされ、それ以上損失が膨らまないようにします。これがロスカットと呼ばれるものです。

具体的にどのようなときにロスカットになるかは、取り扱い会社によって異なります。例えば保証金の20%にまで減少した場合にロスカットになる場合を例にみてみます。1ドル=120円のときに20万円の保証金を入れ、10,000ドルを購入した場合。20万円の20%は4万円ですので、16万円分減少するとはじめの20%になります。10,000ドルの場合は、16円の円高で16万円分の減少となりますので1ドル=104円になるとロスカットされるということです(手数料やスワップ金利などの影響を除く)。

ロスカットされると、そこで損失が確定されます。上記の例の場合、はじめに20万円あった資産は4万円になってしまうということです。出資した以上の額の損失を被ることはありませんが、ロスカットを食らうと悲しいものです。

ではもっと円高になってもロスカットされずに耐えたい、と考える場合はどうしたらいいでしょうか?

保証金の額を増やすことです。例えば、20万円の倍の40万円の保証金の場合。40万円の20%は8万円ですので、40-8=32万円の為替差損が出るまで大丈夫です。10,000ドル保有の場合は、32円分の円高まで耐えられます。つまり1ドル=88円の円高まで耐えられます。

 → 次回、「レバレッジを下げる」へ

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2007年9月 5日 (水)

FXを知る1 レバレッジ効果

FXについては以前に簡単に触れましたが、今回からその中身についてもう少し詳しくみていきます。

○レバレッジ効果

FXでは、実際に預け入れたお金の何倍もの額の取引をすることができます。外貨定期預金においては、10,000ドルの取引をするには120万円以上(1ドル=120円の場合)の入金が必要です。為替レートが1円円安になると10,000円の為替差益が生じます。FXにおいては、例えば10分の1である12万円の保証金でも10,000ドルの取引が可能です(維持証拠金割合、最低入金額などは取り扱い会社によって異なります)。

レバレッジとは「てこ」のことで、FXはこのレバレッジ効果で外貨預金に比べ、同じ金額で実際には数倍~数百倍の取引をすることが可能です。上記の場合は、10倍の取引となります。1円の円安で10,000円の為替差益を生むためには、外貨預金の場合は120万円必要でしたが、FXの場合は例えば12万円ですむわけです。

逆に円高に動く場合はどうでしょうか?

外貨預金の場合、120万円が半分の60万円になるのは、1ドル=60円のときです。そうそうめったにならないほどの円高です。一方、FXの場合は、上記を例にとると12万円が半分の6万円になるのは6円の円高、つまり1ドル=114円になったときです。このように少し円高に動いただけで簡単に半分になります。

レバレッジの倍率が10倍ではなく、もっと高いとき例えば100倍の場合は、同じ12万円の保証金に対し100,000ドルの購入(1ドル=120円の場合)となるので1円の円高で10万円の為替差損が生じることになります。このため、FXはハイリスク・ハイリターンの商品と言われます。

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2007年9月 4日 (火)

外貨商品を買う4 商品比較3

1万通貨単位の取引を1回、1年かけて行う(1年後に売って円に換金)を前提で比較してみます。

ある程度円安に動いた場合(20円以下の円安)

年収2千万円以下の給与所得者の場合、雑所得が20万円以下の場合(他に所得がないとする)は、所得税の申告義務はないため、外貨建てMMFの為替差益非課税のメリットは薄れます。一方で利回りや手数料の差が効いてくるため、おおかたFXに軍配が上がります(為替レートや利回りの水準によってかわってきます)。

大きく円安に動いた場合(20円以上円安)

外貨建てMMFは利回りや為替手数料でFXに負けても、税金面で有利であるため、大きく円安が進んだ場合は最終的な運用益では外貨建てMMFに軍配があがります。

ただし、大きく円安になる場合でも、頻繁に売買をする場合は、FXの方が有利になってきます。

円高になった場合

為替差益がでないまま、収益源は利息、収益分配金あるいはスワップ金利のみとなります。利回りや為替手数料の違いから、損失が一番小さいのはFXです。

このように見ると、FXはそれなりに魅力的な商品です。次回以降、詳しくみていきます。

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2007年9月 3日 (月)

外貨商品を買う3 商品比較2

○金利・利回り、手数料の比較

外貨定期預金には利息がつきますが、外貨建てMMFの場合は収益分配金があります。FXの場合は、金利に相当するスワップ金利が毎日つき、10,000米ドルの保有に対し現在158円程度です。米ドルでの一例を示すと以下のようになります(スワップ金利を利回りに換算する際は為替レートなどの影響を受けます)。3つの商品の比較では、FXが圧倒的に有利です。また、取引の回数が増えれば増えるほど、この手数料の差が効いてきます。

              金利・利回り  手数料(片道)
外貨定期預金      △ (3.6%)     × (1円)
外貨建てMMF      ○ (4.6%)     ○ (25銭)
FX             ◎ (5.5%)     ◎ (5銭)

○税金面での比較

もう1つ大きな違いは税金面です。為替差益、利息、収益分配金、スワップ金利に対してそれぞれ課税されます。

            為替差益   利息・収益分配金・スワップ金利
外貨定期預金   雑所得    20%源泉分離課税(利息に対して)
外貨建てMMF   非課税    20%源泉分離課税(収益分配金)
FX          雑所得    雑所得(スワップ金利)

外貨建てMMFの為替差益が非課税であることは、大きく円安が進んだ場合に威力を発揮します。

では、総合的に見てどの商品が有利といえるでしょうか?外貨定期預金はでないことはわかりそうです。次回、詳しく比較してみます。

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2007年9月 2日 (日)

外貨商品を買う2 商品比較1

外貨定期預金、外貨建てMMF(マネー・マーケット・ファンド)、外国為替証拠金取引(FX)の3つについてみていきます。

外貨建てMMFは、公社債投資信託の一種で、海外の高格付けの短期債券などで運用する商品です。株式は一切組み入れておらず、安全性の高い商品です。また、外貨定期預金よりも少額から購入できます。

FXは、証券会社や商品先物会社などを通じて、外貨を売買する商品です。通常、外貨商品は外貨を「買う」ことからスタートしますが、FXでは外貨を「売る」ことからスタートすることもできます。この場合、円高になるほど為替差益を得ることができます。一定の保証金を入金して取引を開始しますが、その保証金の数倍~数百倍の金額を取引することも可能です。ハイリスク商品と言われる所以です。しかし、使い方によってはリスクを抑えた、外貨定期預金のような取引も可能です。また、通貨の選択肢が多いことも特徴です。取り扱い会社によりますが、10種類程度あり、外貨同士の取引も可能です。

まず流動性、元本保証の有無を比較したのが下の表です。

○流動性、元本保証の比較

              流動性  元本保証
外貨定期預金      ×       ○(外貨ベース)
外貨建てMMF      ○       ×
FX             ◎       ×

流動性: 換金のしやすさです。外貨建てMMFは、基本的に毎営業日為替取引が可能です。1日に2回程度(例えば10:00と14:00のレート)、タイミングをみながら取引できる場合もあります。FXの流動性は非常に高いです。時差の関係で、24時間世界中のどこかで為替取引が行われているため、パソコンの画面上で、株の取引のような感覚で、そのレートで瞬時に売買をすることができます。一方、外貨定期預金の場合は、基本的には満期の日がきて外貨普通預金に切り換えないと換金できません。

元本保証: 外貨預金は、外貨ベースでの元本は保証されますが、預金保険制度の対象ではありません。つまり、金融機関が破綻した際には、預金は日本の預金保険制度では保護されません。外貨建てMMFは投資信託なので元本保証はありません。FXではロスカットの仕組みにより、為替変動による損失が一定以上になると強制的に反対売買がなされ、そのポジションが終了します※。その意味で元本保証はありませんが、保証金を多めに準備し、ロスカットがなされなければ外貨ベースでの元本は維持されます。

※例えば米ドル1ドルが120円のときに「買い」でスタートし、その後大きく円高(例えば90円)に動くと円換算での資産の評価は大きく減ります。この減りが一定以上(例えば保証金の20%にまで減少)すると、それ以上の損失を防ぐためにそのポジションは強制的に売られ、損失が確定してその取引は終了します。これを強制ロスカットといいます。

つづきは次回

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2007年9月 1日 (土)

外貨商品を買う1 なぜ外貨?

外貨投資?そんなリスクのあるものなんてとんでもない!と考える方もいると思います。海外旅行でもしない限り、外貨には関係ない生活を送っていると考えがちですが、そんなことはありません。食料品をはじめ、様々な資源を輸入品に頼っている以上、外国為替とは切り離して考えることはできません。

身近なところで言えば、ガソリン代。レギュラーで140円/Lも珍しくありません。ガソリンの場合、為替レートだけではなく原油価格そのものも影響しますが、円安に大きく動いた場合の負担は大きいものです。(実際には末端消費者よりも仲介業者の負担が大きいでしょうが)。

では、為替変動の影響を小さくするためにはどうしたらよいのでしょうか?単純に考えれば、「外貨を保有する」ことです。それも生活に影響する割合分だけ。

例えば資産の50%を米ドルで保有したとします。円高になったらどうするの?と考えます。確かに円ベースでの資産は目減りします。でも米ドルベースでの資産は増加します。単純に考えれば、トータルでの資産価値は変わらないわけです。でも1種類の通貨(例えば円)のみ保有だったら、為替相場の変動の影響をもろに受けるわけです。

外貨を保有しないほうがリスクであり、安定を望むなら外貨を保有することです。

次回以降、外貨商品のうち、外貨定期預金、外貨建てMMF(マネー・マーケット・ファンド)、外国為替証拠金取引(FX)の3つについてみていきます。

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